「昭和は遠くになりにけりと思う前に」サバカン SABAKAN ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)
昭和は遠くになりにけりと思う前に
なんでこれがカンヌのパルムドール?と嘆く暇があったら、こういう作品観なよと思わせてくれる。
日本の原風景、昭和の裕福ではないがひとつにまとまった家族。
そして、「風の又三郎」のごとく現れては去っていった転校生の思い出。
子供の世界に貧富は禁句。
友だち同士に家庭環境は関係ない。
誰しもが通り過ぎた少年時代を想起させてくれる。
あんなことこんなことあったよね、という世界が同時体験できる。
あんな友だちの家、こんな友だちのおかあさん、こんな友だちの家で食べたもの。
昭和は遠くになりにけり。
そう思う前に、とりあえず「サバカン」の意味を噛みしめてみよう。
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