「今この国で起きていること」牛久 知徳さんの映画レビュー(感想・評価)
今この国で起きていること
茨城の牛久は、私にとって思い出の地。のどかなところなのだけれど、この映画で、悪名高い入管の収容所があることを初めて知った。なかなか正視が難しい場面が多く、「これが伊勢志摩サミットで難民保護を謳った国で起きていることなのか?」と自分の無知ぶりを自覚した。
これは見た目には、白人警官が黒人を殴打している絵と変わらない。いやむしろ、周人監視の中ではなく、密室で行われていることに恐怖を覚える。ビデオカメラで記録されていても、それはさも当然だと、国家が守ってくれると言わんばかりの職員の振る舞いに、この国の歪みを感じる。
今日夕方にこの映画を観ることにしたら、予定外で監督のトーマスアシュが上映前に来て、協力を求めていた。開始は5分遅れだったが、この映画に込められたメッセージが殊更に伝わった。
コメントする