劇場公開日 2022年2月11日

  • 予告編を見る

「ワンシチュエーションスリラーの名作の1つになりそうな気配はあった」ティル・デス 東鳩さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ワンシチュエーションスリラーの名作の1つになりそうな気配はあった

2022年2月13日
PCから投稿

冒頭の主人公が置かれている人間関係の説明シーンいくつかが長くて20分はあったと思います
そんなに面白いシーンでも無いので、それがもっと短くて早く雪に覆われた別荘に移動していれば
というかファーストシーンから最後まで別荘の中(か庭まで)だけで展開していたら……

あと主人公の女性も不倫という悪事をしているのと、生きて脱出してくれと応援したくなるほどキャラに魅力が無かったので、観ているこっちのテンションがあまり上がりませんでした

そしてラスト
あっと驚くどんでん返しがあるのがワンシチュエーションスリラーらしいラストだと思っているので、なんかアクション映画で湖や海に落ちたらだいたいこんな感じなるな、というラストだったのもガッカリでした

設定とかはちょっと狂ってるというか、あり得ないだろと思う人もいるのは分かるんですが、自分の命を犠牲にしてでも他人を不幸のどん底に落としてやろうというのは全然分かるし、生きていても逮捕されて死ぬまで刑務所の中だったのかは分かりませんが、まぁ最悪そういうことなら有ってもおかしくない復讐シチュエーションだとは思いました
というか、映画なんで最初の大きなウソは騙されたほうが面白いならこっちも喜んで騙されますから、全然これでいいです
むしろSAWの始まりを連想させるというか、すっごい期待値が上がりましたね
だから、自分が指摘したようないくつかの問題点がクリアになっていれば、ワンシチュエーションスリラーの名作の1つになっていたんじゃないかと思いました

地味にカメラのアングルとか切り取り方も良かったし、主人公をピンチに貶めるアイデアや逆に主人公がピンチを切り抜けるアイデアで面白いものがたくさんあったので、本当惜しいなぁと思いました

東鳩