「ピーター・ディンクレイジは(いつも通り)魅力的!」シラノ とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
ピーター・ディンクレイジは(いつも通り)魅力的!
シラノ・ド・ベルジュラックという物語が持っている力や時を超える魅力を信じているけど、本作はミュージカルだからか時が経ったからか、場面のつながりやキャラクターの言動に時折"急"な印象や違和感を感じてしまった。戦火の悲恋『つぐない』も撮っている英国人ジョー・ライト監督の甘く美しく切ない綺麗な映像世界は、個人的好みは置いといて、本作を --- それもミュージカルという形で --- 語り直すのに合っているように思えた。楽曲もよかった!
こんなにロマンチックな人がどれほどいるのか不思議な今となっては、このリアル"美女と野獣"的物語を現代に当てはめるなら過度のルッキズムへの警鐘や、代筆ゴーストライター、なりすまし、詐欺写真に留まらずLINEなど文面では大きく出るのにいざ対面すると萎縮しちゃう人だろうか?ケルヴィン・ハリス・ジュニアのキャスティングも。
にしても今までの映像化を見ても何も感じていなかったと思うけど、今回はロクサーヌが流石にシラノになんでもかんでも頼みすぎだろと思ってしまった。同郷のよしみか義兄妹的関係か知らないけどさ、もはや開口一番「ドラえも〜ん!」って泣きついてくるのび太かそれ以上にタチの悪い強制約束であまりに多くを求める。天真爛漫策士ヘイリー・ベネット!我らがベン・メンデルソーンは安定の悪役っぷりが板につきすぎ。
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