劇場公開日 2022年3月25日

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「ケネス・ブラナー監督の自伝的映画」ベルファスト たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ケネス・ブラナー監督の自伝的映画

2022年9月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

北アイルランドのベルファストを舞台にした、ケネス・ブラナー監督による自伝的映画だが、出演者たちは軒並みアイルランド関連俳優を揃える凝り方。

冒頭の現代風景(タイタニック号を生んだ町というのが売りらしい…)のカラー映像から、「1969年8月」の時代へタイムワープする場面が塀を乗り越えていくカメラと共に、モノクロ画面への流れるようなシーンは見事!

プロテスタントが多い町でのカトリック信者への襲撃が起こって混乱していく風景を見ると、「宗教が対立を生んで、人々の生活に多大なる影響を与えていた時代」を感じる。
そうした激しい対立から逃れるようにしてベルファストを去っていく人達。「ほかの土地に行ったら言葉が違う。アイルランド訛りだから……」といった会話がなされるが、悲しいかな自分にはアイルランド訛りなど分からず、同じ英語に聞こえる(^^;

子供へのプレゼントがサンダーバードおもちゃというのは、イギリスっぽい。

バディ少年を演じた子役の少年が頑張っていて、襲撃されたスーパーマーケットから何かを盗まなければならなかった時に「洗剤」を持ち帰って、母親に「なんで、そんな物を持って来たの?」と責められた時、バディ少年が「環境にやさしいから…」というあたりは微笑ましい。

少年が映画好きで『真昼の決闘』をテレビで見ていて、グレース・ケリーが映るのは何だか嬉しくなる。
また、映画館で『チキチキバンバン』を観ているシーンは、自分も子供時代に観たチキチキバンバン、懐かしい。

レンタルDVDには特典映像が収録されていたが、「もうひとつのエンディング」は実際に使われなくて良かったと思う。その他「削除されたシーン」・「メイキング」なども含まれていて、メイキングでは本編でモノクロだった場面がカラーで観られるのと、ジュディ・デンチが「いつもの姿」で見られたのは良かった。

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たいちぃ