「これがアカデミー賞獲ってもおかしくない」ベルファスト さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)
これがアカデミー賞獲ってもおかしくない
ケネス・ブラナーの半自伝的映画。
彼は9才にロンドンに引っ越すまで北アイルランドに住んでたそうですが、そんな子供時代のベルファスト市のお話。
北アイルランド問題を描いていましたが、宗教的な対立によって住んでる所の市民同士で窓ガラスを割るなどの暴動があったのはかなり衝撃でした。
主人公の家族はずっと住んでたベルファストから引っ越すか留まるかという選択肢で揉めながら最終的に選択を出す話ですが、暴動シーンの怖さと普段のほのぼのとした日常や学校の女の子との関係等を交互に描いていたために、ベルファストに残りたいと思う気持ちにも理解出来てしまう。
そういった所が素晴らしいです。
もし自分が子供の頃から住んでいる場所が戦場になってしまったらと思うとなかなか考えさせられました。
ただ、今作にモノクロの映像が言うほどハマってるとは思えないのと、思った以上に淡々としていたために少しダレる時もありました。
来週はアカデミー賞があり、最有力はパワー・オブ・ザ・ドッグと言われてますが、今の世界情勢を考えると今作の可能性も無くはないと思えてきました。
とりあえず、数年後くらいに故郷を離れたウクライナ人がこれを観たらどう感じるか、非常に気になります。
ちなみに、劇中にソーのコミックとアガサ・クリスティの小説が出てきた時は腹抱えて笑ったw
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