「これは、優しさと強さを秘めたラブストーリーである。」チェリまほ THE MOVIE 30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい kmさんの映画レビュー(感想・評価)
これは、優しさと強さを秘めたラブストーリーである。
自分は原作からのファンでドラマ、映画と追いかけてきています。
この映画を初めて見た時はそこはかとない物足りなさを感じながらラストまできた最後の最後、2人の表情に引っ掛かりを覚えました。
その違和感を解明すべく、パンフレットを見たりセリフの意味を考えたりと思考を巡らせた後に見直したところ、印象ががらっと変わりました。
この映画は、ドラマの続編です。
ドラマは多数の賞を受賞し、これは続編への熱意を受けて制作されたものです。
ドラマの最終回終了後、ファンの間で多数の意見が噴出しました。この映画はそれへの回答であり、また、それ以上のものでもあります。
この映画を見る方は、各々の「期待」を抱いて来る方が多いと思いますが、その期待はおそらく裏切られます。そこに失望したり肩透かしをくらった思いをする方が出ると思います。(私はそうでした。)
しかし、製作者の意図は「この作品を好きになって応援してくれた【全ての】人への感謝であり、主人公たちの幸せに対して真摯に向き合った作品」なのであろうと思います。
全ての、ということは、自分以外の見解を持つ人も含まれます。自分のような期待を持つ人だけに向けたものではないので、冗長に感じたりする部分もそれぞれ出てくるのではと思います。しかし、複数の視点からこの映画をとらえ、咀嚼していくと、重いメッセージに気付かされ、製作者の精緻さと深慮を感じることができる、そんな作品だと考えています。
(物足りなさを感じる人はそれなりに出ると思いましたので点数は少しだけ減らしています)
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