特捜部Q 知りすぎたマルコのレビュー・感想・評価
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一番映画らしい
カールとアサドの関係性に焦点を当てた前作までの特捜部Qで、物語は一旦終わっている。つまり本作は、続編というよりはリブートだ。
キャストも変わり、監督も変わり、作品自体の雰囲気も変わった。その変化のせいで評価は振るわない。
しかし、単独の作品として冷静に判断した場合、この作品が一番映画らしくて良かったように思える。
これまでの作品はどちらかといえばテレビドラマ的でわかりやすさや娯楽性重視であったが、本作は一気に映画らしくなった。
印象的なショット、印象的な演出、それらは物語の理解を遠のかせるかもしれないが、映画ファンとしては演出の面白さは重要な要素だ。
もしこの作品が失敗しているとするならば、本作から新しく始まったリブートなのに、カールやアサド、特捜部の立ち位置などを全く説明しなかったことだろう。
特捜部も含めたキャラクターの内容は前作から引き継いで、演者を代えてしまったから「なんだコレ」感が強くなってしまったように思う。
最初からやり直し始めたのに最初にやらなければならないことをやらなかった。これが問題だ。
前作までの設定を最近流行りのマルチバース的に都合よく理解し観たので、個人的には大した問題ではなかったが、いくらなんでも手を抜きすぎだった。
それでもすでに書いたように過去一「映画」していて面白かったと断言出来る。
最初のシリーズから、制作含めこのキャストで創っていたら、多分ヒット...
最初のシリーズから、制作含めこのキャストで創っていたら、多分ヒットしなかったと思う。
別の物語として観ないと・・。
チェコから来た少年は、昔はデンマークにいたんだっけ?アクセサリーはいつ届けたの?わざわざ、あの人を何枚も描き込むかぁ?EU国内での移動でパスポートチェックあるんだっけ?などなど、他にも多々、余計な事が気になってしまう。
陰鬱な空気感だけは、北欧っぽい。
特捜最前線
どれがカール?と認識する時間が必要となるキャスト一新の最新作。二代目カールは、おじいちゃんやないか。違和感を感じながら見るも、まあ原作まで変わったわけではありませんので、しっかり見れました。派手な演出はありませんが、淡々鬱々としたこの特捜部Qシリーズが好きです。
主要キャスト交代は痛い
特捜部シリーズも5作目になってついにマルチバースに突入。
別アースではカールをウルリク・トムセン、アサドをザキ・ユーセフが演じている。冗談です。
俳優が変わったが、『檻の中の少女』で半身不随になったハーディのエピソードは活きているので、話的には一応続き。
過去4作はカールとアサドが捜査によって事件の真相に迫っていく様子が描かれていてクライムサスペンスとして面白かったが、本作では捜査が常に後手でカールとアサドが事件を解決した感が薄い。
唯一最後だけは機転を効かせて犯人を追い込んだが。性格の違う不器用な2人のバディ物としても薄味なので残念。
何故キャスト一新したんでしょうね?これからもこのキャスト何ですかね?
行方不明になった外交官の旅券を持つ少年が現れたことから、再捜査にあたる主人公達の活躍を描く物語。
デンマーク発の骨太のサスペンスですね。
派手さはありませんが、重厚で落ち着いた作風に好感が持てるシリーズで、本作は5作目の作品。
このシリーズは、良い意味で変わらない作風が良かったのですが、この作品ではキャストが一新されてしまっています。
特に、主人公のカールはかなり印象も変わってしまい、戸惑いを強く感じます。
また、彼の粗雑な性格を印象付けたいのでしょうが、ガムを「クチャクチャ」と噛むシーンが多く、正直不愉快に感じてしまいました。
ただ、それでも私好みのサスペンスです。
自らの粗暴さを自覚し、でも直せない主人公。そんな主人公が、空気を読まずに巨悪に踏み込む様子はカタルシスを感じることが出来るものです。
私的評価は3.5。シリーズの積み重ねの分だけ甘めの評価です。
面白いんだけど。
ウーン、物語が頭に入ってこない。カール、アサド、ローセみんな変わっていて、それが気になって、、、。
決して悪くはありません。カールの無愛想、強引なところはよく表現されているし、アサドの雰囲気もまあ、それなりに。ローセはちょっと雰囲気違いすぎるけど、悪くはありません。でも、過去4作面白かったし、コンビ感もぴったりだったので、気持ちが追いつかないだけです。
今回、アサドも少し無茶しました。カールに影響されたのかな?特捜部に4人目が。あまり活躍はなかったけれど、これからの活躍に期待。それにしてもカール、禁煙ガム、かみすぎ〜。クチャクチャ気になります。
以前から気になっていた映画、でも過去作観ていなかったので、過去作の放送を待って順に追ってきた。原作未読ですが、映画のシリーズはとても面白く、良作でした。
この人選が自然になるよう、シリーズ続いてほしいです。
特捜部Qシリーズとは、別もの!
特捜部Qシリーズのコンセプトは、埋もれた何10年前の
未解決事件を暴き、過去の恐ろしい秘密に迫ること・・・だった筈です。
この映画、確かに原作者は同じユッシ・エーズラ・オールスン。
だけどたった4年前の事件を追うんですよ。
2021年(デンマーク)監督:マーチン・サントフリート
映画自体は誠実に作られて、政府のアフリカ開発援助の闇と、
ロマの少年マルコの孤独で幸薄い人生にもスポットを当てて、
それなりに面白い。
大好きなシリーズだった。
カールとアサドのバディ警官もの。
思い込んだらブレーキの効かないカールと、常識人で信仰深いアラブ人のアサド。
着込んで体臭が染み込んだお気に入りのシャツみたいに好きだった。
アサドとカールが新キャストに変わった。
警察のオフィスも見違えるほど新しい。
あの古い地下室のかび臭い書類の山積みオフィスが、懐かしい!!
《ストーリー》
目の前で容疑者が自殺して、停職6週間を食らったカール。
しかし停職は直ぐに自分から解いて、新しい事件の捜査がはじまる。
外務省職員スタークが4年前から行方不明になっていた。
そのパスポートを所持したロマの少年マルコがデンマーク国境の列車内で捕まったのだ。
スターク失踪の謎をマルコは知っているのでは?
捜査を進めるとアフリカへの開発援助の金500億ドルが、不正に流用されている事実が
浮かび上がる。
政府内の贈収賄、不正が強く疑われ、政府高官が関与しているのでは?
そして更に警察の捜査にも圧力がかかり・・・な話し。
私キャストのカールとアサドになんの感情移入も出来ませんでした。
カール(ウルリッヒ・トムセン)
顔が悪く髪も薄いのは我慢しよう。
華がないのもスター性がないのも我慢する。
しかし、走れない、
アクション出来ない、
ここは許せないし譲れないでしょ!!
アサド(ザキ・ユーセフ)
前任者はセクシーだった。
バディの片方くらいイケ面なのは常識だよね!!
太ってるし髭は濃過ぎるし、身体のキレが2人揃って悪い!!
この映画ではアサドはラストの決断以外(ちょっとビックリの行動を取る)は、
アサドの性格とかまるで描けてないからね。
アラブ人である必要も感じられない。
これって「特捜部Q」の新シリーズなのかな?
原題は「マルコ・エフェッケン」ただの人名(少年の)
過去の未解決事件を解決する・・・このコンセプトも有耶無耶にされた。
こんなんでお次はあるのか疑問!!
(原作は後3作、ありますけど・・・)
主演俳優の変更がショック
不法入国者として拘束された少年。彼は行方不明となったある公務員のパスポートを所持していて…。
シリーズ5作目。原作者の意向で主演俳優が変更になっており、映画版のファンとしては複雑。さまざまな事柄が徐々に繋がっていく事件の様相は相変わらず好きでした。
今までと違う。
どうしてキャストを変えちゃったの、作品全体の
雰囲気も今までの特捜部Qシリーズと全く違うものに
なってしまった。前作までのストーリー全体に漂う
陰鬱とした感じが好きだったのに、とても残念。
普通の刑事物になってしまって、カール役の
俳優さんがどうしても刑事に見えない点も気になる。
どっちかというと悪役でしょ。
前作までのキャストに戻して、シリーズを続けてほしい。
原作未読ではあるが、本映画シリーズに愛着を持つファンはがっかりしているのではないか。
製作陣・出演者がほぼ総入れ替えとなったシリーズ第5作目。
過去4作は、どちらかといえば謎解きよりも人間像、主人公カールとアサドのキャラクター造形やローサらとのかけあいが魅力的だったが、今作はストーリー展開も人物像も面白みに欠けている。カールは単なる偏屈中年だし、アサドの強さと優しさを併せ持つキャラが全く生かされておらず、ローサのムードメーカー的なおきゃんぶりもゼロ。
原作未読ではあるが、本シリーズに愛着を持つファンはがっかりしているのではないか。
とはいえ、扱う事件は貧困や差別、虐待や移民問題など興味深い。シリーズが継続するようであれば、デンマークの犯罪事情を反映しつつ、人物像の強化に期待したいところだ。
キャストは変わったが、ダークな骨太さは変わっていない
特捜部Qシリーズは大好きで、原作シリーズは全部読んでいるし、実写版も全部鑑賞済で、すごく楽しみにしていた。
なんと、キャストが変わっている。聞いてないよー。しかも、カールが随分と髪が薄くなって中年の悲哀が漂っている。ショックを受けながらも次第に物語に引き込まれていく。
カールの短気ぶりとか、脊髄損傷した元同僚とかは、今までよりも原作に近い。特捜部Qシリーズは、謎解きよりもデンマーク社会の闇に迫っていくことがメインなので、早々に失踪したスタークの行方はわかってしまう。今回のテーマは、ODA汚職とロマ民族。
ODAは構造上、支援を受ける方で中抜きしやすい上に、先進国側が受注することが多いから汚職を防ぐ事の方が難しい。日本だけじゃなくて、デンマークも同じ暗部を抱えている。
終わって見れば、ダークな結末と少しの希望というシリーズお手の物のストーリーテリングで、なかなかの満足度でした。原作のカールは、もっとユーモアのある皮肉屋なんだけどね。
ニコチンガム
チェコからやって来たロマの少年が所持していた4年前に失踪した少女レイプ事件の容疑者のパスポートを切っ掛けに巻き起こる話。
子供たちの水泳の指導者であった外務省職員の男が、当時13歳の教え子をレイプしたという容疑で逮捕状をとったものの、容疑者が失踪し上司からの指示で捜査打ち切りとなった事件を掘り起こして行くことになるストーリー。
まあ、ここまでの設定で、話の半分は判ってしまうけどw相変わらずのシリアスさで粛々と事件を追っていく特捜部Qをみせるサスペンスに、少しドロッとした要素もあり。
半分判ってもサスペンスフルさはしっかりあって面白かったけれど、やっぱりキャストが変わり性格も若干変わっている感じがしてイメージが追い付きにくかった。
骨太の刑事ドラマである
このシリーズは初めて観た。デンマーク映画を観ること自体も殆どないが、本作品は無条件に面白かった。
推理力と観察力と記憶力は抜群だが、それらが暴走しがちになるカール・マーク警部補と、カール警部補の暴走をしばしば止める役割のアサドのコンビである。アサドは無尽蔵のスタミナと、カール警部補にないPCスキルと射撃能力の持ち主でもある。二人の見た目がいい。カール警部補はマフィアの中ボスにしか見えないし、アサドはアラブ人のテロリストに見えてしまう。二人とも決して笑わないところもいい。この二人が訪ねてきたら、少し怖いだろう。
原作はミステリーだが、映画はサスペンス仕立てになっている。多分そのほうが観客に解りやすいからだ。マルコの単独シーンやタイス・スナプの屋敷のシーンがなかったら、観客はカール警部補は何をやっているのかと思ったはずだ。そういったシーンがあってこそ、そこに辿り着くカール警部補の推理力に感心する。そして危険を顧みない行動力と、それ以上にアサドのアシスト能力に感心する。
サスペンス仕立てだから、いくつかの場所で起きるいくつかの出来事が、やがてカール警部補の頭の中でひとつの大きな事件に収斂していく過程が楽しめる。彼の頭の中は見えないから、信頼してサポートする特捜部Qのメンバーの一方で、疑って否定する上司がいるのは当然で、現実感がある。
変な喩えだが、自然薯を掘るときには、一本の蔓から自然薯を発見し、周囲から少しずつ掘っていくと、やがて自然薯の全貌が出てくる。自然薯は切れてしまうと価値が下がるから、切らないように丁寧に掘り出す必要がある。地中には石や大木の根っこなどが埋まっていて、それを避けるように伸びている自然薯は想像のつかない曲がり方をしたりしている。それが自然薯掘りの難しくも面白いところだ。
本作品はカール警部補が自然薯を掘り出すようなストーリーである。大変な仕事ではあるが、徐々に全体像が明らかになっていく醍醐味がある。途中、微かにご都合主義が見え隠れするシーンもあったが、大半は骨太の刑事ドラマである。とても見応えがあった。
やはりコンビ解消して別の刑事映画になってしまった!
真面目過ぎて面白さが無い刑事映画になってしまいましたね。
確かに眠たい映画で、寝ても良いです。しかし、自分がイビキをかくことは自覚している筈ですから、寝るなら家に帰って寝て下さい!イビキと静かなシーンのコラボを聴く側の身にもなって頂きたい。
例えば 真実とか
未解決事件を追う特捜部が、小児性愛者の疑いのある男が行方不明となり、その人物のパスポートを持つ少年が保護されたことから始まる物語。
人気シリーズの特捜部Qの第5弾。とは言え、キャストが一新されたことにより、楽しみ半分不安半分で鑑賞。
最初こそ、カールさんもう5歳ほど若々しい方が良いかな~なんて思いつつ…う~ん、相変わらず良質なミステリー‼ちょっと不器用で強引な性格はそのままに、多少の素直さ(デレ?)を新装備したカールの捜査が始まっていく。
初っ端から意味ありげな少年の確保に始まり、行方不明になった男の元同僚や家族、カールの上司含め登場人物揃いも揃って何となく不信。僅か2週間で打ち切られた捜査、水泳クラブでの出来事、少女の絵、ベッドに横たわる男…謎を呼ぶピースが随所に散りばめられ、それらをつなぎ合わせていく様は非常に見応えがある。加えて、ちょっとコミカルな演出も。
キャスト一新による毛色の違いは当然あったが、特に奇をてらっているわけでもない王道ミステリーでありながら、ガッツリのめり込んでしまうつくりは流石特Q‼ちょっと都合が良かったり、思いの外あっさりしている場面もあるけれども、それも気にならない魅力がギッシリ‼
やっぱりミステリー映画は良いですね。本シリーズやヒットマンシリーズとかのヨーロピアンミステリーはどんどんと上映されてほしいです。
複雑すぎない相関図でありながら、ある程度の考察を要する心地よい難しさにどっぷりと浸かれた作品だった。
そして、この場を借りてちょっと愚痴をこぼすことをお許しください…。
上映中に外に出るなとは言いません。お手洗い行くことだってあるでしょう。
でも、劇場のドアを開けっ放しにして行くとか、冗談キツすぎです。光が入って集中できないので。。
こんなこと言うくらいなので、代わりに閉めに行くことも考えましたが…よりにもよって終盤の一番盛り上がる場面だったので席を立つ気にならず。。
当人にとっては関係ないことでしょうが、私にとってはずっと楽しみにしていたシリーズの新作で、しかも一番の山場シーンでこんなことになって、とても悪い気分で劇場を後にすることになったのが残念です。
…以上すみません、作品の感想レビューとは関係ない事ですが、どうしても言いたくなっちゃいました。。
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