「【”何でお祈りする神様が違うだけで喧嘩するの。何でベルファストは暴動に巻き込まれるの。”バディ少年の心配そうな顔を家族の温かさが包み込む。郷愁を感じつつ、私達は今をすべきかを問いかける作品でもある。】」ベルファスト NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”何でお祈りする神様が違うだけで喧嘩するの。何でベルファストは暴動に巻き込まれるの。”バディ少年の心配そうな顔を家族の温かさが包み込む。郷愁を感じつつ、私達は今をすべきかを問いかける作品でもある。】
ー バディ(ジュード・ヒル)は、北アイルランドの田舎町ベルファストで祖父母、両親、兄と住んでいる。学校には好きな女の子がいるし、小さな町だから皆、お互いの氏素性を知っている。
要するに、バディにとって、ベルファストは親戚のおじさん、おばさんが沢山いるような町で住みやすいのだ・・。-
■北アイルランド紛争は、年代的にリアルでは知らなかったが、U2の初期名盤”WAR(闘)”の劈頭を飾る名曲”Sunday Bloody Sunday"を聴き、当時の北アイルランドの都市で起こった”血の日曜日事件”を知り、更に”New Year's Day"を聴き、北アイルランドで”何が起こっていたのか”を遅ればせながら中坊時代に知った・・。
◆感想
・舞台は、宗教対立が激化する1960年代末の北アイルランドのベルファスト。バディはいつものように、家に帰る途中、暴動に巻き込まれる。街中には、今までなかったバリケードが・・。
・バディの父(ジェイミー・ドーナン)は土建の仕事で家を空ける事が多く、母(カトリーナ・バルフ)と良く衝突するが、劇中では二人がキチンと愛し合っている事が分かるシーンがキチンと描かれる。
- ”お前が子供たちを一人で育てたんだ。感謝している・・。”
ダンスパーティでは、二人は楽しそうに踊っている。
子供とは、両親の仲に敏感なのである。バディの心配そうな顔。そして、嬉しそうな顔。-
・バディの祖父母(キアラン・ハインズ&ジュディ・デンチ)も同様である。祖父は祖母を結婚50年経っても、尊重している。
- 残念ながら、祖父は亡くなるが、町中の人が弔問に訪れる。祖父の人柄で有ろう。-
・そんな一家にも、変わりゆく町を去る決断を迫られる時が来る。そして、その姿を優しく見守る祖母(ジュディ・デンチ)のベルファストで過ごした、刻まれた皺、優しき眼がアップになる表情が素晴しい。
- バディは好きな女の子の家に行き、小さな花束を渡す。そして、父に言う。
”僕は、あの子と結婚できるかな・・。”
この言葉に対する父親の優しき言葉が素晴しく、心に響く。
”宗教が違っても、彼女がどんな宗教であろうとも、結婚できるよ・・。”
ほっと、安心するバディの表情が忘れられない。-
<危機的な状況でも、ユーモアを忘れないベルファストの人々。
助け合って生きるベルファストの人々。
故郷を想う気持ちは、誰にも奪えないのだ。
バスで町を出るバディ達一家を一人見送るお婆さん(ジュディ・デンチ)の優しき表情がとても良い。
国は違えど、郷愁を感じる作品であるし、理不尽な理由で故郷を追われるような世界にしてはいけないと思った作品である。
今作は、私達に、”今できる事は何か”を問いかける作品でもあるのである。>
今晩は。
ゴーストバスターズアフターライフに共感ありがとうございます。
「ベルファスト」を観ました。
とても素晴らしくジュード・ヒル坊やの、
クルクル変わる表情に魅了されました。
拙レビュー、読んでいただけたら嬉しいです。
最近のベストヒットUSAで、シングの特集だったためボノが取り上げられていましたが、昔からU2はずっと社会派でやってきたんですよね。
今聴いてもカッコよくて、今でも反戦のメッセージを叫ばなくちゃいけなくて、何年経っても古くならないアルバムです。あ、映画関係ないw