劇場公開日 2022年2月25日

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「ミュージカルじゃなければ・・」シラノ koyamaさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ミュージカルじゃなければ・・

2022年2月28日
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いろいろ考えてしまって結局ノレませんでした。
最初にこの映画の予告を見た時、その着眼点の素晴らしさから大変期待しました。
鼻の大きな醜男シラノドベルジュラックの話を小人症の設定にして作り直すという試みは、それだけで傑作の生まれる予感があります。(ノートルダムっぽいですが)
ですが、いざキャスティングを考えると、現在のハリウッドでこの役ができるのは(CG処理を施さないのであれば)、ほぼピーター・ディンクレイジ1人しかいないのです。
もちろん彼を批判しているわけではないですし、彼が小人症の人たちの地位向上に大きく貢献してきたことも間違いないと思います。ですが、この映画は結果的に彼のための映画になってしまっています。
そしてその弊害として、ミュージカル映画なのに歌唱によるオーディションがされていないであろう、ということです。(少なくとも主役は)
私が引っかかったのはその点なのです。ディンクレイジの歌がお世辞にも上手いとは言えないことからいろいろ考え始めてしまいました。
彼を主役に決めた時点でそれはしょうがないことですけどね。歌でオーディションするのではなく、決まった主役に歌をなんとか練習させるしかないわけですから。
結論として、これがミュージカル映画でなかったらもう少し評価できたかもしれません。

koyama