プロジェクト:ユリシーズのレビュー・感想・評価
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遠いなぁ
本作品にあるケプラー209 bは、1800光年。でも調べると 生命居住不可
そして2020年に発見されたケプラー1649cの方が可能性があるらしい。
距離も300光年とぐっと近い。
さて209は、光でさえ1800年も掛かるのに、人だと恒星間の移動に、
どのくらいかかるのだろう。
しかし本作では帰還に数十年単位の話しかしていない。
恒星間航行を大幅に短縮する技術があり、十数年で到達可能だとして、
恒星間の航行に耐える船の着陸船が、アポロ計画級ではショボすぎる。
着陸船が、恒星間航行の船から分離された機体の一部だとすると、
軌道上に本船と残留チームが居るので 直ぐに増援があるはずだが、
1期と2期で間が空いているから それも無い。
この宇宙飛行士たちは、どうやって十数年を使い捨ての飛行船艦内で
生存できたというんだろう。
やっぱりここはアニメでよくあるように、恒星間移民の旅の途中で
そこから短距離の探査、とした方が無理が少なかったように思う。
こういうSF物の設定は日本のアニメの方が一枚上手
設定のスケールが大きい割にはこじんまりと終わった
エメリッヒさん関連なので…
期待したけど、残念な作品。
設定こそ壮大なSFだけど、内容はゾンビものみたい。
人類の未来のためのミッションを親子の絆の為に捨てる?!
まじかよ?ってツッコミどころ。
惑星へ移住できるほどに発達した科学力持ってんなら
生殖医療なんてどうにでもならないか?というツッコミ。
泥の民?酸素供給は?食料は?建造物の材料は?
ツッコミ満載の終始観にくい絵のつまんないお話でした。
雰囲気は大作級?
ローランド・エメリッヒ製作のSFだが、生まれのドイツに戻って製作に携わっている模様。ハリウッドでは壊すだけ地球を壊し、故郷では大人しい映画を製作するという見事な温度差である。本作の監督は、以前も「HELL/ヘル」という作品でエメリッヒとタッグを組んでいるのだが、前作でも本作でも共通している設定なのが、文明が滅んだ後の世界が舞台という事である。なんだか、エメリッヒ作品の投げっぱなし作品集のその後を描いた形にすら思ってしまう。 本作では地球に住めなくなった人類がケプラー209という惑星に住み、そこから地球に調査隊を送ってくるという所から幕を開ける作品だ。もちろん、地球をめちゃくちゃにしたのは人間であり、その代償はあまりにも大きいものだった。ケプラー209から調査隊を送った理由も実に身勝手そのものである。人類が捨てた地球には人間の生き残りである、マッズという原始的な種族が住んでいるのだが、彼らの存在が後半にかなり活きてくる様になっている。
主人公の心情の変化や過去の境遇等、それぞれのキャラクター設定はそれなりにしっかりとしており、想像以上に引き込まれる作品だったか、映像的に起伏が一切感じられず、まるで本作の舞台のように湿気が多く霧がかった様に霞んでしまうのである。一応SFだが、中盤からはSFの要素は出てこず、狭いコミュニティの中で支配するものと抗おうとする者の対比が描かれる形となっている。予算が大作並にあればもちろん更に完成度は高くなると思うが、ごちゃごちゃしたSF大作の箸休めとして、心穏やかに観る作品としては中々品質の良い作品では無いだろうか。
人類は苦しくて辛い死を迎えることになりそうだ
コロナウイルスの地球規模のパンデミックは世界を変えてしまった。コロナ前と後とでは、我々の生活は明らかに異なっているし、コロナ禍が終息しても、元に戻ることはない。
コロナ禍以上に危惧されるのが戦争の危機である。
2022年2月9日現在、ロシアへのウクライナ侵攻の可能性は高まっている。アメリカが譲歩して、ウクライナのNATOへの加盟を拒否または保留すれば、プーチンも鞘を収めることができるかもしれないが、弱腰外交で人気を落としたくないという個人的な理由で、バイデン大統領はプーチンの要望に従わないかもしれない。人気取りよりも世界の平和、軍備の縮小が優先することがわからない大統領が世界一の権力者であるところに、人類の不幸がある。
ウクライナ危機と同様に台湾危機も迫っている。北京オリンピックが終わったら、中国が台湾近海に迫っていく恐れは十分にある。日本が地政学的に果たす役割は大きいが、残念ながら岸田総理大臣はそのことを理解していない。外務大臣を戦後で最長期間務めた経験は、何の役にも立っていないようだ。ここで日本が中国とアメリカの橋渡しをして、台湾危機を回避することができれば、台湾からはもちろん、本当は戦争などしたくない中国人民からも感謝されるだろうし、平和外交の立役者としての名誉と人気を得られるだろう。引いては参院選の勝利にも繋がる。「聞く力」がウリの岸田は、アメリカと中国の両方の話を聞いて頷くだけにして、後は成り行きにまかせるのかもしれないが、八方美人外交は、信頼を失い、軽蔑されることを知らないのだろうか。
ということで、世界の終わりがそう遠くないかもしれないという絶望感の中で、本作品を鑑賞すると、まさにタイムリーな作品ではないか。地球はウイルスと放射能で住めなくなり、富裕層はケプラーという惑星に移住した話である。富裕層は、というところが大事で、当然ながら99%の貧困層は地球に置き去りにされる訳である。
ウクライナ危機と台湾危機とコロナ禍の現在、富裕層や政府高官などは、ケプラー惑星は遠すぎるとして、火星に移住などのプランを準備しているかもしれない。いや、既にしていると考えるのがむしろ現実的だろう。
本作品はそのはるか先の物語で、移住先では生殖機能が駄目になるから、一度地球に戻ってみようという訳だ。時間が経過したから、放射能とウイルスが減少して、再び住めるようになっているかもしれない。貧困層を置き去りにしておきながら、随分と虫のいい話である。
本作品の宇宙船がどれくらいのスペックなのかは不明だが、ケプラーまでは1000光年以上あるから、仮に宇宙ロケットがものすごく進化して、宇宙船が光の半分の速度を出せるとしても2000年以上かかる。往復で4000年以上だ。速度が光の速度に近づくと時間も変化するが、難しいのでここでは割愛する。
4000年後の地球を想像するのは難しいが、放射能とウイルスで人類のほとんどが死滅した状態だ。生き残った少数の人間は子供や赤ん坊かもしれない。言語を獲得するにはそれほどの時間がかからないかもしれないが、と言っても数百年は必要だ。テクノロジーとなると一からで、人口が少ないほど文明の発展スピードは遅いから、4000年経っても原始時代とそんなに変わらないはずだ。
そういう意味では、本作品の描写は真に迫っている。言語に関してはやや疑問だが、ストーリーを進めるためには誰かが言語を理解しないといけない。
終始、見えにくいシーンばかりなのは、地球が水で覆われているという設定なのだろう。原題は「The Colony」だが、スクリーンに出るのは「THE TIDES」(潮)である。こちらが本当の原題なのかもしれない。
ノラ・アルネゼデールが演じたヒロインのルイーズ・ブレイクの不屈の精神に脱帽である。原住民(失礼!)に痛めつけられても、子供がいることを喜ぶ。人類存続の希望が見えたからだ。本作品はこの女優の熱演に支えられている。
人類が存続しなければならない理由はひとつもない。むしろ絶滅するのが必然だと思える。山は登れば下りなければならない。いつかは人類もピーク(山頂)を迎える。それはいまかもしれない。先進国で人口が漸減しているように、いまは人口爆発のアフリカも、いつかは人口が減るようになるだろう。地球の資源とはつまり人間にとっての資源という意味だが、それを使い果たしてしまえば、あとは消え去るのみである。人が穏やかな死を望むように、人類も穏やかな死を望んだらと思うのだが、繁栄にしがみつきたい我利我利亡者が地球を支配している限り、人類は苦しくて辛い死を迎えることになりそうだ。
人類の為に…。
雰囲気はいいんだけど
海中RNCは苦しさ2倍
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