「映画自体は面白いがタイトルが、、、」ONE PIECE FILM RED 週3映画鑑賞さんの映画レビュー(感想・評価)
映画自体は面白いがタイトルが、、、
好き嫌いが明確に分かれる映画です。
タイトルと予告からシャンクスの出番が多いと思って期待して観ると裏切られます。あと何も考えずにドタバタ戦闘を観たい人も戦闘少なめなのでつまらないと感じるでしょう。
他の人のレビューを拝見すると酷評が多いですが、個人的には内容と戦闘描写はよくできてると思います。
①内容
現代と上手くリンクさせてます。つまり政府も助けてくれなく且つ強者(海賊)から搾取される弱者がいて、彼らは何かに縋るしかなくそのひとつが「歌」。ウタはこの弱者を救い苦しみから解放させるために歌い、幻想空間で楽しく生きてほしいと思う。幻想空間で幸せに生き続けることがウタが考える新時代。この新時代の中で幸せに生き続けてもらうためにウタは死ぬ必要があるがそれを覚悟で計画を実行するが、途中から幻想空間にいる弱者も現実世界に戻りたいと思う。ここが割と重要で人はどんなに苦しい環境でもそこに戻ってしまう、もしくは苦しくてもその中に幸せがあると抜けられない現代の弱者の感情があるかなと思いました。ただウタからすると何故戻りたいか分からないという葛藤が生まれるが、最後にウタは現実から逃げるのではなく自分の歌で人を幸せにするのが自分が本当にやりたかったことに気付き実際に弱者はウタの歌を聞くことで幸せになっていた。(ここはエンドロールで描かれてます)。この現代の弱者、歌、ウタの葛藤の3つを上手くまとめていると思いました。特に歌の内容がウタの想いを表現してるのでよく考えて映画を観る映画好きの大人は好きな映画かなと思います。
②戦闘描写
実はワンピースほどのバトル漫画で実際の歌と戦闘を合わせるのがすごく難しいの知ってますか?と酷評してる人には言いたい。特に戦闘の色合いが難しいが、この映画では戦闘描写と色合いがすごくマッチしてたのでこの辺はまさに新時代のバトルアクションかなと思いました。
③惜しい点
確かに歌シーンが長すぎるので海軍と赤髪海賊団の戦闘をもっと深く描くとバランスも取れて且つドタバタ戦闘を観たいファンも納得してくれたかなと思います。ただここは原作で描きたい尾田さんの意向があって少なくしたのかな、、
あとはシャンクスに感情移入できるようなシャンクスとウタの過去をもう少し深掘りした描写があるとウタがより魅力的なキャラになりよかったと思います。
総括するとタイトルがREDなのでシャンクスがメインかと思えばおまけ程度なので、REDというタイトルであればシャンクス、赤髪海賊団、ウタの描写をもっと多くしてもいいと思いました。ただ映画の内容は素晴らしいです。