すずめの戸締まりのレビュー・感想・評価
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ズシっ!
新海監督と最新作を観たいというだけで事前情報なく映画館へ。
冬休みにも入り、お子さん連れの親子や子供達だけのグループで鑑賞に来ている方々が大半。
ストーリーを全く知らずに鑑賞したワタシは心にズシっと重たいお土産をいただいて帰ることになりました。
子連れのお母さんは子供に教育の一環として連れてこられたかな?
子供たちのグループは先生に薦められて観に来たのかな?
ワタシと同じで面食らった人もいるのかな?
いずれにしても、多くの世代、人々が見るべき映画であると思いました
圧倒的な迫力の映像美に最初から引き込まれていった!
災いの元となる「扉」を閉める旅。宮崎から、愛媛、神戸、東京、そして東北。
惑星の衝突による天災を描いた「君の名は」、異常気象を描いた「天気の子」そして、今回は「地震」をテーマに描く。新海誠監督の集大成だという。
「扉」を閉める…
それは、廃墟と化した集落や建物、大震災のあった土地で、無念にも亡くなった人々の怨念を鎮める意味もあるかもしれない。
壮大なストーリーがある一方で、走る椅子や喋る猫「ダイジン」などの、面白くかわいいキャラクターが心を和ませる。また、各地で出会う人々との触れ合いも、デジタル化が進んで生身の人間との接点が気薄になってきた現代には珍しい心温まるシーンだった。
そして、旅と共に膨れ上がる恋心にも惹きつけられる!胸キュンすること間違いなし!
これは、映画館で見るべき映画の一つですね!
映画の大ヒットをいわって今夜がやーまーだー
2022年映画館鑑賞72作品目
12月25日(日)イオンシネマ石巻
ACチケット1000円
監督と脚本は『ほしのこえ』『君の名は。』『天気の子』の新海誠
呪いで椅子になった大学生の閉じ師と一緒に宮崎愛媛兵庫東京宮城岩手と要石のダイジンを追いかけ旅をするロードムービー
実写映画の『風の電話』に似ている面はある
鈴芽の地元に温泉街の廃墟がある
そこの水たまりに何故か扉が
鈴芽が要石なるものを抜いたら要石は小動物に変身
それはダイジンこと神のような存在
こいつのせいで日本のあちこちからミミズが出現
大震災で多くの犠牲者を出すことを防ぐためにはミミズが飛び出す扉を閉じないといけない
ちなみにこのミミズは鈴芽には見えるが閉じ師以外の一般人には見えないようだ
鈴芽がなぜミミズが見えるのかよく知らない
彼女も閉じ師の能力が先天的にあるのかもしれない
もしかしたら鈴芽の母親も実は閉じ師で要石になってしまったのかもしれない
もしかしてあの黒い大きな猫サダイジンが
まあ頓珍漢な邪推かもしれないけど
劇中大抵は廃墟にミミズの扉があるが東京は例外でトンネルの非常口の中にある立派な門
東京都内はあちこちで再開発が進み廃墟なんてあるわけがないというイメージはあるが決してないことはない
旧下谷小学校校舎だって立派な廃墟だし滝野川馬場商店街もシャッターを閉じたままの店が多く廃墟と言っても過言ではない
だがまあ色々と事情があったのだろう
資料によると宮崎は日南市で岩手は山田町らしい
宮崎の家は海沿いで高台からの海の眺めはとても良い
日南市というなら日南にちなんでせめてモアイ像の映像がほしかった
ちなみに道の駅の大谷海岸がある気仙沼市本吉町から山田町はおよそ100キロ以上ある
前半は『君の名は。』と『天気の子』の間をとって星3.5くらいが無難かなと感じていた
しかし道の駅大谷海岸が登場した辺りからグンと評価がアップ
わりと地元に近く親しみがありテンションが上がったのは事実
環が鈴芽に本音をぶちまけたり鈴芽が幼い頃の自分に会う場面は悲しくて泣けてきた
星4.5は与えたい
伊藤沙莉だけははっきり伊藤沙莉だとわかる
とはいえ決してそれは悪くない
歌声は思いのほか悪くなかった
聖地巡礼という言葉は嫌いだしオタクはもっと嫌いだ
せめてくれぐれも地元住民に迷惑をかけないでほしい
悪質な撮り鉄みたいなトラブルは起こしてくれるなと強く願いたい
あとかなり昔から知ってはいたが愛媛も今では関西弁で「菜飯となもしは違うぞなもし」などと言う人は現在ではいないという事実は坊ちゃんファンとしてはやっぱり悲しい
岩手県出身宮崎県在住の女子高生・岩戸鈴芽に原菜乃華
家業で閉じ師をしている教育学部の大学生・宗像草太に松村北斗
目が大きい白い小猫・ダイジンに山根あん
鈴芽の叔母で亡くなった姉の代わりに鈴芽を育てあげた岩戸環に深津絵里
漁協に勤める環の同僚で眼鏡をかけている岡部稔に染谷将太
神戸でスナックを経営しながら幼い男女の子供を育てている二ノ宮ルミに伊藤沙莉
民宿で働く愛媛の女子高生・海部千果に花瀬琴音
東日本大震災で亡くなった鈴芽の母・岩戸椿芽に花澤香菜
草太の友人で教育学部の大学生で懐メロが好きな芹澤朋也に神木隆之介
草太の師匠で祖父の宗像羊朗に松本白鸚
ルミがママを務めるスナック「はぁばぁ」でアルバイトとして働いているミキに愛美
宮﨑駿のように声当て専門ではない人たちが中心だが僕は声オタではないので全くといっていいほど気にならなかった
オーディション落ちまくっている声当て専門の若手には悪いけどこれは現実として仕方がない
大画面映えする映像美
「世界かあなたか」と「夢で見たあの人は」の非現実系に、神戸(阪神淡路)、東京(関東)、宮城(東日本)と実際に震災にみまわれた土地土地を登場させるという攻めた内容。
そこまでショッキングな映像があるわけでは無いが、実際に被災された人にはどううつるのか。
おっかなビックリしつつ,鑑賞…。
先に謝って置きます,観る前から<“君の名は。”や“天気の子”を観る前から同じ事を言っていたような気がするが…>絶対観るかよ!とか文句を言っていたのかな?,
(お前は何様のつもりだよ!私の感じ方…)コレは意外に意外にも内容も深く、違う感じ?と言う言い方が正しいのか?良く分からん処だが、違う印象も受け,面白味を感じれちゃった❗️
他のレビュー等で、3•11をベースに…。とか⁈
人ソレゾレに思った通りに鑑賞すれば善いんではないかい⁉️と…。
その場所を悼むこと
通常スクリーンで鑑賞。
原作は既読。
ボーイ・ミーツ・ガールと圧倒的クォリティーの映像美、そして情緒を増幅させるメロディーの劇伴。新海誠監督作品ならではの要素を押さえつつ、本作はロードムービーの面白さがプラスされ、心にバシバシ刺さる物語に引き込まれました。
打ち捨てられた土地の記憶を悼むと云うことは、今過ごしている日常がかけがえの無いものであることを認識することに繋がり、この日常を守るためにこれからも生きていかなければならないなと、とても前向きな気持ちになりました。
そして、その土地に起きたことを絶対に忘れないことが大切だな、と…。語り継ぎ、記憶を次の世代へ渡していくことも鎮魂に繋がる行為ではないかなと感じました。東日本大震災をストレートに描いた意義はそこにあるのかもしれません。
戸締まりの旅を通して成長した鈴芽が幼い頃の自分に言い聞かせた言葉に感動させられました。人は誰かとの出会いと別れを繰り返しながら、どんなことがあっても生きて生きて生き抜いて、大きくなっていく。苦しみの先に必ず希望があると信じて、これからもこの命を生きていきたいと思いました。
※修正(2024/04/05)
始めは映像がキレイで引き込まれる。 震災が作品の大きなテーマとなっ...
始めは映像がキレイで引き込まれる。
震災が作品の大きなテーマとなっており、考えさせられる作品。
東日本大震災がエンタメ映画の題材になったことに驚き
設定・世界観こそ魅力をあるけど、世に出る時期を誤った感がある。
作家・京極夏彦は『遠巷説百物語』の刊行にあたって、「お化けというのは、災害や戦争、疫病のさなかには、出番がないんです。しゃれにならないですからね。(中略)東日本大震災から10年、まだまともに復興もしてないわけですよ。そこに今回の疫禍です。」と述べている。
被災者にとってはまだ10年。もう10年ではない。ところがこの映画では、まだ出番のないはずの「お化け」を登場させ、あの震災をエンタメ化してしまっている。
東北太平洋側の地域出身で当時をフクシマで過ごした私は、この映画がそれなりに否定的な意見を浴びさせられるのも無理ないと思う。
一方でこの映画は、今は首都圏に住んでいる私には、東日本大震災に対する社会の分断を表しているように感じられた。
首都圏にいるとあの震災は確実に過去のものになっているのが分かる。もう歴史の1ページでしかない。
だからみなし仮設住宅からの引越しの際のトラブルや就労に関するトラブルなどが報道で取り上げられると
「震災から何年経ったと思っているんだ」「いいかげん…」といった意見が飛び交う。
映画の企画段階でこの震災を扱うことに対してNGがかからなかったのも納得がいく。
被害を受けていない人、立ち直れた人にとっては過去の震災かもしれない。しかしながら、1万8千人ほどの死者を出し、未だに3千人近くの行方不明者がいるこの震災が過去のものになっていない人たちが少なからずいることは少し考えれば容易に分かることだろう。
この震災を扱った映画は他にもある。『風の電話』、『Fukushima 50』など。
この映画がそれらの映画と大きく異なるのが、予告編及びプロモーション段階で震災が題材であることに一切触れてなかった点である。これはさすがにずるいと思った。
映画の公開直前になって「緊急地震速報の音が鳴るよ、注意してね」なんてアナウンスして、ぎりぎりやるべきことはやった感を出している。
直前までこの震災の存在をオープンにしなかったのは、それが映画の宣伝にマイナスとなることを予測していたからではないだろうか。
試写会勢がこの点に一切コメントしていなかったのを見ると、たぶんここに触れることはNGが出されてたんじゃないかな。
(試写会では「この部分についてのコメントは無しで」と指示が入ることがたまにあるので)
今、世に出していい作品だったのだろうか。キャラクター・設定・世界観に魅力がある分、映画ビジネスとしてのやり方に疑問を感じる。
最後に私が2015年ころに国連防災世界会議でホテルの通訳アルバイトをしていたときに
あるアメリカ人宿泊客から言われた言葉を伝えて終わりにしたい。
「どうして私の部屋の番号が911なんだ。あまりにも不吉だ。」
911は2001年の出来事である。悲しい出来事に対して、「一区切り」は人それぞれなのだ。
不思議な後味がする映画でした。
ファンタジーとリアルが混ざった不思議な感じの映画でした。
鈴芽はコミュニケーション力もある子だと思いました。
鈴芽には周りの人を惹きつける何かがあるのだろう。
地震をテーマにした事でリアルさもあり、東日本震災を経験した私にとっては怖い感じが思い出される映画でもありました。
一番好き!
今までの中で一番好きかも。
しゃべる猫も、走る椅子もストーリーに裏打ちされていて、違和感なく。
ただ話に引き込まれて、じーっと観ていました。そして曲がいい!映像も綺麗。クリスマスイブに観るには最高だったかも(笑)
日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる「扉」を閉める旅に出た少女の...
日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる「扉」を閉める旅に出た少女の冒険と成長を描いた長編アニメーション。
大人が女子高校生の「旅」をサポートする映画
自転車で降っていく女子高生に声をかける草太
急坂を登る原付からみかんを落とす千果
バス停に座っている子を車に乗せる二児の母ルミ
駅前で車越しに制服を着ている子に声をかける芹澤
登場人物の出現が突発的であり非現実的
次々と出てくるテンポが軽快
目的地をあからさまに言うセリフがなく
スマホ画面を使って登場人物にも観客にも気づかせていく
「旅」の楽しさ、ロマンを感じさせてくれる作品
災害前後の心と生き方をブレない比喩表現で描く 物語への入りが勢いあ...
災害前後の心と生き方をブレない比喩表現で描く
物語への入りが勢いある
そして後から繋がるから凄い
覚悟を決めたすずめに活力をもらえるし感動する
セーラー服はいつの時代も戦闘服
とにかく空を始めさまざまな風景の描写がとても美麗で気持ちがいい
テーマは地震
テーマは地震であり、3.11の東日本大震災にも触れられていて良い映画です。
時間軸で数日間だけの映画なのですが九州から東北まで各所を旅して地震を抑え、その土地の人々の温かさやグルメもあり色々楽しめる要素が満載です。
貫かれたメッセージ
過去作品の話から入りますが、「君の名は」を見た時に新海監督は長野県出身と知り、多感な時期を美しい自然を身近に感じながら過ごされたと想像しました。
「君の名は」以前の作品での美しい星空や静かに降り積もる雪、風に舞う桜の花びらなどに自然への憧れやインスピレーションを感じて作品を作ってこられたのだと感じました。
人間は不完全で過ちを犯すけれど、自然はそんな人間をを癒してくれる優しい存在である。
そんな思いと少年の心を持った大人が作った作品群だったと思います。
しかし、あの3.11を経験し、そうした思いは打ち砕かれたのではないでしょうか。
自然は決して優しくはない。
そこに人がいようがいまいが関係なく、津波は大地を襲い、人々の営みを容赦なく奪い去っていきました。
自然には遠慮なんかありません。私たちに配慮なんてしてくれません。
その事実を思い知らされた後に作られた「君の名は」を見た時に感じたことは
「今ある風景は永遠ではない。今この瞬間を大切に。」
「先人達からの警告を忘れるな!」でした。
大昔の人達は子々孫々に警告するために岩に彗星を掘りました。火事で失われてしまったけど、文書に残したり、組紐の模様に、神楽の舞にメッセージを残しました。現在はスマホがあり、防災無線があり、宮水神社と防災放送のスピーカーとのツーショットには今度こそみんなを助けられるという神様の喜びを表しているのではと思ったほどです。
東日本大震災は言葉では表せない、つらく苦しい悲しいものではありましたが過去からの警告を活かしてなんとか生き延びて欲しいというメッセージを感じました。
監督には可愛い娘さんがいます。我が子も含めて未来ある若い人たちへのメッセージです。
「天気の子」でも、気候変動がテーマでした。水に浸る東京の描写も決して絵空事ではありません。「僕たちは大丈夫だ!」の言葉はこれから先を生きる人達にどんなことが起きても力強く生きて欲しい!というメッセージです。
そして、今回の「すずめの戸締り」です。前2作よりストーリーはシンプルでわかりやすかったです。声優さん達の演技が素晴らしく、伊藤沙莉さんのセリフなど、思わず吹いてしまう場面もいくつかあり重たいテーマに癒しをもらいました。
「君の名は」よりもさらに東日本大震災の見覚えのある景色に踏み込んでいて、既視感のある映像が随所にありトラウマのある方達にはつらいかもと思いました。
クライマックス、すずめの過去が明らかになっていく所は、涙がでてしまいました。
あんな思いをした人がたくさんいた、これは現実に起こったことだ。あの時も雪が降っていたな、さぞ寒かったろう。
地獄火のようなこの光景は気仙沼を思い出すな。などと。
隣にいた娘も泣いていました。
「泣くとは思わなかったのに泣いちゃった。」と言っていました。
すずめが幼い自分自身にかけた言葉は新海監督が一貫して伝えたかったこれからを生きる人達への「希望」「応援」のメッセージだと思います。
私は親の立場なのですが、同じ思いを我が子や同年代の方達に送りたいと思います。
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