劇場公開日 2022年8月19日

「酸っぱくても、甘くなる」サバカン SABAKAN サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0酸っぱくても、甘くなる

2022年9月18日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

ようやく...ようやく見ることが出来ました。
時間が合わず、公開からおよそ1ヶ月も経ってしまいました。福岡人ですが、長崎はすごく思い入れがある場所でして、この映画の公開を楽しみに待っていました。しかも、尾野真千子、草彅剛、竹原ピストルというキャスト。しかもしかも、全体評価はまさかの★4.0。なんだかすごく嬉しい。期待に胸を膨らませて鑑賞。

非常に心が温まる、素晴らしいノスタルジー映画でした。ある意味ロードムービーな本作は、コメディ多めでシリアスな部分もあり、人間ドラマとしてとても質の高い力作です。長崎なんて坂だらけやけん!と意地を張っていましたが、やっぱり長崎が好きだ。ちょっぴり長崎に行きたくなる地元愛溢れた作品でもありました。

子役も純粋で無邪気で、とてもいい演技をしていましたが、それを食ってかかったかのように最高の演技をしていたのが、尾野真千子×竹原ピストル夫婦。もう、笑えて笑えて仕方ありませんでしたよ笑笑 ほんと、あるある夫婦像を描いていて面白かったし、2人の掛け合いが漫才かと思うくらい軽快で楽しかった。2万円とビール券!はなんだか悲しくなったけど笑笑 尾野真千子の演技力に驚かされるばかりの2022年です。竹原ピストルも、もっと役者として映画に出演して欲しいなぁ。

起る出来事ひとつひとつに笑える部分、2人が成長する部分が描かれており、よく出来た映画だなぁとしみじみ。あるあるも詰め込まれており、タイムスリップしたかのようにのめり込めれる。いいシーンだらけで、グッとくるところも。ちゃんとタイトルについても描かれていますし、鑑賞後はサバカンが食べたくなります笑

ただ、ラストは如何なものかと。
なんかしっくり来ない終わり方だし、エンドロール後も蛇足にしか感じないし、だったら順番入れ替えるだとか、プラス要素足したりとかした方が良かった。剛ちゃんの声色はとても居心地が良いのだけど、長崎弁を一切話していないことにも違和感。急に詰めが甘くなった感じがして、ちょっとガッカリしちゃった。

だけど、監督が伝えたかったことがブレることなくしっかりと描かれていて、胸に染みるとてもいい作品でした。サバカンというタイトルじゃなくて、オレンジってタイトルでも良かったかもね。だったら、土屋太鳳になるか笑

サプライズ