生きる LIVINGのレビュー・感想・評価
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少しの間だったが、この老人が持てた生きがいを脚色して欲しかった
黒澤監督の作品に脚色した気配がない。
だから、元の映画と同じ様な評価をしたい。
願わくば、
終末を迎えた老人が、生きる事の素晴らしさを如何に取り戻せたかを脚色に加えてもらいたった。それが、元の映画を含めてのテーマと考えている。
1953年当時イギリスの市民は、ジェントルマン気取りで、皆さん山高帽を被っている。しかし、髭をはやしている者は極端に少ない。現在のイギリスでは考えられない。老いも若きも汚い髭面。ジェントルマンなんかイヤしない。まぁ、好みの問題なのだろうが。
本日、電車に乗って新橋に行ってきた。時間をずらして行ったので、電車は混んでいなかった。前の席は全てうまっていたが、なんと全ての人達がスマホ片手に持っている。みんなゾンビに見えた。勿論、僕も持っていた。一昔前は全員がタブロイド紙を持つ時代があったが、その一期一会よりもましか!
まぁ、今日の電車の中は、空いていたので座れたが、普段、混んでいれば、僕くらいの中途半端な年齢は、絶対に席に譲って貰えない。だから、僕は優先席へ行って、直接話す事にしている。
『すみません。席を譲って下さい。』って。
旧国営放送で『老人を守る』を大義名分に『オレオレ詐欺に気を付けて』キャンペーンを相変わらずやっている。だが、そんな事やらずに『75歳でサ・ヨ・ナ・ラしてくれる老人には、席をゆずろう』
キャンペーンでもやってもらえないだろうか。?
ビル・ナイだけでは…
凡庸な作品だった。ビル・ナイは英国紳士とはを見事に演じていた。変化を嫌い、陳情もたらい回しにしていた公務員としての働き方、息子夫婦からも疎まれ、変化のない生活をおくっていた男が余命宣告を受けたことで、市民からの陳情の一つを叶え、一部の人に影響を与えたと言う話。前半静かなら後半はもっと盛り上がってほしかった。結局息子夫婦には何もしていないし、残された部下達も何も変わってない。
ナナカマドの木
生きる目的
まさに生きる目的を考えさせてくれる作品。
主人公ウィリアムズの気持ちが凄くよく分かる。仕事に生きてきて、なんとなく生きる目的もよく分からなくなり、残りの人生を考えたときにどう遊んで暮らすかへ。
そんなときに、マーガレットのバイタリティに魅せられる。そう、マーガレットですよ。ああいう人ってほんと確かに居て、うらやましくなる。
触発された彼が最後にとった行動にも感動。手紙にあったように確かに大きな仕事ではなかったかもしれないが、彼は確かに生きた。そしてお手本となった。
ただ、面白いのはお手本にして仕事をすることを誓った部下たちが、やっぱり行動に移せないこと。その気持ちもよく分かり過ぎて、そうなんだよなぁ・・・と思う。そこが手紙の意図に繋がって、生きる価値を考え続けることを色あせさせないところがまた、ウィリアムズが生きた証。とにかくいろいろ考えさせられた良作だった。
黒澤明作品がリメイクされない理由
が分かった気がします。どうやったって超えられないからですね。せっかくのカズオ・イシグロもあんまり色を出し切れていないような。黒澤版そのままな感じがしちゃって間違い探しをし始めちゃう。市民課に苦情を言いに来る奥さん連中がたいそうな淑女で何だこりゃと思ったら現場ではカーラー巻いたままでちゃんとお母ちゃんなのね。当時のイギリスはこんな普通の庶民でも出かけるときはゴージャスにおしゃれしちゃうのね。こんな小さなことをとっても黒澤だったらさ〜と知りもしないのに黒澤明を語りたくなっちゃう。あと何より命短し恋せよ乙女が無いのは痛いよね。あれをおじいさんがボソボソ歌うってところに悲哀滑稽打開この映画のすべてが詰まってたからね。
余命半年は短いか
じわじわと
心で仕事をする
生きるとは?
何十年も市役所に勤めた男がある日医者から癌だと告げれる。残りの人生は、あと僅かだと知った。
そんな事から今まで自分が向き合ってこなかった現実と目を向ける事になる。
どの役者のセリフも一つ一つが意味があると感じました。
特に好きなセリフ主人公の言った「私には怒っている暇などない」これは末期癌であるからこそその言葉に重みが伴っている感じしました。
自分がまだまだ死なないとしたら、何の脈絡もない生き方をして、周りからゾンビだとあだ名をつけられる事にも何の抵抗も覚えずに生きていたら?
ゾンビというあだ名自分の余命が僅かだと知ったら逆に残された命は、おまけのようなもの、やるだけやっても後悔する事ないと励ましにも似たようなものに変わっていたと感じました。
この映画がリメイクされ、今の時代に映されているのは時代が変わっても人間的な本質の部分は、いつまでも変わっていないという明確なメッセージなんだと思いました。
完璧リメイク
オリジナルなら文句なく星5つでしょう。原作では志村喬さんの熱演とブランコで歌う「命短し恋せよ乙女~♪」のゴンドラの唄のシーンが印象的でしたので英国版ではどんな歌になるのかがとても興味深かったです。最初は英国なのでビートルズの名曲が頭をよぎりましたが流石に年代的に合いませんね、スコットランド民謡の「ナナカマドの木」は企画・脚本のイシグロさんのスコットランド人の奥様が良く歌われていた唄とか。
日々の暮らしに流されがちな現代人、特にお役人ともなればセクショナリズムに翻弄され保身的な仕事ぶりになりがちなのは英国も同様なのでしょう、カンヌでパルムドールを獲った「わたしは、ダニエル・ブレイク(2016)」もお役所の不条理を指摘した社会派ドラマでしたね。後年、松戸市にできた「すぐやる課」も話題になりました。
余命半年と告げられて改めて生きることの意味を問うというシチュエーションの説得力が肝、 原作との違いは、若者にメッセージを託す前向きなところでしょうか。
志村さんに引けを取らないビル・ナイさんの抑えた熱演をはじめ文句のないリメイクですが、やはり原作の良さがあってこそ、あらためて黒澤監督の人間の本質を見抜く慧眼の素晴らしさを再認識した傑作でした。
成長譚的な
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