ハケンアニメ!のレビュー・感想・評価
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思い
トップを狙え!!
映画版〔ホリック xxxHOLiC〕での収穫は、
ほぼほぼ『吉岡里帆』の巨乳だけだった、との
何とも残念な結果で、あまつさえ
過去の『蜷川実花』作品に比べればその露出度は低め、
監督に対しては次回作に向け
猛省を促したいところ。
さて、その『吉岡里帆』。
「どんぎつね」で魅せるコケティッシュさ、
〔見えない目撃者(2019年)〕での存在感。
演技派とはまだまだ評せないものの、
なりきり感はたいしたもので、
役柄からの匂いがぷんぷんと漂って来る造り込み。
そんな彼女が今回演じるのは
アニメ作品の監督。
それも、その初回作を以って
覇権=ハケンを獲ると豪語する勢いの。
もっとも、業界的には一度の失敗が命取り。
退路を断ち、自身を奮起させるとの意図もあるよう。
最初タイトルを見た時は、ハケン=派遣だと、
厳しい労働環境の日本のアニメ業界を描いた作品と
勝手に思い込んでいたら、まるっきり違ったのね。
勿論、冒頭のシークエンスでは
多くの人々が携わる制作の状況が語られる。
当然これは、最後のエピソードに効いており、
映像に於ける巧い伏線の張り方とも言える。
大団円は「友情、努力、勝利」の三大原則とはなるも、
それに至る過程が良く出来ている。
目標でありライバルである先達の監督に
『王子千晴(中村倫也)』を配し、
一癖も二癖もあるプロデユーサーには『行城理(柄本佑)』、
また獅子身中の虫が居る一方、作品に真摯に向かうスタンスに
次第に感化される周囲の流れもある意味王道、
見ていてついつい胸が熱くなる。
また、この手の作品にはお約束、
{エヴァンゲリオン}や{ガンダム}からの科白やビジュアルの引用も度々で、
軽いアニメファンをも楽しませる脚本も善し。
一方で〔あしたのジョー〕や〔エースをねらえ!〕〔スペースコブラ〕あたりでの
『出﨑統』による演出への言及もありで、ついニヤリとしてしまう場面も。
劇中で度々言及される「人生を変えるほどの一本」には
まだ出会ったことが無いけれど、
今でも記憶しているトラウマになった作品は間違いなく存在する。
それはアニメ版の〔海のトリトン(1972年)〕。
最終回でとんでもない卓袱台返しが行われ、
自分が今まで見て来た正義とか価値観がガラガラと崩壊。
最初は何が起きているのかさっぱり理解できなかったほどの逆転劇。
コミックのみかえしで、『手塚治虫』自身がいみじくも
「テレビまんがのほうは、ぼくがつくったものではありません」と
わざわざ言及するほどの。
長じて『富野喜幸』の作品であることを知り、なるほどと納得するのだが、
似たような設定は、本作でも取り込まれているよね。
エクレアはチョコと決まってるから。
いや、クランベリーも美味しそうですけどね。全部クランベリーにする?チョコが無いとか、ありえんでしょ?
などと。斉藤さんの気持ちを代弁してみたw
映画愛やアニメ愛を題材にした作品が、この2年ほどの間に、そこそこの数、製作されてると思いますが、コレはトドメの一撃的なクオリティ。年一候補どす。広島の入りは良くなかったけどw
吉岡里帆が、凄まじく良いレベルです。プリテンダーズで体当たりの熱演を見せてくれた小野花梨も来てます。主要キャストの皆様も言うことナス。兎に角、役者さんが揃って良かったのが大きいのと。
劇中アニメのクオリティもバカにならず。リアリティを上げるのに貢献してました。
誰かの心に刺され。
絶望的な状況を打破してくれる魔法や奇跡は無いけれど。
悲しさに打ちひしがれた心を。
孤独に苛まされる心を。
救ってくれる何かに出会えるかも知れない。
イヤイヤ、その、救ってくれるモノを作ってくれる、貴方達の存在こそが奇跡だからw
奇しくも。「表」の王子様も、同じくポジティブに帰着したと言うトコロとか最高。
更には、「王道のハッピーエンド」の王子、と、「王道のハッピーエンドから逸脱しながらも、未来への希望を示唆」の新人と言う対比。
更に更に。
新人は、その「未来への希望を示唆」の表現をスタッフを信じて、その技量に任せると言うムネアツのオマケ付き。「信頼すること」を行城から学んだ斉藤瞳さんですよ。
刺さって良かったよ。
ホントに。
少なくとも、タイヨウ君の生活には影響を与えたし、もしかすると人生を変えたかも知れない訳で。
と言うか、洗濯物、溜めすぎだよw
良かった。
とっても。
これは文句なしに年一候補ですw
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5/23 二回目
5/29 三回目
ちょっとだけ追記。
個人的にはですね「一つの事が乗り越えられず人生棒に振る系の話」が、最近、嫌いみたいで。何でかって言うと。
「その手の映画が多すぎるぞい!」
緻密に造りこもうとする意図を感じる、前向きな主題の映画、と言うか、今の邦画においては、そんな映画を応援して行きたいと思ったりするんですよね。
録音スタジオで。
アイドル声優の演技に、ガラスの向こう側で不満足に膨れ上がる気持ちと、失望にゆがんだ表情を浮かべた新人監督が。
同じアイドル声優の演技に、同じガラスの向こう側で総毛立ちしている図とか。
二つのチームが、同じタイミングで困難に面し、同じタイミングで壁を乗り越えて行くと言う、並行の建付けと、録音スタジオの様な、またアニメの結末に見られる様な対比的描写に、安普請を感じないでもないけれど、個人的には「大好き(ポンポさん風)」って言いたい。
と言う事で、上映が続く限りリピートして、吉岡里帆を堪能したいと思いマスタードw
お仕事系の楽しめる映画。 土曜17時にアニメ、しかも1クール、さら...
『私には刺さりました』
「たかがアニメ」と思う人がいる一方で、「そのアニメに確かに救われた」「エネルギーを得られた」と感じる人もいます。
また、これはアニメだけに限らず、音楽だったり漫画だったり、エンターテイメント全般に言える事だと思いました。
『万人でなくとも、必要な人に向けて届けたい』という、強烈なメッセージを真っ向から描いていただき、大変嬉しく思います。
また、作中の2作のオリジナルアニメを、それぞれ一流のスタッフで作り上げていただき、ものすごく贅沢なものを観てしまったという気持ちでいっぱいです。
私には確かに刺さりました。
周囲におすすめしたい作品です。
今年のハケン映画!
お仕事の真髄と何かを創り出すことの尊さ
アニメ業界はもちろん、映画業界やクリエイティブ業界、いや、お仕事に情熱を捧げる全ての人に敬意を表したハートフルコメディムービー。
役割を持った各々がチームとなって、一つの作品を世に送り出す喜びと苦労や、アニメ業界の裏側が丁寧に描かれていて、新たな世界を垣間見ることができた。だけど、これってアニメ業界だけにとどまらず、ドラマや映画などにも当てはまるんだよね。作り手たちの立場を考えると、今後は簡単に作品を悪く言えないな。
漫画家や小説家、音楽家や画家etc…。何かを生み出す=魂を削ることだということがめちゃくちゃ刺さった。
ほんのり色気が漂う中村倫也の繊細さ、プロデューサー役・柄本佑のカッコ良さ(ラストに行くほど良い人になっていく)たまらない。やはり柄本佑の存在感は圧倒的。
吉岡里帆は今作は見た目は地味な感じの役だが、それでもめちゃくちゃ可愛かった。
「失った中にもハッピーがある」
「アニメは魔法を超える力がある」
など、本作には名台詞も沢山!
“好き”という情熱を大切にしたいと思わせてくれる作品だ。
はじめはノーマークの映画だったけど観てよかった!是非観て欲しい!
キャッチーな見た目にだまされるな。割と本格派なエンタメ作品
結構泣いてしまった
物凄くストレートなスポ根ではあるが、嫌いじゃないから仕方がないじゃない(笑)。
主人公は能力も根性もあるが天才ではない。なんとかつかんだチャンスに燃えている。憧れの天才率いるライバルチームも十分深く魅力的で、味方の鬼コーチにも厳しさには理由がある。チームの不和ももちろん発生するが、落ち込んで立ち直った主人公の演説でなんとか乗り越える。ライバルも殻を破って大勝負、僅差で負けても意志貫徹し爽やかなエンディング、そして…。
今回の吉岡里帆は普通の女性であり、声優の高野麻里佳が超美人なので並ぶとちょっと可哀想かも。柄本佑はいい役だった。
特筆すべきは劇中アニメのクオリティの高さ。サウンドバックももう一本もフルで見てみたいと思わせる。
あと、アニメの製作工程が出るが、本当はもっともっと大変なんじゃないだろうかと思いました。
原作がすごく気になった!声優さんもアニメも豪華!
大変失礼ながら、題名が面白そう
中村倫也さんでてるしといったことだけで観たのですが
凄く面白かったです!!!☺
あ!まさに行城さんの術中にハマってる。
豪華な声優さん
力の入ったアニメ
知りたかったアニメ制作の裏側
エンターテイメントも保ちつつ
社会人が抱える、理想と現実との乖離
上と現場との板挟みがリアルで
なかなか映画のように上手くいくことはまれかもしれないけど
天才と新人
立場の違った二人がお互い
実際にありそうなリアル感で
必死になって、頑張って
周りも巻き込んで良くしていく姿に笑顔になれました。
面白すぎて速攻原作ゲットしました。
自分は仕事にどういう風に向き合ってたかなと考えさせられたり
笑えるところもあり、ほっこりするところもあり、オタク心も満たされた素敵な作品でした❤
マジか本気か。
これ、仕事なんですよ。
3か月後にこんな結果出したいので、これをこんな感じにして、この手法で進めて下さい。
細かい事は随時指示します。
とか言われて、仕事引き受けたら、「今までのプランは全無しです!」「今夜までにこれやって下さい!」とか言われちゃうんですよ!!
そして監督はそれ言わなきゃいけないんですよ。
おいおい!普通に無理だわ!着いていけねーわ!殺す気か!
ブラックにもほどが有るわ!!
視聴側はテレビで一回見て、ネットに一行書き込んで、ルックのみで軽い評価してたぞ。
もー、アニメ見る側も問題有るわー。
って、過労死、精神崩壊上等でTVアニメが作られているんですよ。
なぜなら誰かの心に刺さる作品を作りたいから。
劇中では「10年後に語られる作品」などとセリフも有りました。
10年前でも刺さり続けているアニメ。
例えば、まどかマギカが11年前ですよ、死ぬ気で作っても話題にさえされないアニメなんてン千タイトル有る訳ですよ。
そうそう、サマーウォーズやおジャ魔女どれみの細田守監督は最初の映画監督報酬はたった数十万だったそうです。
やっぱね、俺ら見てる側だって本気で見て批評しなきゃ失礼だと思う訳です。
「つまんなかった。」「面白かったでーす。」
はアホでも言える。
何故、何が、どう言う理由で良いのか。
描かれているものは何なのか。
時間かけて、好きな理由を見つけて、言語化するくらいはしたいのですよ。
2時間の映画を一晩中語る。12話のアニメを10年語る。
あー熱量と文字数とかで特集しないかね。
やり甲斐のある現場
だと伝わるんですが過酷です。アニメ業界は特殊な職種なんだと心がエグられました。更にSNSが日常に溶け込む現代にリアルタイムで評価されてしまうのは悪魔的だとSNS恐るべしです。
作品を見て作り手達のドキュメントを描いて苦労人の極みです。どちら側もラスト展開は作り手達の生き様をアニメにシンクロさせたような感覚でした。
映画も良いけど、ラストがやや駆け足だった。
面白いのでドラマ化して欲しい。
爽快お仕事ドラマ
面白かった。128分あって最後まで退屈しない。吉岡里帆がロボットアニメ(テーマカラー:ブルー)を、中村倫也が魔法少女アニメ(テーマカラー:ピンク)を撮るし、前野朋哉演じるスタッフから女性監督への、善意や親しみっぽく見せかけたハラスメントの描写も秀逸だし、価値観が一歩前へ進んだ感じがする。一歩だけでも。
王子が言った「書くことの壁は書くことでしか越えられない」「机にかじりついてやるしかない」は本当にそう。普通のことを言っているようで、見落としそうになることもあるので心に響く。
ただ、タクシー車内の「結婚してあげてもいいけど」は余計だった気もする。男女の間に恋愛じゃない絆がある関係、描き切ってほしかった。敏腕女性Pのおにぎりもな、おにぎりじゃなくて何かもうちょっとなかったかね。ラストの柄本佑の喜び方も好きな人は好きだと思うけど、私は違うパターンでお願いしたかった。サントリーオールドの長塚京三とかTOKYO MERの石田ゆり子とかのイメージが残りすぎていて。
行城さん!
お仕事映画。自らの業界だけにお手のものの快作。ただスタッフロール少ない気が・・・秩父市の聖地巡礼と、下請けアニメーターのつながりチョットムズカシイ。
映画制作とテレビアニメは根本的には違うのだろけど、被る部分は多いのだろう。
昔、新書で「巨人の星」のプロデューサーだかの人の制作秘話の本買って読んで、面白かった。
それの「テクニカル+デジタル」版だと思った。ただ描写は声優がまだアニメ未完成段階で吹き替えするのが新鮮
(後述のように、コレが「アフレコ」なのか「プレスコ=有料パンフからの受け売り=事前録音 」なのかなぁ?)
躍動する「充実仕事感」主人公、吉岡里帆、ライバル中村倫也、尾野真千子が好演
だが、ダントツで「柄本佑」がイイ味出している。それは間違いなくテンポ形成。「チコっと泣ける、基本真面目、チコっとコミカル」作品を引っ張っている。
なお、この作品はスタッフロールの後にワンシーンと「アンケート懸賞バーコード」出るから字幕で劇場出てはいけないよ。
いくらデジタル化したとはいえ、もっとスタッフいるのでは?というスタッフロールの短さがジジイ的に解さない。シロウトなので許してね!
あと、今ひとつ何かが足りない作品。観て損は無い作品というのが適切な表現だろう。
要するにジジイの経験則が「この熱血、シナリオも最終段階で強引に変える」的な描写についていかないよ。まあリアルに近いのだろう
とは言っても「完全にリアル」はムリで、
「観客ウケする設定、飛躍」はあると思う。
ただ、映画業界と隣接しているだけに、基本は忠実なのだと想像した。
テレビアニメ、同時刻ライバルの対決。
制作会社の苦労が偲ばれる。
アニメ未完成の段階で、吹き替え録音して、後追いでアニメを合わせるというのもアリなんだね!
ただ、ジジイのワシとしては、「アニメは原作漫画あってナンボ」「原作を脚本家が若干変える」
と思っていたから・プロデューサーでない「監督」の位置付けがシロウト的によくわからなかった。
入社7年?だけで監督って・・・常識なのこの業界の?
あと「下請けアニメーター」と、ライバル2社との関係、秩父市との関係
が分かりにくかった。
サクサク進行する快作。アニメファンでなくとも楽しめる。
そうだよなぁ仕事はチームだよなぁ。と色々な役割の人々の奮闘(暗躍?)ぶり描写も良い。
画面切り替えも好調。劇中アニメも凝っている。
「戦隊モノ」と「女子ウケのアクション?漫画」
「新人監督」と「実績のある天才ふてぶてしい監督」
ただ両作とも、最終話に向けて「アニメ主人公の葛藤・決断・勇気」
両監督とも「作品にかける熱意」は同じ。
わさわさ仕事場で人物が動く絵は「仕事感」がとても共感できる。
セリフ回しも、場面切り替え、進行も良い。飽きない作品。
ただ・・・何かが足りない。そういう作品。
実際には、スポンサー(今時は一社独占はないだろけど)とかテレビ局との「オトナの事情」で
「そんなに、熱血、突然変更は周りがついていかないよ」とひねくれジジイは思うのでした。
両監督の創作への熱い思いに刺激を受ける…
新人監督、天才監督の両監督共に、創作にかける熱い思いには刺激を受けるようなセリフがいくつもあった。
一方で、新人監督の制作過程についてはスタッフへのリスペクトを欠いていたり、幼さを感じてしまうシーンが多く、心から応援したいと言う気持ちにはなれなかった。
新人監督による初めての商用作品を発表するという機会にしては覚悟が足りないのではと思ってしまった。
また、なによりも随所に散りばめられたギャグシーン?コメディーシーン?が「ここで笑ってください」と言う思いが表に溢れすぎておりとても笑いに繋がっているとは思えず、作品を軽いものにしてしまったのではと感じた。
ただ物語の構造などは爽快感が得られ、明日から自分も頑張ろうという気持ちにさせてくれる構造になっている作品だとは思った。
私には刺さらなかった
アニメ映画の大手である東映が手掛ける、アニメ制作に携わる人たちの情熱や想いを描いたお仕事映画。
一つ一つの作業工程や、現場と上層部の温度差、効率や売上を意識しつつも作りたいものを届ける難しさ、そしてゼロからイチを生み出す重圧と苦悩と喜び。それらが説得力ある演出や台詞で描かれ、アニメ作品と制作者たちへのリスペクトを感じました。
ただ、映画作品としてはとにかくテンポが悪く、はっきり言ってつまらない。劇中アニメ作品一つとっても凄く気合いが入っていてクオリティが高いのは伝わりますが、だからといって無駄に同じようなところ使い過ぎです。
また、演出が凄く古臭くて、ひと昔前のお仕事ドラマ感。先が読めるし早い段階で飽きてしまいました。
吉岡里帆ちゃんはとても可愛かったです。
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