劇場公開日 2023年3月31日

「単調な毎日に心が麻痺してしまったら」生きる LIVING イズボペさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0単調な毎日に心が麻痺してしまったら

2024年12月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

オリジナルは未見である。
輪郭の優しい映像が脚本、ビル・ナイの演技、この作品を構成する全てを繋いでくれているように思った。
できれば字幕で観ていただきたい。丁寧な英語のセリフが心地よい。

人はいつか死ぬ。それはわかっていても、余命幾ばくもないと言われれば落ち込むどころではないだろう。
何故落ち込むのか、自分ならと考えてみた。
「死ぬ」ことが怖いのか?
誰も「死のその先」を知らないので怖い。
「どんな死に方」をするのかが不安?
これも誰も死に至る状況を本人の視点で語ってくれていないので、予備知識がなく不安。
「遺す人との別れ」がつらい?
まあ、これも死してどうなるのかを知らないので今生だけの別れかもしれないし。淋しいっちゃ淋しいけど。
ここまでは人類平等の条件かも。
(信仰上「死のその先」を知ってる方もいるかもだけど)
最後は私だけかと思ったらウィリアム氏もだった。
「なにもなし得なかった自分が情けない」?
とほほ。ホンマ申し訳ない。漫然と生きてきたわ。
私もウィリアム氏がウェイクリングに送った手紙を思い出そう。何かを成し得ることも良いことだが、せめて自分の心にだけは正直でいよう。

イズボペ