夏へのトンネル、さよならの出口のレビュー・感想・評価
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時をかける少女、いや、時をかける少年か。「映画大好きポンポさん」の実践編的なアニメーション映画。
本作は、名作「映画大好きポンポさん」のCLAPがアニメーション制作しているので、その時点で期待できました。
最初に上映時間を確認すると「83分」と、ポンポさんのセオリー通り。
本作の大きな特徴は「ウラシマトンネル」という設定でしょうか。
クリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」からインスパイアされた「ウラシマ効果」が主人公の高校生カオルと、どのように関わっていくのか。
そして、東京からの転校生あんずと、どのように関わっていくのか。
キャラクターデザインや作画、背景(美術)などはキチンとクオリティーを維持できていました。
あんず役の飯豊まりえは、もはや安定した声優という域にいます。
カオル役の鈴鹿央士は初声優でしたが、キャラクターの性格を踏まえると合っていたと思います。
さて、本作で気になるのは脚本で、やや強引な展開が目につきます。
それは、「ウラシマ効果」をもたらす「ウラシマトンネル」というのは設定自体に非常に難しいものがあるため、ある程度の偶然に頼らざるを得ない面があるのでしょう。
ただ、もう少しだけ滑らかに動くような脚本であることが望ましかった気がします。
そして、エッジを効かせたカットは嫌いではないですが、携帯電話のメールが読みにくいシーンは、やや攻めすぎな感がありました。
とは言え、テンポよく進むのは心地よさもあり、今後に期待したいようなアニメーション映画でした。
声優の実力は「日清CMの早見沙織を観よ!」です。
不思議なトンネルを見つけた少年少女の冒険を描く物語。
人気小説の劇場版。原作未読です。
ファンタジー映画は、ファンタジー部分の説得力を意識して欲しい・・・と強く思います。
この映画でいえば、「うらしまトンネル」とは?をしっかりと設定し描くことが、映画の説得力を上げ完成度を高めるのだと思います。
「うらしまトンネル」はどのように伝えられてきたのか?線路わきにあるのに、何故他の誰にも見つからなかったのか?
これを御座なりにすると、物語全体が薄くなっていきます。
中盤で図書室で資料を調べる描写があるので少し期待したのですが、そこで終わったのはとても残念に感じました。
あと、あんずの設定が軽いのも残念なところです。
カオルは分かるんです。妹を失くし、家族も失くしてしまった重い喪失。でも、あんずの漫画に対する思いの描写と彼女の行動に乖離があり、戸惑いを覚えます。
この設定にするのであれば、例えば何度も原稿を投稿してダメ出しされた・・・の方が説得力が上がります。その上で、祖父と幼少の頃に作ったアイデアを元に原稿に書き上げたのに、自信のなさから破り捨てた・・とか・・・なら説得力は上がるかもしれません。
作画は美しく劇場版に相応しいレベル。
ただ、声優は本職を起用しないのも、残念。本職が殆どいないので、それ程違和感を感じませんでしたが、それでも肝心のクライマックスの感情表現になるとレベルが低く、聞くに堪えません。
全体を通して面白い作品だと思いますので、少々残念に感じました。
私的評価は、やや厳しめです。
不思議な雰囲気の作品。 エモいけど少し暗くてうっすら不気味な感じ。...
不思議な雰囲気の作品。
エモいけど少し暗くてうっすら不気味な感じ。
主人公の置かれた環境、感情が切なすぎて不憫になる。
あんずのサバサバした感じの声が良かった。
徐々に打ち解け、惹かれ合う二人甘酸っぺぇ。
ラストはもっと表情つけて盛り上げて欲しかった。
また原作読んでみよう。
父親がクズ。
自分好みです。
優しい気持ちになれる
そこに愛はあるんだと思う
男はいつも待たせるだけで
女はいつも待ちくたびれ
それでもいいと なぐさめていた
それでも恋は恋
それでも恋は恋
これは松山千春さんの「恋」の歌詞です
どの世界でもいつの時代でも待つのは決まってるのかも
私にも欲しいものはあります
まだ気持ちに蓋をしてとても大切な思い出になっていないことがあるからです
それが取り戻せたのならきっと今の自分とはまったく違う人格や思考になっていたと思う
今のことが嫌なわけじゃないしそれを変えたいとも思わないが取り戻せたのならもっと笑って生きていたと思うから
今の自分はどれほどのものか
大したことはない
数日、数ヶ月、数年居なくても心配はされてもさほど困る人はいないだろう
あのトンネルがあったら今なら入るだろうな
強気な女性と優しい男性、高校生、田舎、夏、縁日、花火、タイムパラド...
【”失くしたモノを取り戻すトンネル。”けれども、その為には自身の【時】を犠牲にしなくてはいけなくて・・。高校生男女の時を越えても過去のお互いの傷を乗り越え、想い続ける姿が沁みる作品。】
■”ウラシマトンネル”に入れば欲しいものがなんでも手に入ると噂されるトンネル。
過去に自らが欲したカブトムシを取るために木から落ちて亡くなった妹カレンの事を今でも想い、心の傷を抱える塔野カオル。
祖父の意志を継ぎ漫画家になるという夢を持ちつつ、両親に認められず花城あんず。
2人は欲しいものを手に入れるため、”共同戦線”を組み、ウラシマトンネルの調査を始める。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は、原作小説を大幅にアレンジメントしてアニメーション化した作品であるが、”ウラシマトンネル”の中の幻想優美な紅葉が満開の美しさや、冒頭、ローカル線の暗い空から雨降る駅でのカオルとあんずの出会いからの”ビニール傘”をキーにしたラストの晴天下での二人の姿。
- 作品構成が巧い。-
・カオルとあんずが”ウラシマトンネル”に入って分かった事。それは、トンネルの”門”を越えると外界との時の流れが大きく違う事。
・それでも、あんずは亡き祖父の漫画原稿を求め、トンネルに入り原稿を得、カオルは”カレン”と書かれた小さな靴を得る。
・あんずが書いた漫画を読んだカオルは、彼女の才能に気付き一人でカレンを求めてトンネルに入る。そして、漸くカレンと出会うが部屋のガラスに映った自分は高校生だという事に気付き、カオルはあんずの元へ行くためにトンネルから外界に出ようとする。
・あんずは、既に漫画家になっていたがスランプに陥っている。彼女の傍にはカオルが貸してくれた”ビニール傘”が常にある。
・あんずは、意を決して”ウラシマトンネル”に入り何年も行方不明のカオルを探し、出会い”10秒で6時間のキス”を交わすのである。
■外に出た二人は13年が経っていた事を知るが、あんずも又トンネルの中に戻ったために8年振りとなる外界での再会となる。
カオルは高校生のままであんずは22歳。充分につり合いの取れる年齢である。
そして、二人は”行こう。”と言って現実世界に戻るのである。
<今作は、二人の高校生男女の想いが時を越えても続いているという、SFファンタジックラブストーリーである。
ガラケーでの二人のメールの遣り取りや、夏の田舎の何だか懐かしい風景も良き作品である。>
うん、出来よし!
オモシロい
久しぶりにストーリーに満足した。
浦島トンネルという大嘘の設定
それ以外は 成り行きも行動も主人公たちの思考も 違和感なく自然。
ご都合主義でないところがとてもいい。
彼女がトンネルに入る理由が無くなったと知るや、直ぐに
一人だけで行動することを決めた主人公。
主人公からのメールを受信した直後、迷わずトンネルに入った彼女。
満点の対応。良いシナリオだ。
迎えにトンネルに入ることで、2人の間の時間差が無くなる。
長い活動休止となった彼女の再スタートにも程よいスタートとなった。
こんな作品に出合えるのだから、アニメを観るのはやめられない
ただし、父親の描写は酷い。
そんなクズ設定だとしても、これじゃあまりに父親が かわいそう。
酒に酔って自分の不幸を 子供に当たる親はいると思う。
しかし、その時に並行して恋愛してる最中というのはどうも納得できない。
自分が不幸せである故の生活の乱れ。別れた妻への未練。
新しい生活を始めようとしている時に、こんな風には。
過呼吸気味で戻した時も 主人公を心配しなかった。
本当に親の描写にだけは、嫌悪すら感じる。
アマプラのお薦めより
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