「これまでの池井戸潤作品の映画化で1番良かった映画では?」アキラとあきら komagire23さんの映画レビュー(感想・評価)
これまでの池井戸潤作品の映画化で1番良かった映画では?
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(ネタバレですので鑑賞してから読んで下さい)
これまでの池井戸潤さん原作の作品の映画化で1番良かった映画だと思われました。
池井戸潤さん原作の作品は登場人物が多く、人物描写も深く展開も多いので、やはり日曜劇場やWOWOWなどの時間と話数を掛けたドラマでその輝きは増すんだろうな、とは思われていました。
なので正直これまでの池井戸作品の映画化は、ストーリーを追うばかりで成功していたとは言えないとは思われていました。(ドラマの方が良いという意味で)
ところが今回の映画『アキラとあきら』は、WOWOWでのドラマ版「アキラとあきら」(全9話)に匹敵する凝縮された面白さがあったと思われます。
その理由は、短い1シーンで、それぞれの関係性を短いセリフ表情の中で一気に見せてしまう秀逸な脚本演出にあったと思われます。
例えば、東海郵船社長の階堂一磨(石丸幹二さん)とその弟の東海商会社長の階堂晋(ユースケ・サンタマリアさん)、東海観光社長の階堂崇(児嶋一哉さん)、あるいは主人公の1人である階堂彬(横浜流星さん)が対峙するシーンでも、描かれていないそれぞれの背景にある互いの関係性を短いシーンで表情や目線やセリフで一気に表現していました。
その関係性の凝縮した表現は、主人公の2人の山崎瑛(竹内涼真さん)と階堂彬(横浜流星さん)のシーンなどでも積み重ねられ、映画を分厚い人間関係の作品にしていたと思われます。
これは脚本と監督の力によるものが大きいのではないかと思われました。
そしてそれぞれの俳優の皆さんの芝居で分厚い具体化されて行ったのだと思われました。
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