劇場版ラジエーションハウスのレビュー・感想・評価
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原作漫画もテレビも未視聴、でも面白かった!
多分面白そう〜と、何度も見た予告編だけで見に行きました!
八嶋さんとかはトリビアの泉を思い出したし、技師長さんはドクターXで見た医師を思い出して、警察官達をうまく誤魔化すための小芝居とか面白かったし、
和久井映見さんは久しぶりに見たけど貫禄のあるベテラン女医になってて、可愛い女の子のイメージだったのにこの年代の役どころか~、と感慨深く思い。
技師と医師の連携、島への派遣の是非、リアルな部分も漫画ならではの「そんなに都合よく行動出来るものなのかな〜?」という部分も含め、それでも見応えありました!
ただ最後、ヒロイン的な女医さん、海外留学捨てて島に残るの??せっかく海外での受け入れ体制あるのにこんなドタキャンする医師は今後大丈夫なんだろうか?もう海外行けないんじゃないかな?とやや最後に不安も残りましたが。。
脇を固める面々が安定していたのと、各々の患者達の深刻な状況があっても時折コミカルな演出を挟めるのも、重苦しくなりすぎず、良かったです。
「飲酒運転したやつなんか助けるな!」という被害者側の気持ちも分かるし、でも医療従事者としてはトリアージ順に助けなきゃいけない、という難しい状況も提示していて、今まで見たことないタイプの医療モノでした。
人は聴覚が最後に残る、というのは実際に体験したことがあるのでよく理解出来ました。目を開ける体力さえ無くても、こちらが呼びかける声には手を握り返して反応出来るんです。だから、自分ももし最期の際に意識は遠のいていても、声や音には反応していたいと思いました。
院長、常識は分かるけど経営者としてはカタブツでいるしか、やっぱり仕方ないかな。。?と思いきや、最後の英断はとても良かったです!現実の病院でどう対応出来るのかはおいといて、映画としては院長、やるじゃん!!と思いました(笑)
そうそう、技師長、ちょっとおちゃらけたキャラクターのフリして飲酒運転起こした患者に、現実を分からせるようにした行動にはあっぱれと思いました。
【映し出す映画】
“病の写真家”を描くドラマシリーズの集大成。遠隔でもその技術で病を映し出すチームの絆。“水”で心を映し出す映画の表現力。爆笑もあれば涙腺崩壊もあり感情渋滞。色んな要素が詰まった一本。
◆トリビア
○ロケ地は、甘美病院の外観が埼玉県指扇病院、ロビーが千葉県幕張国際研究センター、本作の舞台である美澄島は岡山県真鍋島。
○ドラマシリーズから主題歌はMAN WITH A MISSIONが勤めているが、原作漫画には連載時から同グループの「FLY AGAIN」が登場していた。
○ 八嶋智人はドラマシーズン1で物語のナレーションを担当。シーズン2をやる話もないまま最終話に田中福男という原作にないキャラでノリで登場、シーズン2でメンバー出演することになり、キャラの引き継ぎに苦労した。
〇広瀬裕乃を演じた広瀬アリスは、体調不良のため芸能活動を休止している。
〇整形外科医役の鈴木伸之は、1日にワンシーンだけ撮って帰ることが多く、現場で『ワンシーン侍』と呼ばれていた。
◆関連作品
○「ラジエーションハウス〜放射線科の診断レポート〜」('19)
ドラマシリーズ。平成最後で令和最初の月9となった。FOD配信中。
○「ラジエーションハウスII 〜放射線科の診断レポート〜」('21)
ドラマシリーズ第二弾。FOD配信中。
○「劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」('18)
医療モノのドラマ映画化。18年の邦画で興行収入第一位を記録。プライムビデオ配信中。
◆概要
テレビドラマ「ラジエーションハウス」の劇場版。
【原作】
横幕智裕、漫画・モリタイシによる同名コミック
【監督】
「マスカレード」シリーズ 鈴木雅之(テレビドラマ版では各シリーズチーフディレクター)
【出演】
窪田正孝、本田翼、広瀬アリス、浜野謙太、丸山智己、矢野聖人、鈴木伸之、山口紗弥加、遠藤憲一、山崎育三郎、若月佑美、高橋克実、キムラ緑子、八嶋智人、髙嶋政宏、浅野和之、和久井映見
【主題歌】
MAN WITH A MISSION『More Than Words』
【公開】2022年4月29日
【上映時間】115分
◆ストーリー
甘春総合病院の放射線技師・五十嵐唯織は、大好きな甘春杏がワシントン医大へ留学することになり落ち込んでいた。そんな唯織をラジエーションハウスの面々が元気づけようとする中、唯織に対し秘めた思いを抱える広瀬裕乃だけは、自身の進むべき道について悩んでいた。そんな折、離島で小さな診療所を営む杏の父・正一が危篤との連絡が入る。杏は父のもとへ駆けつけるが、ほどなくして正一は息を引き取ってしまう。父が気にかけていた患者のことが気になった杏は島に1日残ることにするが、そこへ大型台風と土砂崩れ、さらに未知の感染症が襲いかかる。杏が島で孤軍奮闘していることを知った唯織は、あることを決意する。
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◆以下ネタバレ
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◆脚本力
全体としては、2話分がギュッと詰め込まれ、うまく繋がっている印象。離島での感染症という映画らしいスケールの大きさ、意識のない患者と会話するという発想の豊かさ。これぞドラマを見てきたファンには大満足の内容。こと、“夫婦編”に関しては、放射線を通じて意識のない患者と通じ合えてしまう、技師が主役の本作ならではな発想。どうなるんだろうとシンプルに面白かったし、“雨”で繋がった夫婦の絆には涙腺崩壊だった。総じて見応えのある脚本になっていたと思う。
◆壁と水
その2話をうまく繋いでいたのが、全体に散りばめられたテーマ。冒頭で杏が五十嵐に感じていた壁は、災害後の72時間とも言葉が共通し、広瀬が語ったように、五十嵐が乗り越えられない杏への想いという意味にも転じられていた。蛇口から垂れるしずくは、ラジエーションチームが島に着く時、そしてラストの五十嵐と杏の2ショットでも落ち、まるで杏の心の動きそのもののよう。杏が1人、島で奮闘した台風時には水溜りが弾けるような表現もあり、不安な杏の心の対比としても表現されていたと思う。思えば“夫婦編”でも雨で夫婦の絆が表現されていた訳で、全体を水でまとめてしまう脚本力にはここでも驚く。また、映像表現という意味では、主要なシーンが写真のネガのように色返しされた冒頭から、そのシーンがまとめて繋げられたエンドロールと、終始をまとめるこちらも“病の写真家”を描く本作ならではな工夫も見えた。
◆キャラ
房バアの検査を電話越しに遠隔でやってしまうラジエーションチーム。遠隔で病を突き止める五十嵐は流石だったし、1人島に残り“誰かの世界一”になると、父の姿そのものにも見えた杏。独り立ちし成長した裕乃の姿もあれば、悠木は島でやけに気負う過去になかった一面も。軒下と田中は常にコントだったし笑、連行される小野寺も最高。鏑木副院長の拉致が配信されてしまうオマケ付き。各キャラに見せ場がきちんと用意されていて、2つのシーズンのまさに集大成が、ずっともどかしいままだった五十嵐と杏のキスで完結したのも美しい。
個性の強い方たちが演出する楽しいコメディ作品でした。病院を題材とし...
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