「東日本大震災の被災者を追体験できる」ベルファスト ひなまぐろさんの映画レビュー(感想・評価)
東日本大震災の被災者を追体験できる
いやーとても面白かった。東日本大震災の被災者を追体験する映画。
故郷を出るか出ないかを迫られる家族の物語。
例えば、主人公の家族は故郷ベルファストに住み続けようとする。
「私はこの町に住んでいたい。新しい土地で庭付きの家が何だって?ここなら皆が知り合いなのよ。庭よりもっと広くサッカーができるわ」
顔をグシャグシャにしながら熱弁する母親。
他方で、外の圧力と身の危険に耐えかねて引っ越していく隣人たち。そして家族間のトラブル。住み慣れた故郷がだんだん変わっていく・・・。
この映画を観て感じた。
故郷とは「土地」。そして故郷とは「人」である。人が居なくなった故郷は、住み慣れた場所であっても住みやすい場所ではない。隣人が散ってしまえば、もし町並みが元通りになっても以前の町は戻らない。
突然に住み慣れた故郷が一転してしまう。そんな人々の辛さを私はニュースや言葉で分かったつもりだった。この物語を通して自分が理解してなかったことを痛感した。
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