「実体験を基にしたからこその名言の宝庫」ベルファスト 12shiho28さんの映画レビュー(感想・評価)
実体験を基にしたからこその名言の宝庫
1969年の北アイルランド
人々が家族の様に助け合いながら生きる小さな街を舞台に起きた悲劇と、悩み苦しみながらも明るく前向きに戦い抜いた人々の姿を、ひとつの家族をとおして描く
ポスターや予告編の高揚感や弾けた感じを期待していくと、オープニングから度肝を抜かれること間違いない
貧しくも牧歌的な平和な毎日を過ごしていた街が、ある日突然、宗教の違いを理由に暴徒に襲われる
実際に起きたプロテスタントとカトリックの抗争を、ケネス・ブラナーが自身の実体験を基に、故郷への愛情とコロナ禍で生まれた様々な諍いへのメッセージをこめて作り上げた渾身の一作
映画という媒体が持つ、リアリズムとファンタシズムとエンターテインメント、それらが見事に融合し幸福な化学反応を起こした
結末は決して幸せではないのに、人々が互いを受け入れて生きる術を模索することの希望と、苦境でも生き抜く人間の逞しさを感じさせる
しかもこの映画、明言の宝庫!
ネタバレになるから書かないけど、ぜひあなたに響くセリフを探しに行ってほしい
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