「好きなサバ料理はトロッとしたサバの味噌煮」サバカン SABAKAN ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
好きなサバ料理はトロッとしたサバの味噌煮
かなり高評価なのもあり、少し遅れながら鑑賞。とても良い…!だけどあるシーンが引っかかって惜しいなーと感じた一本でした。
良かった点
・出会いから別れまでが小学生の頃を思い出させてくれる
小学生の頃って、なんの気無しにひどい言葉を発したり、行動に移したりしてたなと思うようなシーンが序盤に詰め込まれています。その人にとっては隠したいことなのに、それを曝け出したくなっちゃう、無邪気が故に起こってしまう出来事が明瞭に描かれていてなんだか懐かしく思えました。夏休みになったら遠くへ遊びにいきたくなる、道中とにかく色んなトラブルに見舞われる、途中で会う女子高生に目を奪われる(特におっぱいに笑)、呼び方ひとつ変わっただけでなんだか嬉しくなる、こんな事あったなを追体験できる作品でした。
夏休みの間に2人で出かけて色んなことを教えてもらって、そんな中の悲劇、そして別れ、互いに涙を見せずに別れの挨拶「またね」を言い続けるシーンはグッときました。友達かどうか分からないと言われて疑心暗鬼になっている中からの勇気を振り絞って会いにいく、貯めていた貯金全部使って思い出のサバ缶を携えて。別れた後は父親の胸で大号泣、父親もガシッと受け止めてくれる、父親の気持ちになって見るとこれまたグッときてしまいました。
そして数十年後、再び2人がサバ缶を携えて長崎の地で会うラストもまた良かったです。
悪かった点
・主人公の母親
自分は昭和の頃をあまり知らないので、どのような家庭状況だったかまでは分かりませんが、いくらなんでもパチンパチン叩きすぎじゃないか?と思ってしまいました。そこが笑いに繋がっているかもしれませんが、自分は笑えなかったです。あと金玉発言が多いのもなんだか。蹴らないで〜。
・道中の商店とヤンキー
最初の旅の道中で立ち寄った商店の夫婦が万引きだかなんだか騒いでいるのはシンプルに目障り聞き障りでした。そりゃクソジジイクソババア言いたくもなるよなと思いました。経営どうなってるのやら。あとヤンキーも見てただけでガン飛ばすのはまだしも、主人公を女の子と決めつけ脱がそうとするのはまた過剰に描きすぎでは?と思ってしまいました。ここは価値観の問題ですね。
主題歌もしっとりしていて聞き心地が良いですし、96分という長さもちょうど良かったです。いや〜シネコンでかかってる邦画の中では久々に良いものが見れました。サバ缶寿司、これは絶対に美味しい。
鑑賞日 8/29
鑑賞時間 17:10〜18:55
座席 F-8