「凝った総集編。ファンならお布施を払え的映画。」映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ kouさんの映画レビュー(感想・評価)
凝った総集編。ファンならお布施を払え的映画。
テレビ版の総集編に、追加のシーンを入れた総集編的映画でした。
インタビューからの時系列の説明を繰り返しながら事件の山場であるクリスマスの日へと話が進んでいくような作り。
残念ながら新規の視聴者には、お世辞にも勧められる程の感覚はない。(ラジオの小ネタなどはカットされている為、結果的に最後のシーンが分からなくなるような気がする)
テンポが淡々としているのに、山場を作りづらい話なので、かなり精神が削られる。
テレビ版のシーンも多い為、上映時間の長さも相まって退屈にも感じる。
強いて言えば、最後の2分やそれに繋がる話を、丁寧に20〜30分くらい掛けて描いて欲しかったのだが……。
むしろ、構成を途中で変えて、黒幕視点からの話を深掘りして欲しいとも思った。
まぁ、テレビで完成されていた作品だった為、映画化にあたり、製作陣は悩んだ事だろう。
どっちつかずの映画であり、映画としての完成度は低い。テレビ版やwebラジオを観ていないと最後の話が若干分からないのに、観ている事に対するプラス要素が少ない(同じものを見させられる気分)のだ。
これでは映画=集金と思われても仕方のない出来である。
テレビ版でファンになった方は、お布施だと思って見に行くくらいの感覚でないと、肩透かしを喰らうだろう。
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