「こだま兼嗣監督の劇場作品が好きなファンには不向き」名探偵コナン ハロウィンの花嫁 サンクレイドルさんの映画レビュー(感想・評価)
こだま兼嗣監督の劇場作品が好きなファンには不向き
あくまでも個人の感想ではありますが、見る人を選ぶ映画かなと思います。
■ハロウィンの花嫁の鑑賞に向いている人
・劇中に登場する人物の活躍が見たい方
・警察学校メンバーの過去を知りたい方
・派手なアクションを期待する方
■ハロウィンの花嫁の鑑賞に向いていない人
・スーパーアクションが苦手な方
・細かいことが気になる方
・劇場版名探偵コナンでこだま兼嗣監督作品が特別好きな方
ちなみに私は後者です。以下個人の感想です。
①ロシア語の扱いについて
コナン、灰原が当たり前のようにロシア語を喋っている点に疑問を抱かずにはいられません。
他の方も仰る通り、世紀末の魔術師でロシア語が登場した際、活躍できたのではないでしょうか。
今後は中国が舞台なら中国語、フランスが舞台ならフランス語を話すのでしょうか。
せめて話せるようになった背景は描写して欲しいです。原作でも設定自体存在しない訳ですし。
人間離れしたアクションがあるんだから言語くらい構わないだろう、という見方もありますが、
私は人間離れしたアクションが受け入れられず、本件も同様に受け入れられませんでした。
②結婚式と葬式の下りについて
結婚式でのシミュレートを、一般人を巻き込んで実施することに非常に違和感があります。
これを読まれている方が現実世界で同様に巻き込まれたらどうでしょうか。警察主催で。
どこから突っ込んでよいかが分かりませんが、結婚式のために予定を開けた方が不憫だとか、
ご祝儀はどうしたんだろうか、人がペイント弾で撃たれるのを小1に見せるのか、等々、
製作サイドと倫理観が合わず、ここら辺はかなりマイナスポイントでした。
最終版の葬式の下りも同様です。
③都合の良い展開について
全体的に都合の良いシーンが目立っていたと感じています。
辻褄を合わせる上である程度の都合の良いシーンは仕方ないとは思いますが、
大量のハロウィンの飾りつけの中に爆薬が入っているのは無理があるでしょ…。
排水溝もあるのにあの液体の量で水没はしないでしょ…。
あと排水溝でいえば、排水溝の中で混ざって爆発しないのかも気になります。
現実として無理のある展開は冷めてしまうのでイマイチでした。
他にも色々と書きたいことはありますが以上としておきます。
原作も1巻から読み続け、劇場版作品も毎年見ていますが、今回は中々ハードな作品でした。
皆さんが劇場版名探偵コナンに求めるもの及び製作サイドが届けたいものが、私が作品に期待することと大きく異なるのでしょう。
カップリングやイケメンの格好いいシーンが現代に求められているように感じています。
時代の変化を感じていますが、それを否定することはしません。
私が変わるか作品から離れるかが必要に感じます。