劇場公開日 2022年3月25日

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「「史実」はさておき、「作品」としては退屈」ベルファスト トロルさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5「史実」はさておき、「作品」としては退屈

2022年4月24日
iPhoneアプリから投稿

監督のケネス・ブラナー自身が幼少期に体験した、出身地・北アイルランドでの宗教同士の紛争を描いているとのこと。衝撃的で、様々な思いに駆られる…はずなのだ。

しかし人の手によって彩られている以上、それはもう「作品」でしかなく、作風によって受け手側は左右されてしまう。結果、この監督の作風がまったく肌に合わず、私にとっては退屈でつまらない映画となってしまった。

たびたび登場する海外映画特有の軽快でユーモラスな会話がとってつけたようで白けてしまうし、肝心な人物描写もどうにも魅力を感じられなかった。
唯一、“じいちゃん”役のキアラン・ハインズのセリフに何度か涙ぐんだくらいだろうか。

ストーリーは、ここから何か展開するのか…?というところであっけなく幕が降ろされた感じ。
紛争がテーマだけに衝撃的な展開を期待するのは安易かもしれないが、あまりに肩透かしを食らった。
それならば静かな展開の中での、引き込まれるような人々の心の機微が見たかった。
終盤のお別れ会での夫婦のパフォーマンスは見ていて寒気がするほどで…。

本当に白ける作品だった。

トロル