「これが現実の姿。日本に住む人は皆知る必要があるのでは?」牛久 たいちさんの映画レビュー(感想・評価)
これが現実の姿。日本に住む人は皆知る必要があるのでは?
隠しカメラで撮影された様子と、収容されている人からかかった電話の声と、収容所の中で公式に撮影されているカメラの映像と、空港で制圧される様子をコマ送りの写真にしたものとが組み込まれて、誰が本当のことを言っているのか、誰が権力を笠にきて非人間的な行動をとっているのか、説明がなくても感覚で気がつく。
こういう映像こそ、公的に報道して国民全体で共有するべきこと。
外国人の犯罪をことさら報道して、外国人は危険、入国させるなという世論を作ろうとするマスコミも、なんらかの政府の意向を汲んでいるからこそだろうと、この映画を見て思った。
甘ちゃんの意見かもしれないが、私の知る限り外国人は恐ろしくもなく、言葉や生活習慣が違うだけの、同じ喜び悲しみ痛み苦しみを知る人だった。
祖国に居られればどれほどよかったろう。だがそれが命の危機や人としての尊厳が踏みにじられる場所になってしまったから、こうして日本にまで来ざるを得なかった。日本はおもてなしの国と聞いてたのに、こんな目に遭うなんてと彼らの絶望した暗い眼差しが訴えている。
コメントする