「ゆっくりと流れていく優しい時間と確かな現実」ベルファスト ともさんの映画レビュー(感想・評価)
ゆっくりと流れていく優しい時間と確かな現実
2022.95本目
国も時代も自分とは違うけど、どこか懐かしいと思ってしまうくらいに暖かい家族や近所の人々、ベルファストの日常。その日常が淡々と優しく描かれているからこそ、紛争や差別などの現実がより一層身近に感じられる。
日常を暮らしているなかでじわじわと闘争や紛争の影響を受けていくことを、自分自身も追体験しているような気持ちになった。
特に、好きな女の子がカトリックだと言った時のお父さんの返答。よかった。
映画を観て、瞳をキラキラとさせる主人公がとても綺麗。その後、映画に携わることになったという事実も含めてとても良かった。
オープニングの、現在のベルファストからかつての記憶へのうつりかわりのシーンの美しさが印象に残って、何回かみかえした。笑
故郷への哀愁や、愛が感じられる映画だった。
安心してやさしい気持ちで観られる映画だけど、
評判が良すぎた分期待しすぎて、少し展開の穏やかさに物足りなさを感じた部分も。
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