夏へのトンネル、さよならの出口のレビュー・感想・評価
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内容が物足りない…!!と思った方は…
漫画版視聴勢です。
映画版は、話の本筋だけを残し、短くコンパクトにわかりやすく纏められていました。その分、メタファーや一つ一つの演出に着目し、考察しながら観るとより楽しめました。
涙が溢れる=花火が上がる表現や、傘に雨ではなく涙が溢れるシーン、花火大会に向かう人々の流れと、塔野くん達の進む方向だけが違かったり等、映画ならではの演出が印象的でした。
漫画では、花城と川崎の交友関係が描かれており、共同戦線を組んだものの、原稿を手に入れ作品も認められ、現在を前へと進んでいく花城と、1人だけ過去に囚われた塔野くんの対比が生々しく描写されていたり、より細かく深掘りされた作品となっております。
漫画版、たった4巻です。
映画版で物足りないなと感じた方は、是非漫画も見てみてください!!
塔野くんと出逢い、川崎さんと打ち解けて、徐々に女の子らしく可愛くなっていく花城の作画が素晴らしいです。
美しいボーイミーツガールもの。SFとしては残念ながらB級。
双方家庭環境に問題があるなど境遇の似通った少年、少女・・・どちらも限りなく美形(笑)が偶然出会い、ウラシマトンネルというSFギミックに翻弄される中で複雑な過程を経て愛を育むストーリーです。
何せ絵や背景が本当に綺麗、盛り上げる音楽も情熱的で、彼らの恋愛風景は清々しく、かつちょぴり切なくもあり、鑑賞者は疑似恋愛を存分に楽しむことができます。ああ私も学生時代、こんな理想的な恋愛したかったですよ(泣)。
ただ・・・ウラシマトンネルの設定が2人を「時間的、空間的分断」する為に都合よく使われるだけで、そのギミックを逆手に取った、鑑賞者を最後にあっと言わせる様なシナリオが用意出来なかったのは、純粋なSFファンとしては残念でした。
ヒロインの行動も、クライマックスに向け「相対的に十分過ぎるほど時間があったし、トンネルの秘密を知っていて常時使える状態にあったにも関わらず何となく受け身」なのは解せませんでした。アニメ版、時をかける少女なら間違いなく本能的にかけていったでしょう(笑)。
清く美しく、ボーイミーツガールを反芻する映画。SFは残念ながらおまけ要素。それ以上でもそれ以下でもなし。
では。
全体的にいいけど、少し期待はずれ
どう言えばいいだろうね、映画自体の作画が綺麗で、音楽もいいと思いますけど、全体的に物足りない感じが大きい。ストーリーは思うよりシンプルで、音楽の入れるタイミング、映画自体のリズムもちょっと雑...これは近年恋愛劇場アニメがどんどん出現した現状で、競争も激しくなって、私自身がこういうアニメに対する要求も高くなった結果かもしれません。
元々彼女もいない(笑)私自身でも、こういう恋愛アニメを映画館で迫力なビジュアルと音楽を楽しくこと自体は結構いいと思うし、なぜなら、アニメ自体が好きです。とはいえ、単純すぎる、眩し過ぎる青春アニメは流石に一人で映画館で挑む勇気と正しい気持ちが必要。この作品、最初はsf系の恋愛ストーリーと思いますが、sf系の内容は省略すぎて、ストーリー重視の私にとって、物足りないとしか言えませんよね。
別の話なんですけど、二、三年前の「ジョゼと虎と魚たち」が結構好きで、それはもちろん恋愛ストーリーが、作画の執着、音楽のタイミング、全体的な質感がどうしても気に入って、同じ恋愛アニメを見って、思い出させました。
まあ、別の視点から考えすれば、この作品が理解しやすいし、割とちゃんとしたストーリーもあって、アニメ好きなカップルにちょうどふさわしいかもしれませんね
なぜ本職の声優を使わなかったのか
原作の出来が非常に良く期待大だっただけに、本職の声優が使われなかったことに落胆した作品であった。
序破急のストーリーを追っていく際に"声"の違和感はノイズでしかなく、この作品に限らず声をあてる作品にはそれを本業としている方々に任せるべきであろう。
俳優を本業としている方々は日々観客の視覚と聴覚に訴えかける演技をしており、他方声優は観客の聴覚のみに訴えかける演技をする。同じ演技でも求められる役割は異なる。
アニメーションについては、映像作品の視覚部分に関して作画班等映像作成の担当が任されており、(アテレコする際にはさほど情報は多くないが)その方々が作った映像の意図を汲み取り声をあてる仕事をするのが声優である。
本作品に出演した俳優が演技という面で能力的に劣ると言いたいわけではなく、普段戦う舞台が異なる俳優を採用するにはそれなりの理由(その俳優が今後声優の仕事を本職としていくなど)が必要であり、声優としての働きぶりは誉められたものではなかったと感じた。
出演俳優が短期間で努力したことは素直に評価できるが、経験の足りない俳優をあえて採用したスタッフ陣には大いに疑問の残るものであった。
思っていたよりもよかった
とある小さな町に小さな噂があった、そのトンネルを通ればなんでも願いが叶うが100年歳を取る通称ウラシマトンネル
小さな町に美少女が転入してきた事、噂のウラシマトンネルを見つけた事により少年の運命は大きく動き出す。
歳を取る噂だったがトンネルの中と外では時間の流れが極端に違い入って数秒でも数時間の時間が経過してしまう。
そんな中、少年はかつて自分のせいで死んでしまった妹を生き返らせたい一心で転校生の少女とそのトンネルについて調べ
そして二人は目的のモノを手に入れる為に……
最初は打算的な関係からお互いを知り親しくなっていくボーイミーツガールでしたが少年が一人トンネルに入ってしまい、中と外での時間の流れの差が生じながらも
先に成長する少女からのメールはまるで新海誠のほしのこえのような世界系の映画でした。
でも、新海誠と違い最後に出逢えてますが(笑)
少し早足な気もしますが原作からも逸脱せずに上手くまとめられている作品だと思いました。
【良かった点】 原作をうまく90分以内にまとめ、多少あっさり目では...
【良かった点】
原作をうまく90分以内にまとめ、多少あっさり目ではあるものの、カオルとあんずの2人の一夏の不思議な体験、そして2人の感情の変化に全振りした気概は素晴らしい。そのおかげで観やすく、2人により寄り添える作品に仕上がっていた。背景の美しさは言わずもがな、"失ったものを手に入れる"という過去に縋り付く呪いに、タイトル通り「さよなら」をする、前に踏み出す勇気をくれる一作。快晴の駅のホーム、向日葵を手に笑い合う2人をずっと眺めていたい、そんな日常がずっと続いてほしいと心から感じた。
【良くなかった点】
なし。個人的2022年アニメーション映画暫定No.1
ひと夏、13年後……
カオルとあんずが、ウラシマトンネルを攻略するため共同戦線を組むところから始まり…あんずの才能にカオルが気付き、あんずを残してウラシマトンネルに入っていく……カオルは、あんずが好きだったことに気付いて……SFチックな設定に淡い恋愛を散りばめた胸がキュンする感じのあと味がいい作品でした。
短いながらも、えもがつまってる
ポンポさんの制作会社ということで鑑賞
とりあえず、ポンポさん的な作り好きなんだなーと
歌でガッツリダイジェストで見せる感?
あと、原作の選び方が上手いなと。
しっかり映像にして綺麗で尚且つ、人の生き方に触れる話
この話はハッピーエンドなのかな?
どうなんだろう
花城からのメールが、塔野くんにとって失ったものになってからの展開は良かった
なんか、観客が考える部分とかが絶妙に入れられてたイメージ。
良かった
92/100
王道のボーイミーツガールですが、設定的にはアレレ。でも好きな作品です。
ライトノベル原作のアニメ映画。SF、夏、青春の三代噺って感じですかね。ボーイミーツガールの王道で、少しだけビルドゥングスロマンの形態でもあります。普通に面白い話なのですが、全般的に陰鬱な雰囲気なので、ヒットはしないだろうな〜。
キャラデザとか美術背景とか綺麗ですね。主人公とヒロインが手を取り合うのが象徴的な場面で出てくるのですが、その構図の取り方とか上手いな〜。トンネルの奥へ進むのは常に下手から上手で「過去に向かって」の意味で、トンネルから出るのが上手から下手へ向かうので「未来へ進む」という映像ルールがよくわかりますね。
オーソドックスな三幕構成になっているのですが、ヒロインにとってはちゃんと三幕になっているのですが、主人公の男の子の方が上手くハマっていないような、、、う〜ん、原作を読んで考えます。
声優は、、、、まあ、アニメにとって声優なんてたいしたマテリアルではないんだよ、って見本ですね。セリフなんて下手でもなんとかなります。
いろいろ以下で文句付けますが、全般的には気に入っています!陳腐だけど、こういう根暗系のボーイミーツガールってオタク向けには必要でしょ!
以下はネタバレになります。
SF設定としては、所謂「ウラシマ効果」が設定ネタですね。でも、SF好きとしては、そのほかに色々な設定がありすぎて、やや説得力に欠いた印象。失ったものが手に入るって設定、それが「願いが叶う」と誤認される設定、メールが届いたり届かなかったりの設定。
だいたい、共同戦線と称して色々と実験するけど、肝心な「どうすれば願いが叶うのか」って部分が検証されていないじゃん!で、電話やメールの実験ばかりで、結局、それも「届くはずのないメールが届いた」って、なんじゃ!って感じ。
でもSF警察的にはアウトでも、設定レスキューをするとこうなる。結局、二人は「願いを叶えたくてトンネルに入るのではない」ってこと。二人は「理不尽な今から逃げたい」からトンネルに入る。つまり、今の時間を早回しするトンネルだけに意味があり、願いなり、失ったものが手に入る設定は、どーでもいい、ってことです。
主人公は父親が後妻を連れてくることで、もう今の世界には自分の居場所はないと絶望している。ヒロインは漫画を認めてもらえない今の世界に絶望していたが、自分を認めてくれる主人公に出会い、今の世界に生きようか迷っている。
で、この話のエグいのは、主人公をトンネルに「逝かせた」ヒロインは、追いかけることなく、今の世界に生きて漫画家として成功してしまう、って点。セリフでは「一緒に行きたかった」言いながら、後を追ってトンネルには入らなかった。
これって「心中もの」で考えると、片方だけ生き残るってことですよね。単行本を出版して燃え尽きたヒロインは、改めてその罪悪感に苛まれ、またあのトンネルに戻る。そこには入口で捨てられた主人公の携帯電話だけが残っていた、、、
というビターエンドで終わらせれば「設定厨」としては満足なのですが、さすがにこのプロットでは没ですな、あまりに凄惨な終わり方ですわな。
最後主人公がこの世界に戻ってくる動機が弱いですよね。元々は「1万年後に三人で戻ろう」って言っていたのだから、戻るなら妹も一緒に戻るべきですよね。で、シスコンとショタ(まあ、13歳下の高校生ですが)でハーレムエンドでいいじゃん!
でなければ、本当に「浦島太郎」エンドにするか。ジュース飲んだだけで帰ってくるから13年で済んだけど、ほんとは妹ともっとイチャイチャ過ごして、帰るはずですよね。なので、戻ってきた頃にはヒロインはお婆ちゃんに。で、乙姫様(妹)に持たされた箱を開けて、、、、めでたし、めでたし。
と、合理的なストーリーを考えれば考えるほど、ボツ、になりますな。きっと、原作はもうちょいマシなストーリーなんだろうと思います、読んでないけど。
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