「ポリコレで台無し」バズ・ライトイヤー ますぞーさんの映画レビュー(感想・評価)
ポリコレで台無し
トイ・ストーリー
世界初のフルCGアニメーション
映画として1995年に公開
おもちゃ箱のおもちゃ達が
魂を持って人知れず動き出し
形成された社会で騒ぎを
巻き起こすという設定が
日本固有の「八百万の神」
という宗教観にも
共感性を与えたのか
日本でも大ヒット
四半世紀かけて続編が作られる
人気シリーズとなった
今作はその中の
おもちゃの持ち主アンディが
新しく買ってもらった登場おもちゃ
「バズ・ライトイヤー」の
そのアンディが夢中になって
見ている本編をスピンオフ的に
一本に仕立てたもの
つまりトイストーリーのバズは
おもちゃなのでデザイン的に
ディフォルメされているところを
よりリアリスティックに
再デザインされており
関連性はそこまである
わけではありません
(性格は似てますが)
とりわけトイストーリーは
一応観たことはあるけど
興味あるシリーズではないものの
そうした世界観の構築に
惹かれて観る事にしました
でどうだったか
非常に「男の子」ウケする
ロボや航空機等のメカデザイン
だけにとどまらず
シナリオも日本のSF系アニメ
ファンならすぐ理解できそうな
設定を取り込み
それでいて「責任の果たし方」
というテーマを多面的に
捉えて大人にも受け止められる
しっかりしたシナリオに
なっていると思いました
バズ・ライトイヤーは
移住可能な星を目指して
相方アリーシャ・ホーソーンと
1200人の科学者と共に宇宙を
旅するスペースレンジャー
責任感が強いのですが
一人で何でもやろうと考えがち
住めそうな星を見つけ着陸した
ところで危険とわかり脱出を
はかりますが失敗
宇宙に飛び出すための
光速に達するクリスタルが破損
バズは自分の責任を痛感しますが
その星で科学者らは修理のための
コロニーを作りバスは燃料を再開発
するためにスイングバイ飛行テストの
パイロットを担当します
その燃料の開発は簡単ではなく
テスト自体は光速に達して4分で
帰ってくるものですがうまくいきません
また光速により周囲の時間が
先に進んでしまう「ウラシマ効果」
によりその4分で周りは4年進んでしまい
テストを繰り返すたびアリーシャは
結婚して子供も生まれやがて老衰で
亡くなってしまいます
一人で頑張り続けるバズの味方は
アリーシャが遺してくれたソックス
というネコ型ロボットのみ
でもソックスは燃料の組成を
見つけ出してくれます
理由を聞くと
「62年研究したから」
そう60年近く周りは時間が
進んでしまったのです
でもやっと星を出られると思ったら
コロニーの長官バーンサイド中佐から
もうここにバリア作って住むから
テストは必要ないと飛行を
禁じられてしまいます
俺がみんなを脱出させるとバズは
逃げ出してテスト機を盗み出し
その組成でテストを実施した結果
燃料の組成に成功
やったぞと星に戻ってくると
見知らぬロボットが接近し
見知らぬ兵士の手助けで
その場を逃れるとその兵士は
アリーシャそっくりの
孫のイジーでした
見知らぬロボットが巨大な
宇宙船から降りてきてコロニーを
取り囲んでいるとイジーに
教えられバズはその宇宙船の
破壊を目指しますが
実戦経験のないド素人同然の
モーやダービーらは足手まといに
なるとまた一人で責任を果たそうと
しますがロボットはどうも
バズを付け狙っている模様
ピンチに陥ちりますが辛くも
イジーらに助けられます
ロボットらが「ザーグ」と
呼ぶ宇宙船への潜入を試みますが
あと一歩でイジーが指示を聞き違え
失敗しバズが持っていた
ハイパースペース燃料をロボットに
奪われてしまいます
バズは責任が果たせなくなり
落胆しますが宇宙船にさらわれて
しまいます
改めて謎の存在「ザーグ」に
バズは会う事になりますが
それは年老いた「未来のバズ」
でした
ちょっと話が
ややこしくなりますがザーグは
燃料を持ち帰ったバズが
バーンサイドに捕まりそうになった
ところで逃亡した「世界線」
のバズで何とか一人で任務を
達成しようと研究した結果
これまでと逆の
「未来から過去へ戻る方法」を
見つけ出し一番最初の星に着陸する
ところからやめさせようと考えた
ところで燃料が尽きてしまい
今のバズの作った燃料を
欲しがったわけです
なんか納得いかないところも
ありますがつまりはザーグは
「一人で責任を全うしようとした
バズのなれの果て」と
いう事でしょう
現バズは一旦彼のプランに
乗りかけますがそこで
脱出できなかった星で
1200人が築きあげてきたコロニー
とそこで生まれたイジーら子供たち
彼らもなくなってしまう
という事に気が付きます
それらはバズが一人で解決
しようとして目を向けてこなかった
人々の人生なのだと気づかされます
何を守るのがスペースレンジャーか
そこでバズは守るべきものに目覚め
ザーグに抗い戦うことになります
昔の自分との対峙に
なっているわけです
うまいね
ザーグは失敗が生み出した
未来などいらないと激高しますが
過去に戻ればすべて元通りと
言うザーグは年老いています
元通りではないのです
結局バズはその燃料を破壊し
ザーグの野望を打ち砕き
その人類の拠点となった
コロニーを一緒に戦った
仲間と守るスペースレンジャー
を再結成し平和を守るのでした
…と言うちゃんとした
話ではあるのですが
もうね
レズビアンカップルとか
ぶっ込むあたり病気でしょう
冒頭に
トイストーリーのアンディが
作中で観ていた作品ですと
前置きしてるのにポリコレ
ぶっ込むとかもう作品の
世界観ぶち壊しなんですよ
なんのための前置きなのか
オリジナルを尊重して…
みたいな意味じゃないのかと
客はこの映画にカネを払った
=ポリコレ表現に賛同した
と思われるのがイヤなので
もうディズニーのアニメ作品は
二度と観ないことにします