ハケンアニメ!のレビュー・感想・評価
全387件中、81~100件目を表示
届け、突き刺され。苦闘の果てに掴む“ハケンアニメ”!
市場規模は約2・5兆円。国内のみならず海外でも絶大な人気を誇り、今や日本を代表するカルチャー、アニメ。
現在“アニメ戦国時代”と言われるほど1クールだけでも多くのアニメがしのぎを削るが、その中で勝ち抜くのは僅かに限る。年間だったら尚更。『鬼滅の刃』『呪術廻戦』『SPY×FAMILY』(←第2クール始まったね♪︎)…。
だが、作り手の情熱に変わりはない。
彼らが目指すは、最も成功したアニメに贈られる称号、“覇権(ハケン)”。
ライバル作、現場内、己との闘いの果てに、勝ち取れ!
漫画業界を舞台に新人漫画家コンビと天才漫画家のバトルを描いた『バクマン。』があったが、本作はまさに“アニメ版”。
公務員から転身した新人女性監督、斎藤瞳。若く見た目も可愛く、モデルは山田尚子監督辺りかな…?
転身を決めた理由は、ある一本のアニメとの出会い。
そのアニメの監督は、“天才”と呼ばれる王子千晴。革命的なアニメを作り、一切の妥協ナシ。唯一無二の才を持つ監督は各々いるが、ここは敢えて庵野秀明とでもしておこう。
奇しくも同クール同時間帯で対決。瞳にとっては念願の監督デビュー作。王子にとっては8年ぶりの監督作。
構図としては瞳が主軸で、新人が憧れの天才と同じ土俵に立つ。
それは光栄な事であり、苦闘。
天才も然り。天才故の苦悩。
瞳のプレッシャーは計り知れない。
他業界からの転身。新人、女性…その肩書きだけで終わらせない。
遂に念願の監督デビュー。並々ならぬ意気込み。
が、もしコケたら…? 次作は無いかもしれない。
全身全霊を注ぐ。
ところが、なかなかスタッフや声優に伝わらない。
そんなんで視聴者に伝わるのか…?
注目の初回視聴率は同率も、第2話以降は差が開き始める。
これが天才との実力や才能の違い…?
視聴者からも手厳しい意見。人気や注目を集める為、タイアップやメディア露出など、本来のフィールドから離れた事も。
暗雲立ち込める…。
一方の王子。
その名の通りのルックスで、天才。人気も注目も瞳とは月とすっぽんで、作る前から“傑作”。
いざ始まると、期待通り。会社も世間も満足。ブランクあったとは言え、天才王子健在!
…そう、何もかも期待通りで想定内。
本人はそれに満足も納得もしていない。
それをぶち破る。安易なハッピーエンドなど作らない。
物語をどう終わらせるか。以前果たせなかったアイデアを再考。
主人公たちを死なせる。
だが、それはタブー。何故なら、放送枠は子供も見る夕方枠。そこで主人公たちの死というバッドエンドなど絶対NG。会社や視聴者はお決まりの感動ハッピーエンドを求めている。
最終回の方針が決まらぬまま。天才の発想は世間の常識に理解されないのか…?
それぞれの闘い、悩み。
二人の関係性がよくある意識し合って刺激し合って…ではなく、多少顔は合わせるがそれほど直接的に関わらず、あくまで両極端のライバル設定なのがいい。
確かに制作中に他の作品や監督に気を取られていたらプロじゃない。
自分の作品に全集中。
ライバル作と闘いつつ、関わるスタッフ/声優や己との闘いがメイン。
二人の若き監督を主役に据え、製作に関わる周りやプロセスも挿入。
デート中でも仕事を依頼される“神作画”アニメーター。
過密スケジュール、突然の展開変更…無理難題に追われる作画スタジオ。
編集のぼやき、色彩設定のこだわり、構成ライターとの相違…。
世間一般の人気と視聴率だけの上役、要望を聞き入れてくれない製作進行の陰口…。
舞台地の市役所職員はアニメに疎くてPR活動。
声がイメージと違う。客寄せのようなアイドル声優。ダメ出し、ダメ出し、ダメ出し…確執深まる。
強いて言えばアニメに欠かせない音楽や主題歌の描写が無かったのは残念だが、アニメ製作に関わる皆の群像劇だ。
中でもそれぞれのチーフプロデューサーはもう一人の主役。
瞳側の行城。ビジネス優先。作品を商品として売り出すなら、監督の意向に反するタイアップやメディア露出も厭わない。
敏腕だが、辛辣家。瞳ともしょっちゅう対立。
だが、的を射た発言も多い。100の方法で一つでも視聴者に届けば成功。
確かにそうだ。大勢が関わる作品を失敗させられない。その為には自分が悪者になってでも成功させる。それがプロデューサーの仕事。
行城にも彼なりの信念がある。ある時瞳もそれを知って…。
対立/衝突からの確執を乗り越えての関係性。
代打ではなく、4番。新人監督にとって、これほど嬉しい言葉はない。
王子側の有科。
いきなりの失踪など、王子の言動に振り回される。
明らかに王子は一匹狼。周りのスタッフも近寄り難い。
その間に入り、円滑に進めるのが、自分。
それもこれも、信じているから。
その為に王子の要望(主人公の死)を上役に頭を下げて直談判。スタジオに頭を下げてまで王子の無理難題を聞き入れて貰う。
それぞれの監督とプロデューサーの対比とドラマは必見だ。
本作は信頼のドラマだ。
最終話を巡って覚悟を決めた王子と有科。
製作当初はスタッフ/声優と溝が深かった瞳。徐々に何を作りたいか、発言力も強くなっていく。
瞳も突然の最終話展開変更。スタッフらは一丸となって監督の要望に応える。
監督がブレなければ製作チームもブレない。監督はわがままなほど自分の信念を貫いていいのだ。
譲歩も必要。ダメ出しばかりしていた主役声優。彼女の本作への思いを知る。自分の意見ばかり押し通したあまり視野が狭くなり、相手を受け入れようとしていなかった。
己がブレず、相手を受け入れれば、自ずと信頼は生まれてくる。
第1話ラッシュでスタッフたちの最後尾でおどおどしていた瞳。最終話ラッシュではスタッフたちの先頭に立って歩く。
紛れもない“斎藤組”。
全ての人へ贈るお仕事奮闘と成長のドラマでもある。
キャストたちも適役。
吉岡里帆を女優としてしかと認識したのは『見えない目撃者』だが、本作でさらにステップアップ!
序盤の新人監督の頼りなさ。多くの苦境を乗り越え、若き才の誕生。
それらを喜怒哀楽たっぷりに体現。
孤高、天才でありながらもナイーブ。中村倫也も常人離れの佇まいがハマってる。
小野花梨、前野朋哉、古館寛治、徳井優、六角精児らが好サポート。
尾野真千子は言わずもがな。だけどやはり個人的にVIPを挙げたいのは、柄本佑。
巧い。ハマり過ぎ。出る度に場をさらう。
序盤の憎まれ役から一転、このキレ者プロデューサーになら全信頼任せられると思いたくなるほど。
親父も名優なら、息子も同世代屈指の名優だ。(最近、『真夜中乙女戦争』でも同じ事書いたような…)
個人的に今年の邦画の助演男優は強者揃い。現時点で印象に残ったのは…、『前科者』の森田剛、『シン・ウルトラマン』の山本耕史、『流浪の月』の横浜流星。そこに、本作の柄本。
この中で“覇権”を勝ち取るのは…?
元々アニメが好きで、ドラえもん映画の脚本にも携わった事のある辻村深雪の小説を、自身も企画から関わって7年の歳月をかけて映画化。
吉野耕平監督の作品を見るのはこれが初めてだが、見事な手腕。
題材、演出、構成、展開も素晴らしいが、一際クオリティーを高めているのが、劇中劇のアニメ。
斎藤瞳監督作は、『サウンドバック 奏の石』。少年少女たちが“奏”と呼ばれる石に音を吹き込む事で変形するロボットに乗って戦うロボット・アニメ。戦いに身を投じていく子供たちは『ガンダム』や『エヴァ』のようであり、王道的な展開から伏線張り荘厳なスケールへと展開していく。
王子千晴監督作は、『運命戦線リデルライト』。自らの魂の力で操作するバイクレースで戦う魔法少女アニメ。ポップな雰囲気からダーク展開になっていく『魔法少女まどか☆マギカ』的な…?
単なる設定に留まらせず、実際にOA出来る1クールのアニメシリーズを2本製作。故に映画化にも時間がかかったとか。
しかも、一流のスタッフ/声優を器用。本当に声優は、人気ビッグネーム!
登場人物たちの台詞の中にも人気アニメの名台詞オマージュ。ニヤリとさせられる。
今現在アニメは、配信などで気軽に見られ、BD売り上げやSNS人気で支えられている。
本作では人気や対決の構図を、視聴率争いで。昭和のTV局かよ!…とつい思うが、ここは敢えて数字で表される分かり易さ。
放送直後の反応や視聴率争いの行く末をSNSでバズる現代的描写も勿論。
でも、放送を日本中リアルタイムでTVやスマホで見たり、そこら辺の過剰描写がちと違和感…。
それが引っ掛かっても、上々!
かつてアニメはオタクのものであり、製作側もよほどでないとスポットライトが当たる事など無かった。
日本のアニメ製作現場は過酷。長時間拘束で、賃金も安い。
その昔アニメや漫画オタクが少女殺人事件を起こし、偏見や白い目で見られる。
今は世界へ誇れるカルチャーとなったが、日本のアニメ文化も苦難の連続。
それでも我々はアニメに魅せられる。それは何故…?
かつての自分に魔法をかけてくれるような、人生を変えてくれるようなアニメを作りたい。今の子供たちへ。かつての自分がそうであったように。
その為に魂を削ってでも。自分が天才ではなく凡人なら、プライベートや睡眠の時間を削ってでも。
だから作り手はこだわる。革命を起こす。
日本アニメの礎『鉄腕アトム』。長きに渡って愛され続ける『サザエさん』『ドラえもん』『ドラゴンボール』…。ジャンルの金字塔とでも言うべき『機動戦士ガンダム』。常識をぶち破った『新世紀エヴァンゲリオン』『魔法少女まどか☆マギカ』…。社会現象となった『鬼滅の刃』。そして、唯一無二のジブリ作品…。
子供も見るアニメで描かれる死。『フランダースの犬』や映画クレヨンしんちゃん『アッパレ!戦国大合戦』。それらはただ悲しいだけじゃない。私たちの心にどれほど響いたか。
誰かの心に届け。
突き刺され。
作り手の真摯な思いは必ず届く。
例えそれが今すぐでなくとも、10年後でも。
日本の数々の名作アニメがそれを物語る。
そしてそれは、本作自体が実証した。
残念ながら公開時は強力ライバル作に押され、週末興行ランキングTOP10入りを逃す不発。
が、見た人は熱く、強く支持。この声は本年度の邦画のBEST級の一つと言ってもいいほど。
どんなに批判受けても致し方ない。私も劇場ではスルーし、レンタルでやっと鑑賞。
この胸に届き、刺さった。
吉岡里帆の役者色が顕著になった
イマイチ伝わってこなかった
アニメ業界の内幕を描くという素材は抜群なのに、それほど面白いとは思いませんでした。
全体的にストーリーのテンポがよくないような印象を受けた(とくに序盤に)。
もっと疾走感のようなものやワクワクしたものを期待していたのですが、意外と物語の展開が地味に感じました。
アニメ制作に関わる人々の奮闘する姿は描かれているのだけれど、どうしたわけか、イマイチ熱が伝わってこなかったです。出演者はなかなかの面子がそろっているのですが、脚本のせいか、カット割りが悪いのか、画(映像)が良くないのか、はたまた東映作品だからか、とにかく、あまり感情移入できなかった。もっとうまく主人公を引き立てる人物――キャラの濃い、愛すべき脇役というような人物――が登場しなかったのも理由のひとつかもしれません。
なんかスクリーンを見つめながら、「映画づくりってホントにムズカシイな」と考え込んでしまいました。
今回もエラそうなことをいろいろと書きましたが、映画の入場料は、こういう好き勝手な感想を述べる権利を買うためのお金でもあると僕は思いますので、どうかお許しを。
原作小説未読。2本の新作アニメの直接対決。覇権を目指す監督と支える...
原作小説未読。2本の新作アニメの直接対決。覇権を目指す監督と支えるプロデューサの人間模様。映画らしい胸アツ展開ではある。劇中内アニメの作りにもお金かけてる感もある。でも「万人ではなく悩みを抱える誰か一人の子に届け」がテーマなのに、作品を通じて放たれるのは団結、信頼、友情、商業主義との葛藤、プロフェッショナル魂といったドラマにありがちな一般論なのにギャップを感じてしまった。大声だす、物投げる、当たる、泣く、仕事の大変さの表現がコミュ障が絶対やらないのばかり。アニメ見た子供たちの反応や番組宣伝のチープさの描写もなんか薄い。これって『別にアニメ業界じゃなくてもよくね』っていったら怒られてしまうかしらん。
明日の仕事への原動力になる映画
「こうありたい」が純粋真っ直ぐに描かれる。
この世界に魔法なんかないし、現実は厳しくて苦しい。それでも、時に感動は人を救うし、自分のなんでもない想像も誰かの感動になったらと夢みてしまう。
もづくりをする人の「こうありたい」を真っ直ぐ純粋に描いてくれたこの作品は、私にとっても救いでした。あれ、私こうありたかったはずなのに。その気づきと一歩踏み出す勇気をくれる側面には普遍性があり、業界が違っても多くの人生を応援できる作品に思います。
そしてそれを制作陣が現実に体現する、作品へのこだわりや全方位から溢れる愛を感じて更に涙が止まらなくなりました。
ベタなはずの台詞たちが生々しいお芝居で止めどなく刺さり、脇の脇まで登場人物の設定が鮮やかで会話劇が楽しい。空気を変える小野花梨さん、憎まれ役を愛おしく魅せる柄本佑さん、中村倫也さんの捲し立てる長台詞は圧巻でした。何より吉岡里帆さんの体当たり感や生っぽさが想像以上でした。斎藤瞳役が吉岡さんで心から良かったです。
そして限られた予算で劇中アニメ12話分プロットを2本作る本気ぶり。吉岡陣営と中村陣営で異なる物語が進みながら、劇中アニメも2本楽しめてエンタメとしても見応え十分。エンドロールの演出、主題歌エクレール、最後の最後に飛んでくる爆弾。つくることへの愛を感じて、自分も、と胸ををいっぱいにしたあの日感じた気持ちが宝物になりました。
“お仕事映画”という難物
公開時気にはなったがスルーして興行的にも振るわなかった様だが作品の一般評価自体は悪くなく、何となく気になっていた作品だったので再映された機会に観に行ってきました。
鑑賞結果、客観的に見て確かに映画そのものとしての出来は良かったと思いましたし、ヒットしなかったのも勿体ないと思いましたが、個人的には色々とシックリと来ない部分も多々あり、評価し難い部類の作品でした。
そこで今回お話ししたいことは、タイトルの個人的な“お仕事映画”による評価基準の難しさでしょうかね。
まず、鑑賞前にこの作品のタイトルの意味が私は全く分からず“ハケン”も“派遣”を指す意味と思い込んでいたのが、鑑賞中に“覇権”という意味だと分かりました。
私は映画は“時代の写し鏡”だと思っているので、この作品の設定やテーマに対して若干の時代性のズレ(古さ)を冒頭に感じてしまったので、それが最後まで引っかかりとして残ってしまいました。
私が、Amazonプライムビデオに加入して何年経ったか忘れましたがもう数年は過ぎて、最近Netflixに加入してからも、今アニメを鑑賞するツールは完全にネット配信に移行してしまっているし、テレビの衰退が叫ばれてからもかなりの年月が経ち、今ではティーバーやらアベマなどテレビ番組まで配信コンテンツになっている状況で、今更テレビの視聴率争いを物語の主軸にするって時代感覚は、私の映画嗜好からは完全に外れていました。
まあ、アート系作品とか普遍性を扱った人間ドラマであれば違った角度から鑑賞出来ますが、現代劇でしかも娯楽映画の中の時代性のズレは、私にとっては入り込めない要素の一つになっています。
本作は大枠“お仕事映画”として分類される作品だと思いますが、私のもう一つの個人的な“嗜好”(こだわり)として、昔から“お仕事映画”が苦手なんです。
それは恐らく、個人史的に仕事現場に対して良いイメージがない人間なので、最終的に“仕事”を美化したり、仕事を頑張る事の素晴らしさをテーマとした作品に対して素直に肯定出来ないのが原因なのでしょうね。逆に様々な問題点が解決しないままに終わってくれた方が作品に対しての印象は良くなります。
まあ私の場合、今回の“仕事”に対して感覚は“会社”“組織”“団体”“国家”“政治”に対する感覚と同様で、客観的に良く出来た作品であっても、これらを最終的に美化する内容の作品に対してはいつも懐疑的であり、取り扱いに困ってしまう苦手な作品群ではあります。
今回の感想は私の映画の観方のスタンス表明みたいなものになってしまいました。
同じ「ともや」でも中村倫也と前野朋哉じゃえらい違い
2022年映画館鑑賞39作品目
8月14日(日)チネラヴィータ
スタンプ会員1400円
原作未読
監督は『水曜日が消えた』の吉野耕平
脚本は『サクらんぼの恋』の政池洋佑
新人アニメ監督とカリスマアニメ監督が対決する連続TVアニメ視聴率戦争
いわゆるギョーカイ系のアニメ版
意外にレビューが多いことに驚いた
劇中のアニメの内容はどちらもちんぷんかんぷんだった
サバクは音によって毎回ロボット?の姿が変わるらしい
ロボットじゃないが以前ボンボンで連載していた飲むスープによって変身後の容姿が変わる『スープマン』みたいなものか
アニメにかける職人気質の労働者たちの熱意だけはヒシヒシ伝わった
この映画を観て刺さったり共感する人がいたら充分リア充だと思う
銀座コージーコーナーのゴリ押し感がハンパないが買うもんか
派遣ではなく覇権
あえてタイトルをカタカナ表記にしたことに出版社や原作者深月に悪意を感じる
派遣問題だと勘違いして買わせる悪徳商法
JAROなら紛らわしいに属する卑怯な商売
映画会社だって映画化する際に誤解を与えないために『覇権アニメ』に改題すればいいものを
ファッション誌撮影シーンの吉岡里帆が可愛かった
いくら監督に要求された芝居とはいえ前野朋哉ごときが吉岡里帆の肩に何度も何度も触るので腹が立った
それが中村倫也なら観てる方も不快感はない
同じ「ともや」でもえらい違いだ
お天道と番頭くらい違う
プッチーニとプッチモニくらい違う
大手アニメ制作会社『トウケイ動画』
アニメ監督・斎藤瞳に吉岡里帆
チーフプロデューサー・行城理に柄本佑
制作デスク・根岸に前野朋哉
宣伝プロデューサー・越谷に古館寛治
脚本家・前山田に徳井優
作画監督・河村に矢柴俊博
編集・白井に新谷真弓
色彩設計・青嶋に森レイ子
美術監督・仁木に二木二葉
撮影監督・二宮に尾倉ケント
制作進行・増田に広田亮平
制作進行・中島に久遠明日美
中堅アニメ制作会社『スタジオえっじ』
斎藤と対決することになるフリーランスの天才アニメ監督・王子千晴に中村倫也
チーフプロデューサー・有科香屋子に尾野真千子
演出・田口に松角洋平
制作進行・川島に大場美奈
原画制作会社『ファインガーデン』
原画のカリスマ的存在のアニメーター・並澤和奈に小野花梨
アニメーターで社長の関に六角精児
アニメでまちおこしを目論む秩父市観光課職員・宗森周平に工藤阿須加
斎藤のアニメに主演する声優・群野葵に高野麻里佳
フィギュア制作会社企画部長・逢里哲哉に水間ロン
アニメショップ店員に前原滉
王子に期待するテレビ局の重役・星にみのすけ
リアリティライン低すぎ…
昭和の時代じゃあるまいし、今どきあんな視聴率競争で一喜一憂しないでしょ?
それに何より違和感を覚えたのは、あたかも全ての日本国民が同時に始まる2本の新作アニメに大注目してるような描写で、電車の乗客がみんなどっちかの作品をスマホでリアタイ視聴してるシチュエーションとか、あり得なさすぎて完全に興醒めだった
あと、メカアニメなのに玩具メーカーのスポンサーとの絡みも一切描かれないし、観ていて最後までモヤモヤしっぱなしで、ここのレビューでは概ね高評価みたいだけど、個人的には正直ガッカリ感しか残らなかったですね
届け〜 「好きを、つらぬけ〜」
尾野真知子さんに中村倫也さん出演・・
そしてアニメが好き。
その形で、塚口サンサン劇場に
足を運ばせて頂きました。
私の好きなアニメは、さほど数は多くは無いです。
私の好きな映画は、結果たくさんあります。
多分それは、観てる本数が実写映画の方が
多いからだと思います。
アニメや漫画・小説が映画化されたら
観に行かない人・・観に行っても、
原作とは違ったなぁ〜と、やや悲しげな言葉を
よく聞きます。私は、どちらかと言うと原作とは
違う方が嬉しいのです。
なぜなら、そこには新たな数多くの方々の思いが
入ってるから・・と
感じ考え感謝の気持ちで鑑賞します。
ハケンアニメ
最初から最後まで
つらぬかれました。
予想してなかった号泣・・
アカン・あかんと思いながらも
とまらぬ涙は、心地よく
エンドロールを堪能し
さらにさらにも堪能し
席にへばりつくお尻は重く
観た見た観た見たと
めっちゃ、ハケンアニメの話で
盛り上がりたい気持ち満載です。
一番後ろの席に座り
一番最後に席を立つ
悪い癖かも知れませんが
良い作品と出会ったら
一秒でも長く堪能したい
そんな思いの良い作品でした。
届け〜
刺さった!ギリギリで観られてよかった!
自分が納得したものを出さなくちゃ
好きだから、命を削ってでも届けたいものがあるから。
それは自分だけではない。対立しながらもそれぞれがそれぞれの思いで葛藤し戦い続ける。
この熱量が日本映画で観れたのは嬉しい。
自分が納得したものを出さなくちゃいけない、中村倫也の叫びは突き刺さった。
今作の人たちみたいに仕事に熱中できていないなぁ汗
何もしたくない人間の私からすると羨ましいなぁと感じた。
アニメの作りこみ、トップ声優使っていたり2作品を観たいなと思った。
ただ、テレビ見ない私からすると配信が盛んな今、視聴率を競うという点はしっくり来なかった。
それと王子と瞳にもっとフォーカスして欲しかったから、並澤和奈が出てくる件はテンポ悪くなるし、もう少し減らしても良い気がした。
なんだかもっと話題になっても良い気がするのになぁ。吉岡里帆が出ている作品はあまり動員ない気がする。
ただ、吉岡里帆はあまり好きな女優ではない(優等生感が強い)のと作品に恵まれていない気がしたが、今作で大きく挽回できたと思う。
それと柄本佑の冷たいように見えるが、監督のためを思うイケメン上司ぶりのハマり具合が最高。
憧れの存在なのになぜ怒りのような闘志を燃やすのか
お仕事映画としてのカタルシスは抜群にあるものの、アニメ業界の”闇”と”今”をスルー!!
スピーディーでありながら早すぎず、絶妙なスピード感でテンポもよく、ひとつのものを作り上げようとする人々の様々な方向性からのアプローチもスタイリッシュでもある。
アニメを芸術としてではなく、コンテンツとして、商品として売り出そうというプロモーション方法など、現場と営業の温度差なども、いわゆる「お仕事映画」として抜群に機能しており、それなりのカタルシスもある。
劇中アニメシーンも最前線で活躍するクリエイターたちが制作していることもあって、クオリティが高いのは間違いない……しかし……
これはリアルではない!!
どの時代を舞台にしているのかと言いたくなるほど、今のアニメ業界が抱えている低賃金による過酷労働、中国から技術者の引き抜き、海外への外注問題など、アニメ業界が抱えている大きな問題点が、ことごとくスルーされていて、あえて闇が隠蔽されているようにも感じられる。
TwitterなどのSNSでのタイムリーな反応が描かれている時点で現代であることは間違いないというのに、浮世離れしている世界観に納得できない。
そもそも現場にアジア人労働者がいないことも違和感が大きく、現代においては、ファンタジーのように感じてしまう。
もしかしたらアジア以外の国に、これを日本のアニメ業界の今として押し出そうとしているのかもしれないが、そんなことが通用するだろうか。
プロモーションの仕方にも違和感が残る。そもそも試写会に参加した一般人が悪い評価を入れ辛い風潮の中で、念押しでキャンペーンに誘導するなど、プロパガンダではないかと思ってしまうほど。
いつまでも日本のアニメが世界トップというような、ズレた感覚でいるからこそ、こんな時代からズレた主張を映画内で展開させているのではないだろうか。
原作が2012年〜14年にかけて連載されていたものであり、その時点ではこれでも通用するかもしれないが、急激に加速したグローバル化の中で、こんな現場は時代遅れとしか言いようがない。
今映画化するのに、どうして今を反映しないのかが疑問でならない。そもそも現場を知らない原作者がひと昔に書いたものを、なぜ今の現場を知っている人が脚色しなかった……
創成
作り手の苦悩がいっぱい詰まってた。
見応えあった。
実際の現場は分からないのだけれど、監督と呼ばれる人々の苦悩や葛藤は良く分かった。
特に中村氏が吐く台詞が刺さる刺さる。
アニメの監督って、世界をも描かなければならず正に神と同等のポジションなのだなぁと思う。
その作品がある世界を、そこに生きる人々を創成する。描かなきゃ始まらない。描かなきゃ進まない。
どこにも何もないから、捻り出して白紙の紙に落とし込まなきゃいけない。
……相当しんどいなぁ。誰でもやれる職業じゃあないな。生半可な状態でいったら大火傷だな。
メインキャスト4人がサイコーに良かった。
尾野さんの言う「私に局と戦う武器をください」とか、あんな言葉向けられたら、血が沸騰しそうだ。
なんか妙な手応えで…絵も芝居も結構静かな感じなのだけど、熱を感じる。
それも表面的な熱ではなくて、地熱のように地面の奥底から伝播してくるようなジワリとした途絶える事のない熱。不思議な感想だった。
物語としてはキャッチーな題材だけど、どうしてどうして語られる内容は以外とハードだ。
結構、リアリティを孕んで語られたりもしてる。
そこら辺にも見応えを感じてたのかもしれない。
しかし、まぁ、俳優と声優の声質の差よ。
どんだけマイクに乗っけてくるんだ。
作中は意識してあの音域にしてるのだろうか?アテレコの時とそれ以外で変えてもいいようなものなんだけど、全く変わらない。
彼女の発してる言葉は口ではなく、頭頂部から発せられてるようだった。大した人なのだろうと思う。
珍しく、1番好きなシーンみたいなモノがあって、両者がスクリーンをバックに初対談するシーン。
なんか、お二人とも見事で…かつ、編集もアングルもコレしかないって感じでした。
「嫌です」を引き絵で見せるトコなんて無性に想像力を掻き立てられる。
シナリオの構成とかも素敵で、監督の手腕を堪能できた。
映画本編の感想からは脱線するが、最早、アニメだからこそ出来るモノがあって…それは仮想空間とかロボットとかって話じゃなくて、脳内世界の再現率というか…ほぼ全ての事にこだわれて、それは同時に責任を負う事にもなるのだけれど、0か100を判断する自由と不安って格別なんだろうなぁ。
なんせ、全てをゼロから作り始めるのだから。
やば、鳥肌たつわ。
アニメ雑誌の表紙を描くシーンの作画する人の声のトーンも素敵だったなぁ。
最早、ピカソとかダヴィンチの域に達してるように思えた。
これはもっと評価されて良い映画だ!
銀座コージーのエクレア食いてぇー!!
新人アニメ監督の瞳が自分がアニメ制作を志すきっかけとなったアニメを作った王子手掛けるアニメと同時間のアニメを担当することになる話。
今の時代に視聴率で競い合ってるのが古い気もしたんだけど、競争を簡単に視覚化できるのは視聴率だからこそだと思うし、どんな作品を作りたいのかという終盤の布石に敢えて視聴率競走で盛り上げてるのかなとも思えたのでOK。2作品が競い合ってるアニメーションめっちゃ良かったし(バクマン見た時の気持ちよさと似てた)。
まぁ競い合っているようで瞳も王子も結局戦ってるのは自分自身と。新人監督で色んな人に振り回されながらも助けられながらも周りに囲まれてやんややんややってる瞳と、一方でもうカリスマ的立ち位置になって後は自分との戦いだから広い部屋の隅で1人で作品と向き合う王子、どのキャリアのステージにいても結局戦わないといけないんやなぁ。
てかまだこの人達は視聴率1,2位で注目されてるからまだ良いものの、この他何十本のアニメは同じように死に物狂いで作ってるのに注目されずに終わるって、闇だな。。こういう作品見ると、いつもコンテンツを見てグチグチ言ってる自分は作る才能もないのにクソだなと思ってしまうな(笑)
たまたまなのか分からないけど途中途中吉岡里帆さんのアゴにニキビっぽい吹き出物ができてて、顎のニキビってストレスが溜まるとできやすいと言われていて、なんか説得力(笑)本当の現場の人はもっと酷いニキビがずっと治らないんだろうけど(笑)
全387件中、81~100件目を表示