すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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乙女はイケメンのためなら命を懸けられる
前半面白かった
イスの動きがコミカルで猫との追いかけっこに笑った
乙女はイケメンのためなら命を懸けるのだな、わかる笑
ラスト、幼い主人公に現在の主人公が励ますくだり、
なぜかどうしても冷めてしまった
30年後に観たら号泣する
変な感想だけど、30年後にこの映画を観たら号泣するんじゃないかと思う。「今」の日本がタイムカプセルみたいに凝縮して記録されてる。
衰退しつつある地方都市、中核都市、そして首都東京の美しい風景、人の生活の生々しさを丹念に克明に描き出していく。
経年劣化により時間を積み重ねた跡のリアルさ。音楽も昔流行った曲を順に流していき、この国の歩んできた時代を思い起こさせる。
寂れた都市と、侵食していく自然と、空の美しさ、雲の美しさ。よくもこんなに今の日本の美しさを表現してくれたと感動する。
今の日本の美しさとは、太陽が照り盛る元気な若者だった高度経済成長の時期を過ぎ、懐かしく若者だった時代を振り返る夕暮れのような時代の美しさ。
藤子F不二雄の短編に「老年期の終わり」(幼年期の終わりのオマージュ)という作品があるけど、まさにそれを思わせる。
ぼくは廃墟が好きなのだけど、そこがかつてはにぎやかでしあわせな空間であったと感じさせるものであればあるほど、胸がしめつけられるような思いにとらわれる。
この映画の「常世」とは、単に死後の世界を意味するのではなく、多くの暗喩を含めていると思う。
それは、過去の日本の記憶。良いことばかりではなく、苦難苦闘や大災害の記憶でもある。われわれはつい過去への感謝と思いを忘れがちであるが、それを忘れてしまってはいけない、ということだろう。
スズメ、扉、戸締り、要石、天の岩戸、三番足のイスなど、神話、昔話、民間伝承のモチーフを使って、くどくならない程度に世界観を作ってるのもうまい。
オススメ 思ったより最高でした。
13日鑑賞、スクリーン数多いせいか、席は3割ほど、埋まってる感じ前作の宣伝よりは、何となく個人的には、響かず率先して鑑賞したい気持ちでは無く、
友人の誘いで、鑑賞。
あまり期待してないで、観た事も、ありましたが、
予想以上、良作でした。最後には、知らず知らず涙が、こぼました。心にジワる作品で、オススメです。
ただ、懐メロを多用する意味が、あったのか?
個人的には、必要無いと思いまして、その分、
星0.5マイナスしました。
もっと他のエピソードを、入れるなり、
尺短くしても良いかと、
起伏の少ないストーリーが退屈でつまらない
話題だったのでとりあえず鑑賞。つまらなかったし自分には全く合わなかった。理由は3つある。
1つめは、起伏の少ないストーリー。
延々とJKの旅を見せられるだけで退屈。すずめを助けてくれる人も初対面なのに優しすぎてご都合主義展開に感じた。
いかにもヤバそうなミミズは現れてもあっさり封印されて被害もないから危機感がない。序盤最初に現れたミミズがピークだった。
2つめは、すずめが草太に惚れ込みすぎなこと。
高身長イケメン人状態の草太に一目惚れしたのは分かるけど、椅子になってからの草太にも好き好きになってるに違和感。いくら中身が草太とはいえ、自分だったら物相手に愛情はそそげないわ。
3つめは、ダイジンの行動が意味不明なこと。
草太を要石にしといて、最後は草太を救出しようとするすずめを助けたのが謎。お前が元凶やんけ...何考えるか分からん猫でイライラした。声は可愛かったけどね。
震災を扱ってる割にはすずめと草太の恋愛要素が強く、震災と恋愛が中途半端に混ざり合って、何を伝えたいのかテーマがよく分からない作品だった。
全体的に良き。気になるところもちらほら
全体的に良かった。
私は新海誠監督の映画はストーリーというより風景画、とくに親しみ慣れた東京の描写がとても好きなので、今作でも東京が舞台になるパートがあったので嬉しかったです。
後ろ戸が開くとミミズがでてきて、ミミズが倒れると地震が起こる。設定は意外とシンプルですんなり落ちたので、わりと最初から引き込まれていたものの、私は環さんと同じ世代のせいか鈴芽の環さんに対する態度がどうにも許せず、ほとんど最後の方までイラッとしてしまった…信じてもらえなくてもいいから説明くらいしなさい。ところどころで話そうともせず「うまく言えない」で済ませるのは、良くないぞと。
鈴芽役が原菜乃華さん、草太役が松村北斗さんな以外には何も情報を入れていかなかったので、エンドロールで深津絵里さんや染谷将太さん、神木隆之介さんの名前が出てきて驚きました。
みなさんお上手ですね。
(天気の子の小栗さんや本田さんはこれでもかってくらいご本人感がすごかったので…)
個人的に原さんご本人は以前ドラマでもお見かけしておりとても可愛くて良いのですが、声が可愛すぎて鈴芽のビジュアルとは少し違和感があるように思いました。
また、新海誠さんの映画全てで感じることですが、恋愛感情になるまでの描写があまり細かくないなと。
これまでの作品でも、願えば空が晴れる圧倒的な能力や入れ替わりを共有している関係といったあまり本人の人柄とは関連しないところだけで、突然命張ってお守りしますみたいになるのがイマイチ納得いかなかったのですが、今作でも美しい姿で扉を閉じるという能力を持つ謎の青年である以外にはあまり鈴芽が草太をたった数日で「好きな人」と言い切るにはあまりにもエピソードが足りないかなと言う感じはしました。
でもまたいつか配信されたら、もう一度観たいなと思うくらいには面白かったです。
良い休日になりました。
長編アニメーションの人間描写は如何に
最近の長編アニメの拙い人間描写を気にしつつ視聴しました。
冒頭は懸念通りストーリー主導の可笑しな言動が目立ちます。
また、出会って3秒で恋に落ち最後まで周りが見えない主人公。ここは潔く終始ブレません。
北上の道のり、世代の違う人間と思春期の若者の触れ合いをじっくりと描いています。
コミカルではありますが、真っ当な描写でした。
東京編は謎解きパートと宮城へ向かう動機づけです。
そして所謂ロードムービー、母親代わりの女性と娘の喧嘩は致命的です。
口を滑らせた、人間の感情は複雑、どうでしょうか。
私は血の繋がりに関わらず、子供への愛情を持った事のある人間の口から出る言葉ではないと感じます。
それは、人生経験の少なさや人間観察の欠如から来る致命的なリアリティの無さ、
建築家で言う空間把握能力や絵描きで言うデッサン力の欠如です。
作家の伝えたい事とやりたい事が先行しています。
これ以降物語はクライマックスへ、
震災の悲しみを代弁する主人公が自身と向き合い前に進みます。
当時多くの作家が葛藤したテーマに、
10年以上経った今向き合った作品、
まさに当時幼かった子供が大人に差し掛かっています。
それが白けるか背中を押すかわかりませんが、監督なりの総括と一人の大人として送りたかったメッセージだと私は前向きに受けとりました。
災除去の旅立ちとその土地の方々との出会い、主人公すずめの母の死の葛藤
主人公スズメはある日、大学生ソウタとの出会いをきっかけに震災の元凶であるミミズを扉を閉めて封じるため、九州から東京にかけて旅をしていく。自分が目覚めさせてしまった災封印像が猫に姿を変え、各地の災いをおこすこととソウタが椅子にされ戻してもらうことがこの旅の本筋だが、行ったその土地の方々とのふれあいによって、スズメは支えられ東京まで行くことができる。
見どころはまさに背景絵と物語のスピード。新海監督作品はどれも風景、景色が繊細でおそらくアニメの中でもこの分野は上位。物語も過去作のように地方・田舎から都心へ移動していき、わりと早く物語は進んで行く。途中笑かしポイントもあり初見では面白いです。
ただ私個人的に思うところは、正直この物語の各設定の理解がよくわからなかったです。スズメは前に扉を開けていて高校生までミミズを見ずに過ごしていたり、いきなり椅子に変えられてるので急にレベル高い非現実が発動したりと若干そこに違和感に近い感覚がありました。声の演出は特に問題は見受けられませんでした
戸締まりが意味するもの。
気になるところは多々あれど、いざ始まってみれば、新海監督の力技の怒涛の展開で、あっと言う間でした。内容的には、従来のディザスターものなんだけど、災厄を封印しているどこでもドアを戸締まりしていきながら、主人公のつらい過去に遡っていくロードムービー的構成がうまくできていて楽しかったです。一方で、閉め師や要石の仕組みをセリフではなく、映像で説明してほしかったです。何度も出てくる、玄関の鍵を締め自転車の鍵を解除するシーンは、つらい過去に向き合いながらも前向きに進んでいく主人公の成長を意味しているように感じました。
すずめに共感できない+無能ロン毛
すずめがロン毛にあれだけ執着する理由が弱い。過去にあったことがある気がする+イケメンというだけ
ブサイクでは成立しない物語
猫の行動原理もよく分からない。なぜ他人を要石にしたの?人がいっぱい死ぬよじゃねぇよ。左大臣はもっとよく分からん。あいつ何で封印解放されて付いてきてんの?
ロン毛もなんで単独行動してんの?絶対他の人と一緒に回った方が効率いいだろ。閉じ師たちって言ったんだから他にもいるだろ。
面白かった! ダイナミックでスペクタクルな映像でおくる、ロードムービーの傑作!!
主人公の鈴芽が自らの力で忘却の記憶を取り戻し、自らの力で絶望の淵に立つ幼少期の自分を救う、希望に満ち溢れた物語
ストーリーの根幹には東日本大震災をはじめ、数々の天災によって痛めつけられた人々の故郷への"悼み"が横たわり、深みを持たせ見応えがありました
重いテーマを明るくテンポよく、声優の皆さんの好演で力強く描ききっており、見終わった後味がすごくいい良作でした
古の時代から大地震の元凶を起こす"ミミズ"、そのミミズがこの世に出てくる死者の国とを繋ぐ"うしろ戸"を閉め鍵をかける"閉じ師"、鈴芽と閉じ師の草太が日本に点在する後ろ戸を閉めるために列島横断するロードムービー調のストーリー展開がワクワクしてとても楽しかったです
そしてこれまでの新海誠 監督作品同様、映像はとても綺麗、さらに本作ではエヴァンゲリヲンの使徒の様に大空に伸び暴れまくる巨大なミミズ、それに立ち向かう鈴芽と草太、それら一連のダイナミックなスペクタクル映像は圧巻です
鈴芽が草太にすれ違いざまにイケメンだなあと思っただけで、命懸けで心寄せていくところや、だいじんとさだいじんって結局何だったの? なぜだいじんは草太をイスにした? さだいじんはどうやって守っていた場所から離れられたの? 巨大化していけたのはなぜ?
といった突っ込みどこや消化不良なところはありますが、総じてとても楽しめました
ふと疑問に思ったこと
スナックでダイジンがあらわれたとき
ダイジンは他のひとには見えなかったの?
それとも人の姿になってたの?
どっちにしろなんで?🐈🤔
めちゃくちゃ寝不足で観たんですが
眠気ぶっ飛びました笑
つまらなかったら爆睡してたと思います😹
新海監督渾身の傑作
東日本大震災をテーマに扱った映画ですが、全体的に優しさに溢れた映画でした。
エンターテイメントとしては楽曲を使用し疾走感を生み出した前2作とは違うアプローチになっていて
テーマの重さを和らげる為かファンタジー色の強い作品になっており、大分受ける印象の違う作品となりました。
ボーイミーツガールという観点から前2作と同じじゃないか?という指摘が良くありましたが、ハッキリって全く別物であり、新海誠監督がアニメ監督としての進化と深化を見せた作品になったと思います。
東日本大震災の方に向け、もっと注意喚起をしてほしい
新海誠監督だから面白いと思い、気軽に観てはダメだと思います。
東日本大震災に関わった方は特に気を付けてください。私自身は直接関わってはおりませんでしたが、震災後、何度もボランティアで瓦礫撤去をしに行き、未だに忘れられない光景です。
直接関わった方は、地震がテーマのこの作品には、東日本大震災のことも描かれていますし、緊急警報など頻繁に鳴り響きますし、思い出したくない過去もあるでしょう。
映画のタイトルからは想像もつきませんし、もっと新海誠監督最新作ということでもてはやすだけではなく、地震について描かれているので、ということもしっかり上映前から告知すべきだと思います。
最高傑作
今までとは違うテイストの映画だけど似たようなものを
感じる場面もありとても面白い。
君の名はや天気の子の劇中で流れる曲を期待してる人は
少し残念な思いをしてしまう人がいるかもしれない。
劇中曲をなしにした事で見てる人がそのシーンより良く
見えるし感情移入しやすくなるのかもしれない。
ひとつ気になったのは予告と本編でセリフ
が変わってるところがあった。
震災をテーマにした前向きなストーリー
登場人物がみんな温く見てて嫌な気持ちにならない映画だった。主人公に関わる人がみんな良い人であることや、過去の回想(その土地の人々の思い出)も良い部分がピックアップされており、自分の日常と照らし合わせて考えたら前向きになれるような感覚になった。
震災をテーマにしているだけあり、あの頃よく目にした被災地がリアルに描かれていた。地震速報の音が怖いって感想をsns上で多く見かけたが、聞きなれている地震速報の音とはちがうし、地響きなんかもリアルなものとは違ったので気にならなかった。
アニメ映画特有の登場人物の非現実的な環境適応能力の高さはあるが、日常のあるあるがテンポ良く盛り込まれているおかげで、登場人物や起こる事柄に共感することができて入り込みやすいストーリーになっていると思った。(SNSやサブスクの描写のあるあるネタの面白さは親世代に通じるのかな?って少し気になった)
声優さんと曲は君の名は。や天気の子のほうが印象的だった。すずめっていう曲は綺麗な絵におても似合っていた。すずめの声は透明感があり演技もよかったが、そうたの声優さんは声質はとても似合っていたが、演技には若干違和感があって少し惜しかった。
震災がテーマなだけあって泣けるけど、前向きになれる映画だと思った。震災をテーマにする映画って、震災が起きていろんなものを失って苦労したり悩んだりするところにスポットライトが当てられがちだけど、この映画は今のすずめはもうたくさん悩んで乗り越えて結論を出しているから変なメンヘラテイストがなくて見てて爽快感がある。
生きるか死ぬかは運ってわかってるはずなのに、普段あんまり考えないで生活している自分がいるよなーって考えさせられる。とりあえず映画館から帰り道、気をつけて帰ろうって思った。
良い点悪い点
男女ペアで危機に立ち向かうみたいな流れはこれまでと同じです。
全体を通してジブリを意識している感じを受けました。途中ジブリ曲入りますし。
地震速報はわざわざこんな大げさに注意流すほどようなものでもない気がします。
本物と音違いますから(同じものもあったらすみません)。
そんなこと言ったら開始前の公開予定情報で流れてたやつだってお風呂が沸いたのかと思いました。
主人公が最序盤イケメンへの一目惚れで一緒にいるようになりますのでくっつくまでの展開はないに等しいです。
地震の発生源は裏世界のミミズで、封印のための要石(ダイジン)を倒してしまってミミズの封印が解かれたというのは良かったです。
個人的に気に入らない(理解できない)場面
・草太を要石にした割にはミミズを封印するわけでもなく追いかけてこさせるダイジン
・左大臣の登場(ダイジンが解放した?そもそもダイジン自体が大臣っぽいからってSNSのハッシュタグで拡散した名前では?)
・ソウタのいない世界なんて~(会って間もなく椅子にされてんのに面食いにもほどがある(笑))
・叔母さんのかわいそうさ(姉妹の娘を引き取って育て、結婚願望あるらしいのにコブ付きと遠慮した挙句に娘がイケメンとあっちこっち家出同然状態)
・叔母さんブチギレ(左大臣に操られてたみたいな描写だけどどうゆうこと?)
・東北まで付いてきてくれている二人に頑なに事情を言わない
・事故ったとたんに運転手と叔母を置き去りにする
・ぽっと出左大臣の方が対ミミズ戦で活躍する
・何故か急にダイジンと和解する(草太を椅子にしてこの映画前半の大追跡のきっかけを作り、首都大地震直前という事態を引き起こした割にここが軽すぎるのはけっこう致命的なような)
・閉じ師と教育学部は相性悪すぎでは?ビジュアル生かして教育系配信とかやるならどこでも出来るのでまだ分かりますが
・キャラデザがシャープ感寄り(伝え辛い)になっている気がします。君の名はの頃くらいの緩さが欲しいなあという気も
・すずめその行動力と運動神経あるならバイトするなりできるのでは…
・このミミズ海外にも出るのかな
良かった点
・背景などの作画
・挿入歌や曲
・ミミズのあたりの設定
・胡麻化さずに津波後を入れた
・全体のテンポ
映画としては悪くはないのですが???な部分が多すぎて評価を多少低めにしました。
3/11もこうやってアニメ映画に組み込めるようになったあたり時間経過を感じます。
この映画の内容であれば、草太とすずめを要石にしてしまうような所謂バットエンドでも良かったのではないかと個人的に思います。
ダイジンと左大臣が元は人間だったのかは分かりませんが。
震災を経験した方への注意喚起をもっとしてほしい
私は震災を経験していないし震災に対してトラウマのような感情もないですが、上映中に気分が悪くなるシーンがありました。被災された方がなんの事前情報もなしにこの映画を見たらどのような気持ちになるのか。見るにしてもせめて覚悟を持っていかないと相当きついと思います。
・東京の上空に大きなみみずが現れてすずめがそれを鎮めるシーン。ダイジンがニヤッとしながら「人がたくさん死ぬよ♪」と言い放ちます。あまりにも軽すぎない?。言い方がどこか他人事だし必死感は微塵もない。自身が災害を防ぐ役割を担ってた者の言葉とは思えない。100万人の命かかってんだろ?
・すずめの絵日記を見るシーン。真っ黒に塗りつぶされたページの日付は3月11日。常夜の中で必死にお母さんを探す幼少期のすずめ。家の屋根の上に乗っかっている船。これらの描写だけでもトラウマが蘇り苦しくなる人がいると思います。覚悟を持って見ないとだめです。
・要石になった草太を抜き取るシーン。これ下手したらすずめのせいでまた大きな災害が起きる可能性ある行動だよね?すずめが要石になれる保証なんてないしダイジンが要石に戻る保証もない。好きだっていう理由でそんな行動していいの?軽く考えすぎじゃない?ハッピーエンドになったからよかったけど、震災経験した人からするとこんな軽く扱われてほしくないと思う。
風化させてはだめな題材だとは思うけど事前の注意喚起をもっとすべき映画だと思います。
他の方のレビュー見てるとそんなに重く受け止めてる人が少ないように感じるのですが私が重く受け止めすぎなのでしょうか。
2度は見れないかな。
高身長萌え
ヒロインの背が高そうなところ、運動神経も良さそうなところが良かった。個人的に気に入らないディテイルもあるが、いくつもの山を上手く繋げて美しい映像とともに長時間飽きさせないスキルは手慣れた域に達していると感じた。ダイジンが単純な悪者じゃないとわかるあたりから涙も出てきた。311をここまで直接的に組み込んでいるとは知らなかったので途中から、変な形にならないか心配でざわざわしてしまったが、それは杞憂だったか。ただ個人的には「君の名は。」を超えたとは言えない。
先述の気に入らないディテイルとしては、まずすずめが登校中にイケメンを追っかけて学校行かないとか革靴靴下履いたまま水に入っていくとか、マサカと感じてしまってロスタイム発生。後半の80年代ドライブ音楽もオヤジサービスなんだろうけどユーミンでネコに言及とか誰得感。
多分苦手な人もいるが、好きな人にはとことん刺さる
先に言っておきますが、私は本作が好きです。しかし同時に、「この作品が苦手な人も少なからずいるだろうな」とも感じます。
『君の名は。』『天気の子』などのアニメ映画で知られる人気のアニメ映画監督である新海誠監督による最新作で、公開初日朝イチの回での鑑賞です。
結論から言いますと、「めちゃくちゃ面白かったけど、かなり際どいバランスだな」という感想を抱きました。エンタメとして非常に楽しめましたが、地震などの描写がリアルに出てくるため、嫌悪感を抱く方も少なからずいると思います。
新海監督は元々鑑賞する人を選ぶ独特な作風で、一部のアニメマニアに人気のあったクリエイターでした。(製作サイドからの指示で)作家性を抑えて広く一般向けに作ったのが『君の名は。』であり、これは日本映画史に残る爆発的ヒットを記録しました。次いで公開された『天気の子』は一転して監督の作家性と性癖がちょっと強めに出ており、結構人を選ぶ作品になっていたような気がします。
そして本作『すずめの戸締まり』は、どちらかと言えば『天気の子』に近く、監督の作家性が強く出ていました。しかしながら『天気の子』が苦手という方でも本作を「エンタメに寄せていて面白かった」と評価しているのをちらほら見掛けますので、「新海誠監督の作風(セカイ系)が苦手」という方でも意外とイケるのかもしれません。
地震の描写と新海作品特有の世界観という、観る人を選ぶ要素が二つも入っています。当然これらを許容できる方は本作を絶賛し、どうしても受け入れられない方は本作を酷評する。賛否両論が生まれやすい作品だと感じました。
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九州で叔母と二人暮らしをしている高校生の岩戸鈴芽(原菜乃華)は、ある日の通学路で端正な顔立ちの青年・宗像草太(松村北斗)に道を聞かれる。廃墟を探して扉を閉じると語る彼に興味を惹かれた鈴芽は、彼の向かった廃墟へと先回りし、彼の探していたと思しき「扉」を見つけた。その扉を開けると、そこには広い星空が続く不思議な空間が広がっているのだった。
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先述の通り、私は本作が好きです。非常に楽しめましたし、新海誠監督作品の最高傑作と言う方がいらっしゃるのも理解できます。しかし同時に、本作の地震に対する過激かつ直接的な描写に対して嫌悪感を抱いてしまう方がいらっしゃるのも理解できます。両者の気持ちが理解できるからこそ、肯定派と否定派が場外乱闘的に批判し合っている現在の状態はあんまり気分のいいもんじゃないです。そういえば、『天気の子』が公開された当初も劇中の異常気象と水害の描写、そして主人公の選択について、肯定派と否定派がバチバチに殴り合ってましたね。
新海誠監督は『君の名は。』から一貫して「災害」を描いてきた監督です。震災直後に公開された『星を追う子ども』を除けば、東日本大震災以降の作品では、必ず何かしらの災害が劇中の重要なファクターとして登場します。『君の名は。』『天気の子』『すずめの戸締まり』は合わせて「災害三部作」と呼ばれます。過去のインタビューでも震災について語っているものも多くあるそうで、監督にとってあの震災は自分の価値観を塗り替えられた重要なターニングポイントとなったのだと思います。
前作『天気の子』の水害描写はかなり誇張されたフィクションっぽいものでしたが、私の確認できる範囲だけでも、水害描写に対して「不謹慎」との批判的意見が散見されたのを覚えています。本作『すずめの戸締まり』は、災害の描写が誇張少な目でリアルに生々しく描かれています。誇張気味に描かれた前作でも批判があったのだから、当然リアルに災害を描いた本作が批判を受けるのは予想できます。そのため、監督は批判を覚悟で本作の製作に取り掛かったんだろうと感じます。そして、これこそが監督の描きたかったものなのだと思います。
私個人の意見にはなりますが、批判意見の中に「災害の描写があるからダメ」という論点での批判をする方が少なからずいらっしゃいますが、その意見に対して私は否定的です。災害描写がダメなんだったら、震災を扱ったドキュメンタリーもダメになっちゃうし、被災者の方が後世に震災の経験を伝える活動もダメってことになっちゃいますよ。「災害描写あるからダメ」は、いくらなんでも極端すぎる気がします。
私は本作を、過激な震災描写も含めて評価します。本当に素晴らしい作品でした。
新海作品の映像は映画館の大画面で鑑賞することでより楽しめると思いますので、ぜひ映画館でご覧いただきたいですね。オススメです!
監督の器用さ・挑戦に脱帽
扱うテーマからして相当な覚悟を持って作った作品なのは想像に易いが、それでいてどの年齢層にも楽しめるような要素が散りばめられていて、本当に器用な監督だなと再認識した。
最後の常世(3.11)における、かつての人々の日常の回想、および現実の焼け野原を描いたあのシーンは、多少なりともコミカルなアニメーションであるこの映画において一番の挑戦だったはず。
正直賛否分かれるのは間違いない。
特に被災者が見ることは要注意とは思う。
ただ、中には救われる人間はいるだろう。
被災ではないが、思春期に母を亡くした人間が身近にいる私にとっては、すずめのあの言葉で感情移入し、涙を抑えられなかった。
芸術作品は得てして相当な思いがなければ鑑賞者には届かない。
この題材でこうも人の心を動かせるのはやはり作り手の思いがあってこそ。
中途半端に扱ったのであればそれこそ大批判を受けるだろうが、現に私は心を動かされたし、この作品には相応の覚悟を感じた。
おそらく今後批判コメントが多くなる作品とは思うが、まずは先入観なくフラットな目線で見てみることを勧める。
全409件中、321~340件目を表示