劇場公開日 2022年2月25日

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「No war」シラノ あささんの映画レビュー(感想・評価)

4.0No war

2022年2月28日
iPhoneアプリから投稿

「シラノ・ド・ベルジュラック」はこれまでに見たことがなく、今作の映画版で初めての鑑賞。
時代に翻弄される3人の悲しい恋の物語。
優雅なダンスが魅力的だった(特にパンや剣で曲に合わせて踊るシーンはお気に入り)。

一人の女性を愛する二人の騎士、一人はハンサムだけど、教養が少なく、気の利いた言葉や詩を書くことできない。もう一人の騎士シラノは特殊な容姿の持ち主ではあるが、剣の腕前は一流で教養もあり言葉の魔術師のように詩的な言葉を生み出すセンスの持ち主。自分の容姿へのコンプレックスゆえにロクサーヌに勇気を出して伝えることができないシラノ。
想いを伝える事により嫌われて会えなくなるのなら、想いを秘めて彼女の傍に居たい…いや、わかるよ、この気持ち。シラノの気持ちを考えると胸がギュッて押し潰されそうに。
そして、クリスチャンのロクサーヌに宛てた恋文を代筆するシラノの気持ちを考えると、あまりにも切なくて胸が痛む。
あぁ、シラノ、君はなんていい奴なんだ😭
そして、やがて芽生えたシラノとクリスチャンとの友情にも胸が熱くなる。

悲しき3人の物語、時代が違えばまた違った結果になったのだろうか…?

手紙からポケベル、メールに移行し、今はLINEやSNSのDMなどで手軽に、そして驚くほどにリアルタイムでやり取りができる。インターネットが世界に与えた恩恵は計り知れないけれど、だからこそ手書きの、手間暇かけて書かれる手紙が愛おしくもなる。言葉の魅力について改めて考えさせられる作品となった。

あさ
あささんのコメント
2022年3月5日

グレシャムさん、こんにちは!
切なくて辛いストーリーでしたね。ロクサーヌ役と本作の監督
シラノ役と「シラノ」の舞台監督が実生活ではそれぞれ夫婦ということにも驚きです!

あさ
グレシャムの法則さんのコメント
2022年2月28日

恋心ともどかしさが増せば増すほど、ロクサーヌが綺麗になっていくのですが、そのぶん三者三様の苦しみが増していくのもとても切なく辛いものがありました。

グレシャムの法則