「アニメ番組の制作現場を舞台に繰り広げられる、2つの番組の視聴率争いを描いたドラマ。それぞれの想いがリアルに描かれます。」ハケンアニメ! もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
アニメ番組の制作現場を舞台に繰り広げられる、2つの番組の視聴率争いを描いたドラマ。それぞれの想いがリアルに描かれます。
観ようか迷っていた作品だったのですが
空いた時間に丁度いい上映枠が。
「観れば?」 と言われた気がして鑑賞です。
で。
面白かったです。
アニメ作品の制作現場の描き方が
とてもリアルな感じで、制作現場の空気を味わえる
見応えのある作品でした。
お話はというと
同じ時間帯にTV放送される事が決まった
2本のアニメ作品があり
一方の監督が
「王子千晴 (中村倫也)」
デビュー作が大ヒットして一時代を築いたものの
その後ずっと新作が無く、この作品で復活 と
実績・話題性ともに充分。
もう一方の監督が
「斎藤瞳 (吉岡里帆)」
国立大卒→県庁職員→アニメ制作会社 と
変わった経歴をもつ女性。
実力は未知数。
この二人の監督および制作スタッフが
どちらの作品が高視聴率をあげるかで争います。
放送開始に先立っての公開対談。
司会者が煽るように向けるインタビューに対し
冷やかに鼻であしらう王子監督。
一方の斎藤監督は
「視聴率で勝ちます」 おお
一気に高まる対決姿勢。
そして放送開始。
作品制作に関わる監督や
プロデューサーや制作スタッフ達。
それぞれの作品に関わる想い
放送毎に変化する作品への評価
それによって揺れ動く監督の心理 などなどを
巧みに描いて話が進むのですが
その描き方にリアリティが感じられ
どちらの制作側にも
共感を感じながらのエンディングでした。
制作スタッフの
「良い作品を作り、多くの人に見てもらいたい」
というだけでなく
「カリスマとして見られることへの恐れ・苛立ち」
「 実力不足を疑われることへの苦悩・焦り」
その心中が伝わってくるものでした。
128分の上映時間はあっと言う間。
観て良かった。 満足。
◇あれこれ
■オモテとウラ
同じ時間帯で放送される番組のこと。
二人のカントクが互いに 「そっちがウラ」
と言い合っているのが妙に可笑しい。
3番目の番組は何と呼べばいいのやら…
あぁ オモテ一つ以外は全部ウラ ?
■出崎演出
出た ♡
「出崎演出」 って
若い人たちにも分かるのなら 嬉しい。
それにしても、一つの表現方法に
人の名前が付けられるのって、これはすごい事。
今後も誰かが同じような演出をすれば
「ああ、 出崎演出だね」
とか言われてしまうわけで。
◇最後に
視聴率の勝負
…というとアタマに浮かぶのが
「宇宙戦艦ヤマト」 と 「アルプスの少女ハイジ」
1974年の同じ曜日・時間帯に放送されたのですが
視聴率で明暗が分かれた良い例かと。
今ではどちらの作品も名作と言っていいかと
思うのですが、放送時点での評価の指標となると
うーん やはり視聴率
ってことになってしまうんでしょうか …はて
…って
そんな事を考えていたら、
観てから1週間以上過ぎてしまいました (汗)
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
ご返信ありがとうございました😊
そうですね、必ずしも自分の好みと合致しないこともありますね。
評価の高いものに流されがちですが、実際観てみると満足できないこともあります。
コメントは、好きにさせていただいておりますのでお気遣いなく🦁
イヤな話題ですが、改めて京アニのこと最近もニュースに出ていて
貴重な人材、日本の宝となるような方々をなくして、もったいなく残念無念。
本作を観てまた志す方々が増えるといいですよね。🦁
こんばんは♪
共感コメントしていただきましてありがとうございました😊
私こそ遅くなりましてすみませんでした🙏
TV界では、視聴率は王様みたいなものですね。素晴らしい作品、
勉強になる為になる作品であっても、視聴率が優先される世界。
その中で昔から馴染み深いアニメ
ヤマトとハイジも戦っていたとは
知りませんでした。アニメ作りの
手順や苦労もわかりました。
はじめまして 琥珀糖と言います。
ほんの新入りです。
不躾に共感押してしまいました。
レビューに感動したからです。
出崎演出・・・出崎統監督。
全く知りませんでした。
(ちょっとWikipediaで調べました)
実は私も「アルプスの少女ハイジ」を楽しみに見てた派です。
なので「宇宙戦艦ヤマト」未だに見てません。
勉強になります。
よろしくお願いします。
(実力と実績ある先輩レビュアーさまに、フォローするのも厚かましく、
(気後れしています)
共感たくさんありがとうございます。
> 「出崎演出」 って
へええ。自分は知らなかったです。さっそく検索しました。
「あしたのジョー」「エースをねらえ!」「ガンバの冒険」…さまざまなアニメで多様な表現生み出した人だったんですね。観てたアニメもあるな。