屋根裏のラジャーのレビュー・感想・評価
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“Nothing's impossible“
ターゲット層が丸かぶりな「ウィッシュ」と同日公開という時点から残念な感じが漂っており、初日の興行も惨敗と、観る前は大変な目に遭ってはいるけれど、そういう作品こそ応援しなきゃなと思い鑑賞。
観終わった後に、個人的にはこれはヒットできないわと思ってしまうくらい散漫な物語でした。アニメーションこそ良かったんですが、原作からの汲み取り方をミスったのかなと思ってしまうくらい、バラバラな感じが否めませんでした。
イマジナリーフレンドのラジャーが見えるアマンダがどう成長していくかというところに視点を置いた作品で、その道すがらファンタジーが織り混じるという作品で、否が応でもジブリが連想してしまい、どうしてもジブリの下位互換に思えて仕方がありませんでした。
子供の想像力の豊かさと、大人の想像力の乏しさの対比の描き方は良かったなと思いました。子供はワガママが故に色々な世界を構築することができますし、自分も小学生くらいの頃が面白いこと考えていたなと思いました。アマンダが自分中心に考えてしまっているのも、自分に何かできない事はないかとか、自分の言ってる事を信じてもらいたいという感情が先走っているからだよなと優しい目で見守ることができました。
大人になってしまったら、生きることに必死になってしまうが故に考えることを放棄してしまうんだよなというのも今の自分に重ねてしまうところがありました。
アマンダが昏睡状態になり、ラジャーが1人で世界を生きていく様子、図書館に集まっていたイマジナリーの様子、だいぶ端折られていたなと思いました。個性豊かなイマジナリーたちも背景と化していたので、ここをもっと観たかったです。
突然ラジャーが男女どっちにもなれるという要素には目を飛び出させましたが、良さが出ていたかと言われると唐突過ぎてなんとも言えませんでした…。ここがもっと丁寧に描写されていたら良かったのになと思いました。
ミスター・バンディングが悪役としての役割はしっかり果たしていたなと思いましたが、ストーカー的要素が強烈過ぎたせいか、ただの危ないやつにしか思えませんでした。目的もはっきり言わないままラジャーを捕らえようとしてもヤバさが際立つだけでキャラとしての良さが出ていなかったので残念でした。
長髪少女のイマジナリーはなんだかいただけだったなぁと高速移動するなというくらいの印象で、最後飲み込まれるところもそっかーって思うレベルで何にも残らないキャラクターになってしまっていたのが残念でした。
アマンダの想像した世界にラジャーと共に飛び出していくシーンはワクワクしましたし、水や空の描写が独特なアニメーションと一緒に世界観を構築していて面白かったです。
この世界観がメインで進めていたら、子供心弾んだと思いますし、スタジオノポックの良さも出たんじゃないかなとモヤっとするところでした。
声優陣はメインキャストに本職不在と不安要素はありましたが、概ね良かったと思います。
寺田心くんも鈴木梨央さんも違和感なかったですし、仲里依紗さんと杉咲花さんは何度も声当てを経験されてるのもあってキャラに合っていたなと思いました。
安藤サクラさんは、まんま安藤サクラさんだったので、酷いとは思いませんがそのまんま過ぎて浮いていたかなと思いました。
興行的な伸びは壊滅的らしく、口コミで伸びるかと言われたら難しいところ…。
公開タイミングもファミリームービーが多く公開される時期のど真ん中上映と全体的にツイていないなと思いました。もう少し宣伝が大規模だったらなぁとか思うところはありますが、結局は作品の良さが今後を左右すると思うので見守っていこうと思います。
鑑賞日 12/16
鑑賞時間 9:30〜11:35
座席 K-14
深い感銘を受け心の震えが止まらない!なんて素晴らしい~作品!
チラシを最初手にした時、ラジャ-? 最初何それって言うほどの感じであった。
クレヨンしんちゃんならきっと “ぶ・ラジャ-”と絶対言うだろう。
私も少しそう思ったわw 屋根裏に干した下着ネタの話なのかと・・・
今日はクリスマス1週間前、買い物で賑わう人混みの中、
「屋根裏のラジャー」観に行ったよ。
この作品は最初に受けた印象とは違っていて、ラジャ-とは出だし主人公の少女が想像したキャラクター(イマジナリ)という説明で??どう言う事なのかと 急に興味が湧き真剣な眼差しをスクリ-ンに向けた。
2重人格症ではなく妄想癖と言えばそれまでなのだが、イマジナリ-とは人それぞれ心の中に生まれる夢や思いが形となって表れたキャラクタ-を指している様だ。
時にして人は成長しそのキャラクタ-の存在を徐々に忘れていくものだが、忘れ去られることで想像で生まれた彼らは役目を終えるのであった。また想像主が人生を終えても同時に終えてしまうのである。
映画と言うジャンルは眞に元に成る文章スト-リ-から出でた想像表現の集合体。
これ程までに違う角度から切り込んで受けた作品は、ネバ-エンディングスト-リ以来かも知れないと私は素直に感じた。心の震えが止まらない、素晴らしい作品と思います。
原作:イギリス人作家A・F・ハロルド氏 『ぼくが消えないうちに』
監督:百瀬義行氏
CV:
アマンダ(人 主人公):鈴木梨央さん
リジー(人 主の母):安藤サクラさん
ダウンビートおばあちゃん(主の祖母):高畑淳子さん
ラジャー(想像 主人公):寺田心さん
エミリ(想像 リ-ダ-格少女):仲里依紗さん
ジンザン(想像 助け猫):山田孝之さん
冷蔵庫(想像 老犬):寺尾聰さん
ミスター・バンティング(人?化け物?):イッセー尾形さん
小雪ちゃん(想像 カバ):かぬか光明さん
骨っこガリガリ(想像 骨人):一龍斎貞友さん
ドロン(想像 ロボット):大谷育江さん
(惜しい点)
・老犬の名前が“冷蔵庫”。やはりもっと愛情ある名前にして欲しかった。
・ラストのミスター・バンティングにラジャ-が吸われる所。無事に回避して
黒服の少女が吸い込まれてしまうのだが、そこの演出の流れが少し分りにくかった。
(印象に残る良かった点)
・骨っこガリガリが人の男の子と遊んで、別れ際に手を繋がれて~の展開。
イマジナリは忘れ去られていくと 体が骨になって消えていく~
逆に思い出してもらえると 元の姿へ・・・この表現展開は少し涙した。
・エミリがミスター・バンティングに殺されて消えてしまう所。
あの表現と死んで消えてしまう演出はとても突然の出来事で深く胸に刺さった。
“えっ”と声がでたわ。もう元に戻れない事で涙する。
・母が屋根裏部屋で傘を見つけ、そこに娘アマンダが 父との想いを内側に書き込んであるのを見つけて号泣する所。あそこは一緒に泣けたな。ラジャ-が何故 彼女の心に存在するのかそれを知るシーン。
・病室での狙われる場面。姿が変わってしまって アマンダが目を覚ましてもラジャ-と気づかないが、エミリの遺品ゴーグルを通して一瞬だけラジャ-の姿が透けて映される所。中々な粋な演出で良かった。
・娘が母に大事だった“冷蔵庫”の話を伝え、最後に母がその名を叫び、娘の話していたラジャ-を本当に目にするシーン。ここの演出はとっても素晴らしい。母に昔を思い出してもらい 大切な思いを忘れずにいる事、信じるって事(世界を変える)を伝えた場面は良かったと感じた。これは亡くした夫への思いと重ねているのだろうと感じました。
大切な人をいつまでも忘れない事、その思い とても素敵ですよね!
この映画を観ている途中で気が付いたのだが、これって あの京アニ事件で被害に遭ったアニメ-タ方々へ向けた深いメッセ-ジが根底に込められて要るのではないかと・・・そう思いました。そう思った瞬間、心が底から震えとても涙した次第です。
是非、ご家族揃って
劇場へお越しください!!
傘
子供の想像力は無限で壮大。
アマンダのイマジナリーフレンド、ラジャー。
大人なってもイマジナリーフレンドを失ないたく無い為に、イマジナリーフレンドを補食して想像力を維持しようとするおじさん。
それと対決していくイマジナリーフレンド軍団。
想像力を想像力で対抗してくとは。
アマンダに会う為におじさんと戦い、危険も犯しながら成長していくラジャー。愛おしさと切なさを感じつつ一緒に居たい気持ちが伝わる。大人の通過点で成長と共に忘れさられるかと思うと……。
傘のシーンは涙が出そう。
ラジャーが誕生して3年と3ケ月と3日。
亡き父を思い生まれたんだね。
屋根裏で。
『子供の想像は自分を信じて救ってくれる』
映画のタイトルの意味と重なりずっしり
きた。大人にも観て欲しい心温まる映画でした。
イマジナリーの世界観がわかりにくい
スタジオポノック最新作アニメ映画
IMAXで映画鑑賞をしたが
そこまでアクションシーンは多くないので、
正直、IMAXで観なくてもよいかなと思った
声優の寺田心はこの作品では違和感はなかった
母親の声は違和感が最初あったがすぐに慣れた
アマンダの想像上の友達イマジナリーとして生まれたラジャー
アマンダが事故にあって、自分が消えてしまうと思ったときに
ネコに誘われて図書館にあるイマジナリーの世界に入る
ラジャーがはじめに言っていた約束にことは
アマンダが父親を亡くしたときの約束だと
傘に書いているメッセージで思いだすシーンはよかった
しかし、この作品でのイマジナリーの世界観ってのは
いまいちわかりにくかった
バンティングがエミリを撃つとこや
イマジナリーの世界の扉がわからなくなってしまったりとか
バンティングが自分のイマジナリーっぽいのを喰ってしまったら
なぜ消えてしまったかわからなかったりするところが多い
そして、バンティングのイマジナリーが自分から喰われていったのかもわからない
エミリがバンティングにやられて思ったよりも早くいなくなってしまったのは
個人的になんとなくさみしい
カバのイマジナリーは消えるかと思ったが助かったのに
アマンダの友達の世界にはいって
ラジャーが「オーロラ姫」になったときに
クライマックスが近いのに
その後、しばらく「オーロラ姫」の姿が長かったので
なんとなくギャグっぽく見えた
ラストのところでは
アマンダの母親が自分のイマジナリーを思い出すところは
感動する場面なんだろうけど
バンティングがラジャーを喰うのに時間がかかったりしているので
なんか最後が盛り上がらない感じになったような
成長すると言う事
原作の海外の児童書があるのでそっちで補足でもあるのかもしれませんが未読なので…
消えてしまう失ってしまうのがネガティブという辺りが個人的には租借出来なかったです
イマジナリーが大人になっても残ってるのはあまりいい事ではないと思うんですよ
裏技的に犬や様々な生き物?が残ってましたが一体どれ程の時間待っているんだろうか…
なんか気の毒にしか感じませんでした。
ラジャーはラストに最後の冒険と言っていたので消えるのでしょうがそれが正しいんだと
思います、そういう要素もあるのにややドラマがフラフラしてる印象はありました。
執着の塊みたいな呪いおじさんみたいになるより大人になるべきなのです。
ただ思ったよりちゃんと見れたので悪くはないと思います。
今の時代性には合ってるかどうかはちょっと引っ掛かりますが…
黒髪の娘が可愛かったので加点してますw
うーん甥っ子と来なくて良かった、、かも、、
空想の世界は見てて楽しいし美しいし好きです!
でもあの貞子みたいな女の子は怖すぎw(いやいや変な動きはしません。でも見た目が怖いぃ)
メアリと魔女の花の方が好きかな〜😆
途中の空想の戦い合戦??も
何これー??大人が見てたら白けそう、、これははずした、、??感が、、
かなり小さいおこちゃまなら楽しいのかな??でも貞子みたいのは怖いし、、
老犬にはホロリと泣きましたが、終わったあとでの余韻は特にないし私の心にはあまり響かなかったかな、、m(_ _)mゴメンナサイ
うーん、、悪くはないけど途中寝てしまったし、、
大人が見たら途中の空想の戦い合戦で「は??」と白けそうだし、、
子供が見たら貞子みたいな女の子とストーリーが難しそうだし、、
どっちにせよ面白かったから見たほうが良いよ!の域には達しないですm(_ _)mスミマセン
ジブリ色がマイルドに
ジブリ信者としては本家ジブリ色が濃く残っている前作も十分楽しめたが、今作はこれが
「世界よ!見たまえ!!これがスタジオポノックだ!!!」と叫びたくなる良さ。
ちょいホラーな部分も良い味でした。
私的な見解だとあの黒い女の子はMr.バンティングが何百年も大人になりきれないまま現実から目を背けて他の人のイマジナリーを奪ってでも二人の世界に固執しているのがずっと辛かったのかなと思いました。
だから最後涙を流しながら自ら吸い込まれたのかなと、、
大好きなイマジナリーフレンドが消える事を恐れ、見た目は大人頭脳は子供のつもりでたとえ世界中を何百年共に生きられたとしても、確実に大人にはなっているわけで。
結局最後は経験し尽くした大人の空想より純粋な未知から生まれる子供の空想の方が強いってことで
もう戻れないあの頃を思い少し寂しくなりました。
それにしても幼い頃のMr.バンティングはそこまでイマジナリーフレンドに執着しなければいけないほど目を背け続けたい辛い目に遭ってたのかなと思うと可哀想な人ですね。
【”消えない事、守る事、そして絶対に泣かない事。”。今作は少女によって生まれたイマジナリー、ラジャーが少女との繋がりを求め、仲間のイマジナリーを救うために”現実”と戦う冒険ファンタジーである。】
ー ご存じのように、イマジナリーフレンドは幼き子供が脳内で作り出す。そして、今作のアマンダの母リジーの様に大人になると忘れ去られてしまう。
アマンダは自分を可愛がってくれた父が亡くなった哀しみから、ラジャーを生み出したのではないかな・・、と思いながら鑑賞した。-
◆感想
・ラジャー少年が少女アマンダに生み出されて、3年3カ月と3日と冒頭ラジャー少年が自ら語るが、もしかしたら3年3カ月と3日前にアマンダの父は亡くなったのかなと思いつつ、二人が架空の世界で楽しそうに遊ぶ姿が印象的である。
部屋の中の段ボール箱に二人で乗って、いつの間にかオーロラが見えるスキー場を滑っていたり。
・ある日、リジーが営んでいた閉店した本屋に謎の男ミスター・バンキングと黒い服の女の子が訪ねて来るシーン。
ミスター・バンキングは”良い匂いがする。”と鼻から空気を吸い、一方黒い服の女の子はラジャーを羽交い絞めにし、捉えようとするが何とか逃げる。
ー その後、ミスター・バンキングが”新鮮”なイマジナリーであるラジャーを吸い込むために執拗にラジャーを付け狙う。黒い服の女の子もイマジナリーであるが、腐ったような匂いがするとラジャーが言ったことから、きっと大昔に彼女を生み出した幼き子が亡くなってからずっと消えらえずにいたのだろう、と勝手に想像する。-
・ミスター・バンキングに再び狙われたラジャー。アマンダは母リジーに助けを求めようとするが、車に跳ねられてしまう。
ー そこに現れた猫のジンザンは”俺についてこい”と言って、ラジャーを”忘れられたイマジナリー”たちが暮らす街に辿り着き、ラジャーはゴーグルをつけたエミリーと図書館で出会うのである。エミリーは生み出してくれた子が亡くなってしまった為に”忘れられたイマジナリー”となっている事がその後に分かる。-
■ラジャーはアマンダに忘れられないために、現実世界に戻り苦労してアマンダが入院している病室を訪れるシーン。
ラジャーはアマンダに呼びかけるが、そこに又ミスター・バンキングと黒い服の女の子が現れる。母リジーは最初、ラジャーに気付かないが、幼き時に自分を襲おうとした赤白のまだらの大蛇が現れた事で、自分のイマジナリーであった老犬の冷蔵庫の事を思い出す。すると、老犬は昔と同じように大蛇を始末する。
一方、ミスター・バンキングは再びラジャーを吸い込もうとするが、目覚めたアマンダによりラジャーは力を取り戻す。そして、ミスター・バンキングは黒い服の女の子を吸い込んでしまい、”なんだ、この匂いは”と言いつつ、消えてしまうのである。
ー このシーンは解釈が分かれると思うが、数百年も”新鮮な”イマジナリーを吸い込んで生きていたミスター・バンキングが、”腐ってしまった”黒い少女のイマジナリーを吸い込んだ事で、霊力を失ったのだろうと、私は推測した。-
<今作は、やや難解な部分もあるが面白きファンタジーであった。子供心を忘れたオジサンが見てもナカナカな作品でもありました。>
世界はイマジナリに溢れている
2013年、スタジオジブリの製作部門の一時解体に伴い、2014年にジブリを退社したスタッフたちが立ち上げた新アニメ会社“スタジオポノック”。
2017年に長編第1作『メアリと魔女の花』を発表し、その後も意欲的な短編を。
本作は長編第2作となる最新作。
コロナで製作や公開が遅れたが、やっと。
今冬はまたもアニメ映画の話題作がひしめく。一歩抜け出せるか…?
今年のアニメ映画の個人的ベスト群、『SAND LAND』『マリオ』『BLUE GIANT』『スパイダーマン』には及ばずとも、良作好編。ディズニーの『ウィッシュ』よりこちらをオススメしたい。
またスタジオポノック作品としても、映像技術やイマジネーションは格段に進歩。『メアリと魔女の花』はジブリへの恩返しでちとオリジナリティーに欠けたが、本作でいよいよスタジオポノックの真価と今後が期待出来そう。
イギリスの小説を基に描くのは…
少女アマンダには仲のいい友達がいる。ラジャーという少年。
が、ラジャーはアマンダにしか見えない。ラジャーは想像上の友達“イマジナリ”であった…。
よく海外の作品なんかで描かれる子供の想像上の友達、“イマジナリーフレンド”。
イギリスの小説が基とは言え、日本でこの題材を扱うのは珍しい。
大人には見えない。見えるのは子供だけ。だからか、海外の作品でたまにイマジナリーフレンドでホラーになる事もあるが(そんな新作が来年公開)、本作は目一杯の冒険ファンタジー。
アマンダの想像力は豊か。
アマンダの想像した世界で、アマンダとラジャーはいつも一緒に遊び、冒険。
何よりの楽しみ。悲しみを背負うアマンダにとっては…。
父を亡くし、母リジーと二人暮らし。無論母にはラジャーは見えない。
母は仕事や家事に追われ、時々アマンダと向き合えない時も。
そんな寂しさを埋めてくれるラジャーは、アマンダにとって欠けがえのない存在。
実態のない存在じゃなく、外に出て本物の友達作って遊べ!…なんて言う勿れ。
誰だって子供の頃、想像した世界や友達があった筈。絶対にだ。
私は想像の中で、もう一人の私に話し掛けたもんだ。
ゴジラが好きなので、自分なりのゴジラ映画を想像して遊んだ。
たくさんのアニメキャラたち…ドラえもん、アトム、コナン、クレヨンしんちゃん、ルパン、ドラゴンボールらが実際には不可能な“共演”をし、冒険。悪の代表=フリーザなんかと戦うとか。
子供だったとは言え、幼稚な想像でお恥ずかしい!(>_<)
でも、そんな想像して楽しんだもんだ。
皆さんだってあるでしょう? もし無かったら、超現実主義の大人びた子供だったか、はたまた別の理由や事情か…。
子供とイマジナリは一生一緒という訳にはいかない。
大人になるにつれ、子供はイマジナリを忘れる。
忘れられると、イマジナリは消えてしまう。儚い存在でもあった。
ある日、危機が…。
アマンダとラジャーの前に現れた謎の男=バンティング。
不気味な黒い少女(彼女もイマジナリ…? 大人には見えない)を従わせ、イマジナリを食らう。
何故か異様にラジャーを付け狙う。ラジャーからは特別な“匂い”がするという。
襲われ逃げた時、アマンダは車に轢かれる。
するとラジャーは、見知らぬ世界へ。
そこは、イマジナリたちが暮らす世界。
たくさんのイマジナリたちが暮らしているが、ここにいるイマジナリたちは友達だった子供たちに忘れられて…。
ラジャーがここにいるという事は、アマンダに忘れられた…? それともあの事故でアマンダは…。
イマジナリのリーダー格の少女エミリから、この世界での暮らしや仕事を学ぶ。
が、それでもアマンダを忘れられないラジャーは…。
イマジナリの世界がユニーク。
中心地は図書館。本を読む事で、想像力が豊かになる。
子供たちの想像力が、私たち人間で言う酸素みたいなもの。
イマジナリたちの仕事は、想像の世界で子供たちと遊ぶ事。
それはたった一日の事だが、中には稀にずっと一緒にいる事も。新しいイマジナリになる。
エミリらもかつては誰かのイマジナリだった。
ユニークで個性的だが、そう考えると彼らイマジナリも悲しみを背負っている。
老犬のイマジナリがいる。ある意外な人物のイマジナリ。終盤思い出し、再会を果たすシーンは感動的。(老犬=“新人声優”の寺尾聰が見事)
ラジャーはアマンダが何処かの病院に入院し眠り続けている事を知る。
探し出し、アマンダの元へ向かおうとするが、しつこくバンティングが立ち塞がる。
ラジャーはアマンダと再会を果たす事が出来るか…?
ラジャーは忘れられ、消える運命を避ける為にただ奮闘しているんじゃない。
いつかは忘れられる。それは分かっている。逃れられない運命。
でも、今はまだ…。ただ、もう一度会いたい。
純粋に“友達”として。
二人の友情をメインに、イマジナリの仲間との友情、アマンダと母の親子愛。
アマンダの3つの誓い。パパを忘れない。ママを守る。泣かない。
私にはそれがこう見え、感じた。現実の家族を大事にする。イマジナリを忘れない。想像力を失わない。
終盤のラジャーとアマンダの再会。意識を取り戻したアマンダの想像の冒険。
バンティングとの対峙。バンティングは現実を突き付け、想像力を奪おうとするメタファー。もしくは、イマジナリに縛られ固執し続ける大人に成りきれなかった悲しい存在なのかも。
マジで不気味な黒い少女。想像には怖い面もある。光と闇も介して。
アマンダと母の再会。
母にはある再会が。
子供であるという事。
想像するという事。
成長するという事。
大人になるという事。
現実を受け入れるという事。
でも、それはただ忘れるという事だけじゃない。
想像力を失わなければ、大人になってもいつか必ず思い出す。
あなたのイマジナリを。
想像がやがて現実になる事もある。
映画や本や漫画…これらだって誰かの想像の産物。
ドラえもんは藤子・F・不二雄のイマジナリ。
ハリー・ポッターはJ・K・ローリングのイマジナリ。
この映画も。
私たちはあらゆる媒体を通じて、誰かのイマジナリと触れ合っている。
この世界はイマジナリに溢れている。
人の夢と書いて「儚さ」
imaginari(形容詞)
存在しないものや想像上のもの
実際には存在しないが
心の中で想像されるものを指す
子供が遊び相手として想像する
「架空の友達」
数学で扱われる
「虚数」などが該当する
今作は英国の作家A・F・ハロルド
「The Imaginary(僕が消えないうちに)」
を映画化したもの
ジブリなどで活躍された
百瀬義之氏の「監督」の作品は
今回が初めてでしたが
個人的にはすごく良かった
確かに絵柄的にもジブリを
連想しがちなところですが
全然遜色ないと思いました
亡き父が開いた本屋の娘
アマンダの想像の中に生きる
「イマジナリー」の少年ラジャーは
「泣かない事」を約束された
連夜アマンダと屋根裏で様々な
冒険に出かけますが
忘れられると消えてしまう
イマジナリーの運命をまだ
知りません
アマンダも別に友達がいない
わけではなく明るい普通の子
なのですが話の中でも
ラジャーに開けることを禁ずる箱や
大事している傘などどこか
想像の世界にふける「理由」
があるのです
母のリジーはそんなアマンダを
心配して母に電話しますが
あなたも似たようなことを
していたじゃない
「冷蔵庫」って名前の「犬」を・・
と言われてしまいます
するとある日
イマジナリーを食べて生きてきた
謎の男ミスター・バンティングが
現れアマンダとラジャーを襲います
男は大人には見えないはずの
ラジャーも認識し臭いで
追いかけてきたようです
そしてラジャーを君は
アマンダの出した「答え」
にすぎないと言い放ちます
そして逃げ回るうちに
アマンダは車に接触し
瀕死の重傷で意識を失うと
ラジャーは身体が消えかかっていく
事に気が付き恐怖し始めますが
そこでジンザンと名乗る猫の
案内通りに移動すると
大きな図書館につながっており
そこには忘れられそうになった
イマジナリー達の楽園
その世界のイマジナリー
達は皆想像以上に様々な形を
していますが一人比較的人の形を
したエイミーとラジャーは出会い
イマジナリーを食べる
ミスター・バンティングという
存在を説明しますが
最初は理解されません
そのイマジナリーの世界は
ギルドのようになっており
世界中の子供の想像の世界に
派遣され想像の世界の手伝いを
しているようです
写真が切符のようになっており
その写真の子供の世界に
飛び込みますがそこで活躍し
子供にとってかけがえのない
パートナーになれると
クラスアップして現実世界に
いられるようになるようです
ラジャーはその「仕事」の
途中で抜け出して家に戻ると
アマンダは入院していて
リジーが屋根裏のアマンダの部屋を
整理しているところでした
そこでリジーはアマンダが
父が死んでしまった哀しさから
ラジャー達を創り出したこと
父に買ってもらった傘を大事に
していたことを改めて知り
慟哭するのでした
そしてそこへもバンティングが
迫りラジャーはピンチになりますが
エイミーやジンザンが助けに来ますが
バンティングは「想像する側」
らしく図書館への扉が見つからない
ラジャーが辛くも見つけましたが
エイミーがバンティングによって
消されてしまいました
形見のようにラジャーに
ゴーグルを残し・・
その後ラジャーはアマンダの
入院先を探すためにアマンダの友人の
想像の世界に飛び込みますが
その友人の想像の世界では
「ロジャー」にされてしまい
バレリーナの姿にされてしまいます
何とか抜け出して病院へたどり着くと
意識のないアマンダの姿
起こそうとするとまた
バンティングが現れ食べられそうに
なっているとアマンダが目を覚まし
徐々に「ラジャー」を思い出して
いきます
リジーも病室に戻ってくると
バンティングが娘を襲っている
わけですから立ち向かおうと
するとかつて自分が想像した犬
「冷蔵庫」が助けに来てくれます
そこでラジャーの姿も見えるように
なっていました
そう
忘れているだけで
皆昔は子供
かくしてラジャーはアマンダとの
想像の世界で冒険する日々を取り戻します
アマンダの創造性が
父の残した本から作り出され
そこからラジャーが創られた
って事はラジャーはある意味
父でもあるんですよね
そして本という想像するための
情報の集合体の図書館が
主を失ったイマジナリーの居場所
このへんのしくみも
大変よくできていたと思います
昨今のネット動画時代
創造性を働かせた人の作品に
楽しませてもらってますが
果たして子供に想像の余地は
どうあるのでしょうか
まぁ心配するまでもなく
子供はなんとかして
大人になっていくんでしょうね
儚きイマジナリーと共に・・
いい作品でした
イマジナリーが望んだ叶わぬ願い、永遠。
ラジャーはアマンダとずっと一緒にいたいけど、アマンダが大人になってラジャーを忘れてしまうとラジャーは消えてしまう。イマジナリーの世界にも人間の世界にも永遠の命はない。
タイトルで大げさに ”永遠” などと何か意味ありげにぶち上げてしまったが、僕として特に深い考察とかは無くこれでおしまい。ナイス。
イマジナリーを食べるオヤジと死神みたいなヤツの説明がも少しほしかった。いったい何だったんだあいつらは?何かの暗喩だったのか? 取りあえず悪いヤツ。
あとエミリが消えて無くなったままだったのは後味が悪い。なにか理由を付けて復活でもいいと思った。
ハッピーエンドだけど、全体的に思ったより暗い感じの話だった。イマジナリーの世界の住民が忘れられた存在だからかもしれない。
期待していたよりも内容が中途半端でもうひと越えほしい
予告でジブリみたいな絵柄でとても映像が綺麗だったので面白そうだと公開初日に鑑賞。
結論からいうと全体的に中途半端でもうひと越えほしかったところである。
絵だけは綺麗で絵本のようで夢があるため観る価値はあるが。
まず、舞台は原作と街並みや車から察するに、イギリスだと思うが、ところどころ英語のスペルがイギリス英語表記ではなかったところがあり、細かいところが甘い。(例をあげればcenterじゃなくてcentreにしてたらなかなかちゃんとできてるじゃん。と思ったのに甘い。)
そして、戦闘ものばかり見ているせいか、敵に対して他のみんなが弱すぎてちょっとフラストレーションがたまる。
クライマックスなんか、ラジャーが食べられそうになってて危機的状況なのに、母親とアマンダが助けもせず悠長に、ママー!アマンダー!と抱き合ったりしていて、
犬(冷蔵庫)が助けに入った時も、抱き合ったままで動こうともしてなかった。
(さっさと助けにいかんか!!)←心の声
バンディングは人なのかなんなのか、なんであんなことしてるのか、あの幽霊みたいな少女の説明などもっと欲しかった。
バンディングに食べられそうになる時少女がなぜ笑って嬉しそうだったのか?
最後はなんであのタイミングでラジャーとの“最後の“冒険になるのか?(自分の理解が乏しいだけ?)
自己中な行動するラジャーのせいで犠牲になったエミリに関しても、最後にゴーグルがキラキラ光るだけ。それだけかい!
そして、アマンダが大人になってからのストーリーもあったらもっとストーリー的に深くなってたと思う。
なんか中途半端に終わったなぁ〜という印象。
内容は置いといて、絵柄が綺麗で場面がファンタジーで絵本のようにくるくると変わったりするのは子どもが観る分には楽しめそうではある。
が、セリフで直接的にいい言葉を言うだけで映画の伝えたいことを分からせるんじゃなく、もっとストーリーを通して観てる人に訴えるような深い何かを作り込んで欲しかった。
母親がかつてのイマジナリーを思い出す瞬間も、
映画の流れ的に冷蔵庫の名前を聞いただけで強制的に思い出すんじゃなくて、何か些細だけど心の記憶の引き出しを開けるキーになるような出来事をきっかけに、、とか。
可愛い絵本のような映画だったが、ちと浅かったのが残念である。
傘。
少女アマンダと、アマンダの想像から生まれた少年ラジャーの話。
イマジナリー(想像、架空、空想)を食べて生きるMr.バンディングに追われ事故に巻き込まれてしまったアマンダ…薄れゆく意識のせいで消えそうになるラジャー、その時左目が青、右目が赤い猫に出会い、その猫(ジンザン)に、人には見えない世界へ案内されたラジャーのストーリー。
子供、子供の頃1人で遊ぶ時、独り言を言いながら遊ぶ子供を実際に見た事あるけどそこに現れた架空のフレンド的な?
父の死をきっかけで、「パパを忘れない、ママを守る、絶対に泣かない」と泣きながら決め…あの傘の裏に残したアマンダのメッセージのシーンには涙。
ワンちゃんだけど「れいぞうこ」の記憶を取り戻した母、それを気に見えなかったラジャー、れいぞうこも見えたラストは良かった!
ここ最近食わず嫌いしないようにアニメも観るようになったけど面白かったね!
声優陣も豪華で良かった!やっぱ安藤サクラの声が印象的かな!個人的に!
子供の時のピュアだった頃を思い出す
試写会で鑑賞。ありましたよね、子供の頃。空想(イマジナリー)に胸を躍らせた時が…。親子で観賞してもらいたい映画です。そして寺田心くんが素晴らしい仕事をしてくれたと思います。
ワクワク!子供の頃を思い出しました
オープニングから、浮遊感のある映像で、自分も一緒に空を飛んだりしているような感覚に陥りました。
予告は見てたけどもう忘れていて、あえて先入観なしで見たから、なかなか楽しかった。
最初普通の屋根裏部屋が違う形に変わっていって、別の世界へ飛び出すので、魔法使いかと思ってしまった。
でも想像力はある意味魔法使いなのかも?
私も小さい頃から想像力が豊かすぎて、次から次へと想像が想像をつないでその世界に浸ってることも多かったので、めっちゃわかるーと思いました。
そして、夢の中でたまに出てくる「こころ」と名乗る男の子がいたので、それを思い出していました。
(ラジャーの声が心君だし余計に!)
イマジナリーを食べるというバンディングと一緒にいる女の子がとにかく怖すぎた、、
エミリはハキハキしてなんかかっこいいし、ジンザンは落ち着いていてかっこいい。2人ともいい声だなと思って後から声優みたら、なるほどなと。
リジーが自分のイマジナリーを思い出して、ラジャーや冷蔵庫も見えて、抱きしめるところとか、本当に感動ものでした。
あの女の子はどういう子だったんだろう?
図書館でバンディングに呼ばれて、想像された子だったのかなあ?それでその前の自分を思い出したのかな。
本当にドキドキワクワクしました!
突き抜けられない感
まず、映像の美しさ、声優の良さ、特にイッセー尾形さんが声を演じられた悪役はキャラが立ってて最高でした。ストーリーは単純に数多くある児童書系の中で何故、コレを映像化しようと思ったのか疑問でした。原作は未読ですが、個人的にはこのストーリーにイマイチ面白さを感じられませんでした。主人公の少年の行動があまりにも何も考えてないじゃないの?ってイライラを感じてしまう引っかかりがあり、ノれない部分が何ヶ所かありました。
最後の病院の決着シークエンスは、とても良かったのですが、ラジャーの名前を思い出した少女がもっと圧倒的な想像力を持って反撃に転じる突き抜けた演出にしてくれれば、気持ち良さのカタルシスがあったかと思うのですが(そこを求める作品ではないコトは重々承知の上ですが)、なんだか中途半端な感じで、結局、悪役の自爆みたいな終わり方も、原作がそうなのかもしれませんが、うーん...って感じでした。
ポノックの作品は丁寧な作りで良いんですが、なんだか面白さが突き抜けられない感が残り、おしい感じがするので、次作にまた期待しています!
ストーリーそのものは良いが、台詞回しや演出に癖を感じた!!
ストーリーそのものは良かったですが、台詞回しや演出に癖があって観辛く感じました。序盤から台詞の字数や情報量が多く、中々頭に入りませんでした。イマジナリは鬱屈した日々や虐待等から生まれると思いますが、母親とも仲が良く明るい子なので動機が薄いように感じました。タイトルにもある「屋根裏」から感じるような、寂しく薄暗い感じはありませんでした。海外原作を日本向けにアレンジして台詞も簡潔だった「思い出のマーニー」は、本当に上手かったんだなと思いました。俳優の起用までジブリの真似をしないで良いと思いますが、やはり杉咲花さんは上手かったです。イッセー尾形さんは何か稲川淳二さんみたいで印象に残りました。用済みとされたイマジナリが集まる場所があったり、イマジナリが昏睡状態の主人公を起こしに行くシーンが良かったです。
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