「生き始めた人生に」生きる LIVING MARさんの映画レビュー(感想・評価)
生き始めた人生に
モノクロの日々を淡々と生きる男が余命宣告をうけ、残りの人生のしっかり生きようとする物語。
無愛想で周囲からも煙たい目で見られ、この上ないお役所仕事な主人公ウィリアムズ。余命僅かと知り、仕事をサボって飲み呆けてみても心は埋まらず。。
そんな中、新しい職場で頑張る元部下と再会し、何かを感じた彼が選んだ生き方とは…
ウィリアムズの選択に心を打たれると共に、自分自身の生き方についても見直しさせられるドラマ作品。
自分自身が同じ立場だったら…
最後の努力をするどころか、開き直って遊び呆けたり、引きこもったり…多分それすら出来ずに淡々と出勤しちゃって終わりかな(苦笑)
それに加え、ただただキレイに描くだけではなく、言うなれば白々しさすら感じさせる程のリアルを描いている点がグッド。
誓いを立てよう!…って言ったってね、同僚の皆の姿…あれが現実ですよね。
そしてウィリアムズの言う通り、これは後世に永劫刻まれるモノでもないというのもまた現実でしょう。
それでもモノじゃなく、たった一人でもピーターのような人が出てくれたのなら…それこそが彼の残したものなんじゃないかな〜と思ったり。
またそれだけでなく、粉雪の舞うなか幸せそうにブランコに揺られる画や雰囲気の美しさも特筆モノ。
そんなこんなでも、明朝目が覚めればきっと嫌々出勤するであろうワタクシ…
まだ時間がある今だからこそ、チャンスを逃さず生きないといけませんね!
シンプルにも心を打たれる名作だった。
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