すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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ただいま。観た後、好奇心をしずめるためネットサーフィンの旅に行ってきた。
先日放送された金曜ロードショーの録画を鑑賞。
字幕も出せて良かった。
絵がとても美しい。
キャラクターの動きだけでなく、背景やエフェクト効果などの演出、色使いなど芸術作品である。
九州から東北までの旅は、世界に向けて現在の日本を紹介しているかのようだ。
ジブリ作品を彷彿させる服装や髪型、建物や演出、シチュエーションが多くある。
地震といえば地中、地中といえばミミズ、ミミズは雨上がりに地上に出てくるので、新海誠監督アニメの前作『天気の子』の次の作品としてシャレている。
椅子、足が不足しているデザインなのは『すずのへいたいさん』(アンデルセンの絵本)のオマージュなのかもしれない。
『ドラえもん』に登場する”どこでもドア”の玩具を部屋に置くだけで願いが叶うという話がある。
信憑性のないスピリチュアルだが、私は一応置いている。
今作は、鍵を持って地下に行けば真実がわかるかもしれないという『進撃の巨人』のワクワクするポイントとも類似している。
大神(おおかみ)は、天照大神(あまてらすおおみかみ)のことでもあり、ダイジンとも読む。
日本神話の要素もあり、地震を阻止する縁の下の力持ちの存在にも言及していて、タイムパラドックスもあって深みを感じる。
ラストは、将来きっと草太と鈴芽は結婚するんだろうなと思わせる終わり方で良かった。
挿入歌『すずめ feat. 十明』の他、数々の懐メロの選曲も良かったし、エンディング曲『カナタハルカ』(RADWIMPS)も素敵な歌で印象に残る。
薄っぺらい。あまりに薄っぺらい
よくもまぁ「みみず」なんてものを発想するなぁと驚いたというのが、まず最初の感想でした。
ただこの世に厄災をもたらすだけの存在として描かれていますが、この世にあるものすべて、両面性があります。
「それがあるからこそ、この世がまわっている」という面もどこかにあるはずで、「ただ封じ込めれば良い」という発想は、あまりにも古すぎる。
平安時代でさえ、人に取り憑いて病にさせる怨霊は、よりましに取りつかせて気持ちを聞きだし、解消させようという発想があるのに、現代の人間が「ただ封じ込めれば良い」なんて、あまりにも安直な……。
何より、これは多分多くの人が思っていることでしょうけれど、そのためにダイジンやサダイジンという「犠牲者」を出して、「めでたしめでたし」で終わらせていることに強い不快感がありました。
ダイジンやサダイジンだって、本意でやってるわけじゃないのに。
「そういう役目なんだから、役目を果たせ」とはあんまりな。
「昔から米軍基地は沖縄に集中してるんだから、沖縄が我慢すべし」
「福島のがれきはなんとかすべきだが、うちの近所で処理するのは困る」
なんて考えはおかしい。
私は大阪の人間ですが、橋下さんが知事時代、「大阪にも米軍基地を作るべき」と発言したとき、「この知事についていこう」と思いました。
松井知事が福島のがれきを処理することについて、説明会を開いたとき、最初から説明会を妨害するために集まった市民団体に本当に腹が立ちました。
新海監督は、「いやなことは、誰かにやってもらおう」と考えている人なのでしょう。
「天気の子」を見たとき、「私達の平穏を守るためには、誰かが犠牲になるべき」という発想が根底にあるのだなと思いましたが、遠い昔、縄文海進の際には人々が高所に移動して自然と折り合いをつけたように、映画も「大変だが、なんとか自然(あるいは神)と折り合いをつけよう」とするところで終わったように見えましたので、まだ理解できました。
でも、なんて貧困な世界観なんでしょう。この監督の世界は。
久々に、最悪な気分になった映画でした。
合成した方言が気になる
今までの新海作品からしたら、まずまずか
恋愛要素が微妙
正直よくわからなかった。
後ろ戸はいろんなところにあるけど福岡と東京の後ろ戸をカナメが抑えてても他が
簡単に開いてミミズが出て来てしまうのならサダイジンとダイジンの役割はなんなのかが
よくわからなかったな。
そしてサダイジンはカナメであることをやめてしまったのかがわからなかった。
なのでなんだか何やってるのか微妙にわからなくて物語に集中しにくかった部分が多かった。
そして一番おかしいと思ったのがすずめと草太は出会って間もないのにすずめが草太への思いが強すぎること。流石にあの短期間で草太の身代わりでカナメになろうとしたり命をかけて助けようなど、ただのBTSに恋する高校生と変わりなく軽い感じがしてならなかった。
こういうものは二人の積み重ねた想いが成せる技なので草太との関係性はもっと深いものにするべきだったと思う。なので見ててこの後付き合っても3ヶ月くらいで別れちゃったらなんだったのか?と思いながら見てしまった。
映像はあまりアニメは最近見てないのでなんとも言えないけど、かなりクオリティは高いなあと思った。背景のこだわりは毎度のことだと思うけど、よく走るシーンは躍動感溢れてて素晴らしかったと思う。
新海ワールド
良くも悪くも新海ワールド、震災をテーマにした妄想劇。
絵が綺麗なことは相変わらず、ドラえもんのどこでもドアではないが現世と魔界をつなぐドアが日本各地に存在、災いを戸締りで防ぐという閉師という突飛な発想、江戸時代、地震は巨大鯰が引き起こすとされていたが龍に似た巨大ミミズが元凶、猫は魔物と言われたから本作でも不可思議な役どころ、何故か椅子に変えられるとかミステリーを秘めたファンタジー。全ての要素が新旧の日本文化に根差した新海監督の生い立ち、感性による世界観からできているからユニーク過ぎて理解に戸惑うが、ただ味合えば良いのでしょうね。
メインの2人の関係性が浅すぎ
金ローで見ましたが、とにかく鈴芽に感情移入ができないまま終わってモヤモヤ。
愛媛で宿に泊まらせてくれた同年代の女の子や、神戸まで送ってくれたスナックのママとの人間模様は短期間ながら親しくなる過程が描かれていたのに、肝心のメインの2人はいつの間にか「お互いが1番大切」みたいな流れになっていて、何で鈴芽は家族でも恋人でもない草太のために命を賭けられるのか全く理解できなかった。
草太がイケメンで一目惚れしたにしても、よく知らんイケメンのためにそこまで頑張れますかね普通?
あまりにも親しくなる描写が無さすぎるので、実は過去に会ったことがあって〜、とかそういうのがあるのかと思いきや特にそういう事もなく…。
また、閉じ師という職業?もミミズという概念も、現代日本でやるべきテーマでは無いなと思いました。
作中でもミミズを止められなかった描写はありましたが、下手に現代日本を舞台にしたせいで今後日本で大きな地震があった時「閉じ師全然仕事してないじゃん」ってなりますよね
日常に潜む非日常、みたいなのがやりたいんだろうなというのは分かるんですが、実際の日本の街並みを忠実に表現したり、実在する企業をスポンサーに付けてまで作中にサブリミナル的に登場させたりして「現実」の描写に拘ってる作風で地震という災害を扱うのはあまりにも無謀だったと思います。
また、それを抜きにしても現代日本が舞台なのにファンタジー色が強すぎて作品に入り込めない。
だったら最初から舞台ごとまるっきりファンタジーにして欲しい。
映像や背景だけは相変わらず綺麗ですが、褒めるところがそれしか無いですね。
好きな人は好きみたいですが、私にはとにかく相性が悪い作品でした。
オカルトで天災を制御し続ける新海誠
美しい絵、Girl meets Boyの甘酸っぱさは流石。東日本大震災の被災者に託す希望の言葉も感動的。ただ、3作続けて天災を人間が制御し得るものと描く拘りには若干戸惑う。
「君の名。」では隕石落下こそ防げないが、災害後の現在から情報を送る事で、住民を正しい避難位置に誘導した。ただ今はまだ、タイムリープで災害から逃れる技術はない。
「天気の子」は、ヒロインの命を優先して、東京が雨に沈むバッドエンド。ただ、特殊な条件が整えば、人間が天候を操作可能と描き、ヒロインを生贄にすれば降雨災害を防げる選択肢も提示されていた。天候を制御する技術は無くはないか、少なくとも日本では毎年起きる豪雨災害をそれらの技術で防げてはいない。
「すずめの戸締り」では、東日本大震災こそ防げなかった過去と描かれているが、要石や閉じ師が地震の芽を摘めるとも描いた。しかし、実際の地震は予知も抑制も出来ない。できるのは、緊急地震速報で震源から揺れが到達する短い時間で体制を整えたり、津波が届く場所から避難する事くらい。耐震性の強化や防潮堤の建設は可能だが、地震そのものを制御できる訳ではない。
新海監督には天災を制御したい願望が垣間見えるが、科学技術が追いつけていない現在、オカルトで天災を制御する映画は、現実のリスクを矮小化してしまわないか心配。
被災者を偲ぶ
東日本大震災で被災した方は見るのが辛いかもしれない。東京にいて何の被害も受けなかった自分でも、テレビで見た恐ろしい情景を思い出し、亡くなった方のことを思い涙が出た。
長い時間が経てば記憶やインパクトが薄れていくのは、心身を傷めた方の回復のため、復興、風評被害を避けるために必要だと思うけど
あの時に失われた多くの命を追悼し続けるためには、このような映画がこの先もずっと残っていくのは意味のあることだと思った。
中には可愛らしく面白おかしく、ファンタジーのように描かれることを受け入れられない人も結構いると思う。
自分は、多くの人に見やすい映画で、傷ついた過去の自分へ語りかけこれから開き続けていく未来を示す部分に遺族の方へのメッセージも強く感じ、とても良い作品だなと思った。
主人公に共感できない
前作から感じたが、新海誠の作品は毎度主人公に共感できない。
私は主人公が事件や物事の元であるのに、まるで自分は外から見てるようなセリフが気に入らず、当事者であることに対して、あまりにも冷たいと感じる。その割には感情論で語られるのがあまり好きでは無いので、個人的には無し。女子高生はこんなにバカでは無いだろう。
また、愛を語ることが多いが、友愛、恋愛、親愛、これらのリアリティも乏しい。特に恋愛はあまりにもひどい。
主人公をピンとして当てたシーンにて、女性ながらそのシーンがいるのかという気持ち悪さがかなりあった。例えば草太の部屋にいるシーンだが、その恋愛を何となく暗示させるために映しているなら理解出来る。
ただその演出をするのならば、高校生の女の子にピンを当てるのはありえないとさえ思ってしまう。
大学生同士ならわかるが、高校生と大学生での演出として最低と思ってしまった(自分が女なので)
それならばまだベタな恋愛小説のようなものにして欲しかった。この、大人と子供の差があまり上手では無いのだと思う。
そういった演出なら最終的にそのような暗示、例えば大人になった時のシーンを濃密に書くべきである。まあ本当は書いて欲しくないが。
舞台設定は素晴らしいのに、それにキャラクターを組み込むのが下手なんだと思う。設定が強かったとしても、結局はキャラクターのセリフや行動に影響を与えているのがメディアなので、これから更にキャラクター設定の掴みや、何故彼女のような性格で、過去で、格好で、言動でいなければならないのかという説得力が必要だと考えた。単純なものは好きではない。
高校生辺りで恋愛はしてこなかったのだろうか?もしくは友好関係はあったのか、男だから分からない部分があるのかもしれないが、毎作女性を描くのならば、上辺だけの女性を信じずもっと深堀って行くのがいいとも思う。というかそういった作品のが私は好きだ。多分今後見ないのでこのタイプの作品を好きな人が多いのならばこの路線でも行っていいが!
震災に恋愛を組み込むのならこのような希薄なものは作らないで欲しかった。というか恋愛描写いるのか?君の名は以降恋愛の描写が本当に酷い。
現代に伝えたいことはなんなのか?在り来りでもあるのでは無いかこの作品は。
映像と音楽は良かったが、それで誤魔化さないで欲しいとも感じる。
次回作に期待
人類の夢を背負う覚悟
90点 映像がとにかく綺麗
終盤で気づいたことは、 すずめが偶然草太に出会ったのではなく、 これは必然だったのだろうということ。 こんなストーリーは思いつかない。
動画配信で映画「すずめの戸締まり」を見た。
2022年製作/121分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2022年11月11日
原菜乃華
松村北斗
深津絵里
染谷将太
伊藤沙莉
花瀬琴音
花澤香菜
神木隆之介
松本白鸚
新海誠監督・原作・脚本
高校生のすずめは偶然、旅の青年・草太と出会う。
草太を追って山中の廃墟にたどり着いたすずめは、古びた扉を見つけ開けてしまう。
やがて、日本各地で次々と扉が開き始める。
扉の向こう側からは災いがやって来る。
すずめは扉を閉める「戸締りの旅」に出る。
旅の先々で親切な人々に会う。
その人たちに助けられながら、
すずめはやらなければならないことを成し遂げる。
終盤で気づいたことは、
すずめが偶然草太に出会ったのではなく、
これは必然だったのだろうということ。
こんなストーリーは思いつかない。
ことばで説明するのは難しいストーリーだと思う。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
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