「シニカルな余韻を残すラストが良き。」愛すべき夫妻の秘密 Y.タッカーさんの映画レビュー(感想・評価)
シニカルな余韻を残すラストが良き。
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ルーシーのコミュニスト疑惑とデジの不倫というWスキャンダルに見舞われた週のエピソード収録の5日間を、2人の芸能界での出会いから道のりを挿入しつつ、モキュメンタリーのスタイルなんかも効果的に用いて、全編テンポ良く展開していくあたりが非常に小気味よい。番組継続が危ぶまれるコミュニスト疑惑が晴れて彼らが演じる夫婦は継続しても、現実の2人は不倫スキャンダルによって破局を迎えるオチが何ともシニカルな余韻を残すのも良き。「リカルド夫妻で在ること」というタイトルが示す通り、タフな人気商売の世界と夫婦のプライベートの光と陰のドラマを、知的な台詞の応酬でセンスたっぷりに脹らませていく鮮やかさはさすがソーキン。夫妻を演じたキッドマンとバルデムが哀愁たっぷりにその中で素晴らしい相性を見せる辺りも印象的。快作!
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