ハケンアニメ!のレビュー・感想・評価
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爽快お仕事ドラマ
面白かった。128分あって最後まで退屈しない。吉岡里帆がロボットアニメ(テーマカラー:ブルー)を、中村倫也が魔法少女アニメ(テーマカラー:ピンク)を撮るし、前野朋哉演じるスタッフから女性監督への、善意や親しみっぽく見せかけたハラスメントの描写も秀逸だし、価値観が一歩前へ進んだ感じがする。一歩だけでも。
王子が言った「書くことの壁は書くことでしか越えられない」「机にかじりついてやるしかない」は本当にそう。普通のことを言っているようで、見落としそうになることもあるので心に響く。
ただ、タクシー車内の「結婚してあげてもいいけど」は余計だった気もする。男女の間に恋愛じゃない絆がある関係、描き切ってほしかった。敏腕女性Pのおにぎりもな、おにぎりじゃなくて何かもうちょっとなかったかね。ラストの柄本佑の喜び方も好きな人は好きだと思うけど、私は違うパターンでお願いしたかった。サントリーオールドの長塚京三とかTOKYO MERの石田ゆり子とかのイメージが残りすぎていて。
行城さん!
なんと言っても行城さんの存在がMVPでした。展開上想像できるとはいえ、こいつムカつくなーとうまく思わされていくのは脚本と何より演技のうまさなんでしょうね。
斎藤監督がずっとおどおど喋ってたのに、「心を開いて」好きなものを作り上げるために周りと堂々とコミュニケーションを取る姿は格好いいと思いました。
1話目のチェックに向かうために廊下をずらずらと歩くシーンで一番後ろをトボトボと歩く姿と、最後の白い巨塔の総回診みたいな姿はうまく対比になっていて良かったです。
好きをつらぬけ!でも好きなだけじゃつらぬけない、「心を開かなきゃ、EVAは動かないよ」
お仕事映画。自らの業界だけにお手のものの快作。ただスタッフロール少ない気が・・・秩父市の聖地巡礼と、下請けアニメーターのつながりチョットムズカシイ。
映画制作とテレビアニメは根本的には違うのだろけど、被る部分は多いのだろう。
昔、新書で「巨人の星」のプロデューサーだかの人の制作秘話の本買って読んで、面白かった。
それの「テクニカル+デジタル」版だと思った。ただ描写は声優がまだアニメ未完成段階で吹き替えするのが新鮮
(後述のように、コレが「アフレコ」なのか「プレスコ=有料パンフからの受け売り=事前録音 」なのかなぁ?)
躍動する「充実仕事感」主人公、吉岡里帆、ライバル中村倫也、尾野真千子が好演
だが、ダントツで「柄本佑」がイイ味出している。それは間違いなくテンポ形成。「チコっと泣ける、基本真面目、チコっとコミカル」作品を引っ張っている。
なお、この作品はスタッフロールの後にワンシーンと「アンケート懸賞バーコード」出るから字幕で劇場出てはいけないよ。
いくらデジタル化したとはいえ、もっとスタッフいるのでは?というスタッフロールの短さがジジイ的に解さない。シロウトなので許してね!
あと、今ひとつ何かが足りない作品。観て損は無い作品というのが適切な表現だろう。
要するにジジイの経験則が「この熱血、シナリオも最終段階で強引に変える」的な描写についていかないよ。まあリアルに近いのだろう
とは言っても「完全にリアル」はムリで、
「観客ウケする設定、飛躍」はあると思う。
ただ、映画業界と隣接しているだけに、基本は忠実なのだと想像した。
テレビアニメ、同時刻ライバルの対決。
制作会社の苦労が偲ばれる。
アニメ未完成の段階で、吹き替え録音して、後追いでアニメを合わせるというのもアリなんだね!
ただ、ジジイのワシとしては、「アニメは原作漫画あってナンボ」「原作を脚本家が若干変える」
と思っていたから・プロデューサーでない「監督」の位置付けがシロウト的によくわからなかった。
入社7年?だけで監督って・・・常識なのこの業界の?
あと「下請けアニメーター」と、ライバル2社との関係、秩父市との関係
が分かりにくかった。
サクサク進行する快作。アニメファンでなくとも楽しめる。
そうだよなぁ仕事はチームだよなぁ。と色々な役割の人々の奮闘(暗躍?)ぶり描写も良い。
画面切り替えも好調。劇中アニメも凝っている。
「戦隊モノ」と「女子ウケのアクション?漫画」
「新人監督」と「実績のある天才ふてぶてしい監督」
ただ両作とも、最終話に向けて「アニメ主人公の葛藤・決断・勇気」
両監督とも「作品にかける熱意」は同じ。
わさわさ仕事場で人物が動く絵は「仕事感」がとても共感できる。
セリフ回しも、場面切り替え、進行も良い。飽きない作品。
ただ・・・何かが足りない。そういう作品。
実際には、スポンサー(今時は一社独占はないだろけど)とかテレビ局との「オトナの事情」で
「そんなに、熱血、突然変更は周りがついていかないよ」とひねくれジジイは思うのでした。
両監督の創作への熱い思いに刺激を受ける…
新人監督、天才監督の両監督共に、創作にかける熱い思いには刺激を受けるようなセリフがいくつもあった。
一方で、新人監督の制作過程についてはスタッフへのリスペクトを欠いていたり、幼さを感じてしまうシーンが多く、心から応援したいと言う気持ちにはなれなかった。
新人監督による初めての商用作品を発表するという機会にしては覚悟が足りないのではと思ってしまった。
また、なによりも随所に散りばめられたギャグシーン?コメディーシーン?が「ここで笑ってください」と言う思いが表に溢れすぎておりとても笑いに繋がっているとは思えず、作品を軽いものにしてしまったのではと感じた。
ただ物語の構造などは爽快感が得られ、明日から自分も頑張ろうという気持ちにさせてくれる構造になっている作品だとは思った。
私には刺さらなかった
アニメ映画の大手である東映が手掛ける、アニメ制作に携わる人たちの情熱や想いを描いたお仕事映画。
一つ一つの作業工程や、現場と上層部の温度差、効率や売上を意識しつつも作りたいものを届ける難しさ、そしてゼロからイチを生み出す重圧と苦悩と喜び。それらが説得力ある演出や台詞で描かれ、アニメ作品と制作者たちへのリスペクトを感じました。
ただ、映画作品としてはとにかくテンポが悪く、はっきり言ってつまらない。劇中アニメ作品一つとっても凄く気合いが入っていてクオリティが高いのは伝わりますが、だからといって無駄に同じようなところ使い過ぎです。
また、演出が凄く古臭くて、ひと昔前のお仕事ドラマ感。先が読めるし早い段階で飽きてしまいました。
吉岡里帆ちゃんはとても可愛かったです。
エンドロールの後におまけがあります!
この映画が刺さった人は絶対に見逃してはならないシーンのおまけが流れるのでトイレを我慢しても見てください。
子供にモフられる猫が出る💯
それぞれの場所でそれぞれの仕事を頑張ろう
宣伝過剰だったけど駄作ですね!
あれだけあちこちに吉岡里帆を出して宣伝していたのに、予想通り彼女はまさに新米のお客さん的ポジションで、事務所が強いのか彼女をサポートする人がいるからなのか、相変わらず下手な演技丸出し。どこが、ささるの?好きだからやってる、って感じも全然伝わってこない。みんなで作ってる感じ、アニメ業界の大変さはだいたいわかったけれど。柄本さん、尾野さんのベテラン演技だけが光っていた。途中に入る二つのアニメもなんだか紛らわしいだけ。この映画は中途半端で、感動も何もない駄作ですね。吉岡里帆は普通の顔した役は表現力に乏しいから、無理。化けメイクして、女郎蜘蛛でもやってる方が似合ってますね。
熱い気持ちは心に刺さる!
邦画だからこそ作れる今の日本のアニメの現場、アニメという超共同作業は監督から声優、プロデューサーまで一人一人が熱い気持ちで仕事をしないと作れない。
なぜ彼らはこんなにもアニメに熱くなれるのか、表面だけじゃないアニメの姿を深く描く。
アニメ監督の必死さ、プレッシャーの重さをすごく感じさせる吉岡さんの演技に圧巻されました。
この映画での主人公はアニメ監督なんだけど、全ての部門のスタッフにしっかりライトが当たってる。
演出も日本のサブカルチャーを意識していて素晴らしいです。
声優さんもいちいち豪華で、声優好きな私にはすごく嬉しかったです。
【”刺され、誰かの心に!”愚直なまでに妥協せず、アニメーションを作る若き新人女性監督と周囲のスタッフの関係性の変化や、天才監督の心の葛藤を描く。今作は、一人の若き女性の心の成長物語でもある。】
■ライバル関係にある二つのアニメーション制作会社が土曜日、夕方の同時刻で公開される新人監督斎藤瞳(吉岡里帆)の「サウンドバック 奏の石」と、天才監督王子(中村倫也)の「リデルライト」との視聴率競争で、どちらが覇権を取るか!を、アニメーション業界のややブラックな側面や、アニメ製作過程を背景に、二人の監督の心情を前面に出して、描いた作品。-
◆感想
・小学生の時に、毎日独りぼっちで過ごしていた瞳は、公務員の職を捨て、アニメーション製作会社に入社する。
彼女の動機は、王子監督の作品を受けた事が切っ掛けだった。自分も幼きときにあのようなアニメを観ていれば、打ち込めるものが出来たかもしれない・・、という想いを持って。
そして、到頭連続アニメの監督に抜擢。
- だが、敏腕プロデューサー行城(柄本佑)の要求は厳しい。アニメ製作意外の部分で。インタビュー屋、便乗商品宣伝など、プロモーション活動に追われる日々。
憤慨しつつも、妥協なき作品作りを続ける瞳。
映画監督って、偶にミニシアターで話を聞いたりするけれど、本当に大変何だよな、映画製作意外で・・。-
・妥協なき作品作りを続けるが故に、客寄せパンダとして起用された人気アイドルの声入れに何度もダメ出しをしてしまう。
- 泣きながら、録音ブースを出て行く彼女の姿を見て、行城が瞳にさりげなく言った言葉。
”彼女のインスタとか、観てる?”
あ、このプロデューサー、仕事が出来る奴だ!、と思った瞬間である。ー
・一方、天才監督と謳われた王子も、表面上はお気楽な態でノー天気に行方不明に。その姿に憤りつつ、彼を必死にフォローするプロデューサー有科(尾野真千子)。
- だが、彼も又プレッシャーと戦いながら、執筆を都内のホテルで続けていたと、有科に語るシーン。彼の仕事場は大きな眺めの良い部屋だが、彼一人の仕事場で大量の書きかけの紙が散乱している。”天才の孤独”という言葉を思い出す。
そして、彼も瞳と同様に、妥協しない仕事をしている事が分かる。それを知るのは有科プロデューサーのみ。王子が、有科のみを信頼している事が分かるシーンである。
何となく、現代日本を代表する数名のアニメーション監督の姿が脳裏に浮かぶシーンでもある。-
■少しだけ、残念だったところ
・王子や、瞳が実際にペンを走らせているシーンが、殆どなかったことと(難しいのだろうが・・。「バクマン」は、Gペンの穂先だけに焦点を当て、上手く見せていたなあ。アニメーションは違うのかな・・。)、アニメーションの制作工程をもう少しだけ詳しく見せて欲しかったかな・・。
■瞳を抜擢した人物。
それは、敏腕プロデューサー行城だったことが分かるシーンは、上手く描かれていたと思う。瞳の面接の際に彼も同席していて、彼女の言葉に顔を上げた表情。
自分自身の生い立ちを語り、自分の言葉で何故、公務員を辞め、アニメーションづくりをしたいかを語ったシーンである。
<”観てくれた人に魔法をかけられる作品を作る。”
今作は、アニメーション制作への熱い思いを伝える制作作品であり、一人の若き女性の成長物語でもある。>
■映画は、エンドロールが終わり、客電が灯るまでは席に座って、観賞に浸りたいよね。敏腕プロデューサー行城の人間らしさが伺える、素敵なシーンがありますから・・。
■アニメーション業界だけでなく、映画業界も、ブラックな要素がドンドン少なくなりますように・・。Byブラック企業で働く男。
派遣アニメではなく覇権アニメだったんだ。
待ち合わせ時間までの暇潰し程度で、タイムスケジュールの都合が良いので観てみましたが、良い意味で期待を裏切られる作品でした。
やっぱり良い作品を作るには、監督の熱量が大事てすね。
自分も開発のゲンバにいますが、責任取らされるのが嫌なのか何でも上の言いなりで、覚悟のない人がディレクターやプロデューサーが多い現実に嫌気が差してます。
どこかにこんな熱いゲンバないかなぁ😞
アニメ制作に携わる全ての人へのリスペクト!
熱い!熱すぎです!予告からなんとなくコメディっぽいノリで展開するイメージをもっていましたが、全く違いました。アニメ制作に真正面から本気で打ち込む熱い物語が、とにかくすばらしかったです。
ストーリーは、人生を変えるアニメに偶然出会ってアニメ業界に転職し、経験を重ねて新人監督に抜擢された斎藤瞳が、天才監督・王子千晴と業界の覇権をかけてアニメ制作に没頭する姿を通して、彼女自身の成長や仲間との絆、制作陣の矜持などを描くというもの。まあまあ王道的な流れではあるものの、主人公の斉藤瞳だけにスポットを当て続けるのではなく、周囲の人物の存在感も光る描き方に好感がもてます。
アニメ制作ものとしては、アニメ「SHIROBAKO」「映像研には手を出すな!」やドラマ「なつぞら」など、これまでもいろいろな作品がありましたが、本作もそれらに負けず劣らずの良作です。業界の裏側が見られるだけでなく、普段は日の目を見ないスタッフのプロ意識に触れることができ、見応えがありました。
また、アニメ制作がテーマならではの演出がたくさん詰まっていたのも楽しかったです。劇中アニメも本格的で、なんならサバクは実際にテレビアニメ化してほしいくらいです。他にも、セリフに「ガンダム」ネタを幾つも含んだり、「ハルヒ」のエンドレスナイトを引用したり、「あの花」のロケ地巡り等をしれっと入れたり、アニメファンがニヤリとする仕込みがそこかしこにあふれていたのも嬉しかったです。
主演は吉岡里帆さんで、新人監督として自分の求めるアニメを作ろうとするひたむきさと、そこから紆余曲折を経ての成長が感じられる、いい演技でした。その脇を固めるのは、中村倫也さん、尾野真千子さん、柄本佑さん、小野花梨さん、六角精児さんら安定の布陣。この方たち一人一人のキャラがきちんと立っていて、それぞれの信念に基づいた行動が、ドラマを熱く盛り上げます。天才監督と評されるが故のプレッシャー、上司からの無茶振りに耐えるプロデューサー、身を削りながら描き続ける原画マン、客寄せと揶揄されながらも役作りに励むアイドル声優など、その出番においては誰もが主役であることが伝わってきます。そのひたむきな姿に何度も目頭が熱くなりました。
本作は新人監督の成長を描きながら、アニメ制作にさまざまな立場で携わる、全ての人へのリスペクトが詰まっています。だからこそ、劇中アニメが視聴者の胸に刺さったように、本作も観客の胸にしっかりと刺さったと思います。アニメというテーマを抜きにしても、感動のお仕事ドラマとして楽しめるのでオススメです。ちなみに、エンドロール後にも絶対に見逃してはいけない映像があるので、最後まで席を立たないでください。
エクレア食べたい
アニメ制作がテーマで、六角精児さんが出演しているということで見てみました。
制作に携わる業種の多さに改めて驚きました。シンプルにアニメにするだけでも色や声優さんや沢山いるのに、
売るとなると宣伝、コラボとかも考えなきゃいけないから大変だ、と実感。
劇中で2作品を同時に見れる映画手法は面白かったです。スレッガーさんのセリフも聞けたし。
でも制作の苦労は分かるんですが、ぎりぎりで内容変えるのはちょっとな~~と、監督より形にする制作サイドの気持ちになり、ちょっと複雑でした。
ぎりぎり間に合う猶予があったからまぁ監督の熱意に打たれて協力してくれたんだとは思いますが。
あと一応視聴率とかは追ってましたが、いかんせんどうにでも出来ちゃう部分なので映画としての盛り上がりには欠けてて流れとしては少し残念、というか映画にするには難しいテーマだったかと思います。
野球ならホームランとかで点が入れば明らかに勝ちですが、視聴率もDVDなどの予約数も、劇中で別に好きに操作出来る数字だからそこに説得力が無い。にもかかわらずそう提示しなきゃいけない脚本にそもそも無理があった感はあります。
ともあれ、アニメの制作現場が少し垣間見れたのは良かったです。劇中に何度か出てくるエクレアが食べたくなりました(笑)榎本さんの、最後の喜びの仕草が良かったです。
久しぶりに楽しめました
原作を知らないまま吉岡さんが好きで見てみましたが最初から引き込まれるように没入してしまいました。映画業界の裏方の仕組み、様々な仕事が丁寧にさりげなく紹介され、知らない自分でもすっとアニメ業界の一つの作品が出来上がっていくドラマに入り込む事が出来ました。
本作では吉岡さんの可愛さがいい意味で目立つ事なく新人監督として時には悩みながら一人の人間として葛藤しながら成長していく過程に胸を熱くしながら見入ってしまい、あっという間のエンドロールでした。
他の方も多数仰られていましたが自分も明日から仕事、そして家庭で頑張っていこうという気持ちになれました。改めて映画館で映画を見るのはいいなぁと思えました。また映画を観た事で原作を読んでみようかなと思えた初めての映画です。まだ見られてない方は是非、おすすめします。
何かを"愛する"すべての人へ
予告が安っぽそうだけど、面白そうで割と楽しみにしていた本作。吉岡里帆、中村倫也、尾野真千子、柄本佑という華のあるメンツに加えて、アニメを作るお仕事ムービーだという。期待しない要素がない。「大河への道」「五等分の花嫁」と今週もまた楽しみな映画が多いが、公開日には期待値が高い本作をチョイス。さてさて、どんなものを見せてくれるんだい??
こんなにも拍手が送りたくなる映画はそうない。
こんなにも感謝をしたくなる映画はそうない。
こんなにも胸に刺さる映画はそうない。
ありがとう、こんなにも素晴らしい作品を届けてくれて本当にありがとう。最高だった。大袈裟ではなく、私の映画史に残る神作でした。。。
主人公の斎藤(吉岡里帆)は国立大学を卒業し、公務員として勤務していましたが、アニメ会社に就職を決意します。彼女は幼い頃からアニメが大好きだったけど、真面目な両親の教育により勉強ばかりの人生で、親の反対を押し切ってここに来た、というそんなベタな設定ではなく、幼い頃は絵を描くことは好きだったけれどアニメは好きじゃなかったというのです。
しかし、公務員時代にたまたまつけたテレビに映し出されていたアニメに衝撃を受けます。そのアニメをきっかけに「見ている人に魔法をかけるような作品を作りたい」と思った彼女はアニメ会社に就職をし、新人監督としてアニメ制作に勤しんでいくのです。
紙が机に降り注ぐシーンから始まり、斎藤が面接をするシーンから動き出すこの映画。冒頭の掴みはカンペキで、クギズケというものを体感しました。人物を捉えては離して、追いかけるようにグルグルと回っていくカメラワークが最高。ひとつの作品の完成に向かって慌ただしく、忙しなく動いていく制作陣の様子が一気に伝わってくる。こういうのが見たかった、これはもう傑作だ。開始3分でそう思いました。
気合い抜群の妥協を許さない新人監督・斎藤瞳。
作品を売るためには手段を選ばない、瞳を抜擢した柄本佑演じるチーフプロデューサー・行城理。
華やかな容姿とは裏腹に奇抜な言動と行動を行う、中村倫也演じる伝説の天才アニメ監督・王子千晴。
監督を支えながらも引っ張っていく、尾野真千子演じるチーフプロデューサー・有科香屋子。
他にも、古舘寛治、前野朋哉、六角精児、徳井優、工藤阿須加、矢柴俊博などの胃もたれしそうな個性派俳優勢揃い。こんなにも多くの役者を使っているのに、文句なしの配役で本当に楽しませて貰えました。
主人公がアニメ制作に注げる思い、そしてアニメ制作を通じて監督としてだけでなく、人としても成長していく姿を丁寧に見せてくれる吉岡里帆。
その名の通り身振り素振りで王子っぷりを発揮しながらも、支えてやらないと崩れてしまうような弱さを垣間見せてくれる中村倫也。
時に優しく、時に厳しく、人に頭を下げる姿までも美しくて頼れるプロデューサーをちょっとしたシーンの中でも見せてくれる尾野真千子。
そんな3人よりも魅力的なのが柄本佑。
この人、ほんと毎回最高の演技をするよね。
独特なオーラを放ちながら、できる男を最大限見せつける。冷酷そうだけど、実は他の誰よりも監督のことを思っている。カリスマ性を感じさせながら心優しさを見せれるのは柄本佑しかいない。超ハマり役でした。
話の展開は絶妙なスピード感だし、内容は詰め込みすぎてないけど何度見ても楽しめるような要素がいっぱいあって、どこを取っても素晴らしい作品に仕上がっていました。大量の笑えるシーンと美しい伏線回収。最高かよ。この作品ってアニメの映像をどう見せるのかというのが肝になっていくかと思うんですが、そこら辺もよく考えられていて、両者どちらとも制作を通して良さが伝わるし、どちらとも放送してくれないかなと思いました。真剣に見たい。
アニメ制作に火がついた制作陣にテンション爆上がり。それに追い打ちをかけるかのような2作品の最終回。異常なまでに泣いてしまいました。今まで映画で流した涙って、泣けるな〜と思いながらの涙だったのに対し、本作の涙って「え、頬濡れているんだけど」という涙でした。気づいたら泣いている、今までにない感動の仕方。余命10年で過去一泣いたなと思っていたけど、まさかそれを超えるとは。ハンカチ無くて困りました笑 感動と同時に興奮も止まらない。全部見ているわけじゃないのに最終回はまるで今までずっと追いかけてきたファンのように気分が高まりました。
私って、今までこの映画に出会うために映画を見続けていたのかもしれないと思うほどに、笑って泣けて興奮して、面白くて最っ高の作品でした。前を向きたくなる。夢を追いかけたくなる。そんな風に思わせてくれるんですよ。これ以上何を求めるっていうんですか。この映画に携わってくれた全ての人に感謝申し上げます。ありがとう!
語りたいことはまだまだまだあるんですが、それはもう一回映画館で見た時に改めてレビューさせていただきます。愛が凄すぎるが故に、長々と書いてしまいすいません。皆さんもぜひ、最高の映画体験を。
誰かに刺され
新人監督vs人気監督の土曜夕方5時、キー放送二局によるこの現代では無いだろうなと思うゴールデンタイムのテレビオリジナルアニメによって
期待の新人?andやり手プロデューサー
有名作から7年ぶりの監督and中間管理職になり板挟みになる制作進行出身プロデューサー
主な登場人物は四人ですいや他にもいろいろといますが期待の新人監督と言われながらも周りとの歩調が中々取れず、やり手プロデューサーに取材やら宣伝やらに連れ回されて制作に集中出来ない監督
自由奔放にかつて現場から逃げてしまった過去を持ちながら7年ぶりに復活した監督に振りまされるプロデューサーそれぞれに観点の違う見せ方を二つのアニメを作る所はうまく面白いなと素直に思えました。
昨今のアニメ事情もいれた今作はアニメ好きだけじゃなく一般の人にも0から1を作る苦しさ、周りからの視線、それでも伝えるモノ、伝えたいモノはっと言ったアニメに対する思いっというモノはすごく良かったです。
個人的には劇中の作品を本当に見たいと思いました(笑)
劇中の所々にアニメ好きには分かる事、感じる事、ニヤリとする所もあってとても良かったと思います。
なんか仕事やる気出る
アニメを届けるために一生懸命になる姿を見て、いやーこんなに仕事頑張ってないなーと思い、なんか鼓舞されました。クリエイティブな仕事の産みの苦しみはとんでもないんだろうなと思います。こんな風にうまくいくことなんかなかなかないんだろうけど、単純に頑張ってる姿と徐々に良くなるチームワーク、信頼関係と、作品が届いた時の喜びにジーンときました。一生懸命って素敵だな。アニメ見たくなりました。ってかサバクを見たい。劇中とは思えないしっかりした感じ。
俳優陣が豪華。声優陣もバイプレイヤーたちも。上手い人たちが集まると安心してみられる。みんな結構ハマり役でかなり良かったけど、柄本さんがカッコええな。いいオーラでてました。さすが。
唯一、土砂降りで傘もささずにこけるっていう演出はもういい加減やめてほしい。なんか冷める。
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