「人生の目的は?」生きる LIVING 徹2001さんの映画レビュー(感想・評価)
人生の目的は?
私たちは、何を目的に生きているのだろう?毎日の忙しさ・ルーティンワークの中に忙殺され、考えることを放棄してしまってはいないだろうか?
奇しくも主人公は、癌にかかり余命宣告をされることで、自分の人生の目的と向き合うことになる。かのスティーブ・ジョブズも癌の宣告を受け、あのスタンフォード大学での有名なスピーチをしたことでも知られる。”Stay hungry, stay foolish”
ゴールが見えることで、今の命の輝きを増すことが出来た主人公。ともすれば、人生は交通事故、突然の病気などで急に終わりを迎える人も少なくない。そういった意味では、幸せな人生だったのではないか。
そんな事を考えていたら、ふと加藤周一先生の次の文章が、思い出されてきた。今でも、私の中でたえず繰り返し、反芻している言葉である。この文章の全文は短いので是非たくさんの人に読んでほしい文章である。
「文学がなぜ必要かといえば、人生または社会の目的を定義するためです。文学は目的を決めるのに役立つというよりも、文学によって目的を決めるのです。そしてその目的を達成するための手段は技術が提供する。
『文学の仕事』-加藤周一『私にとっての二〇世紀』より」
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