「悪くはない」ひとつぼっち R41さんの映画レビュー(感想・評価)
悪くはない
人間の価値、または在り方を提言した作品
虐待は知らないうちに連鎖という罠に陥る。
虐待された過去 虐待した過去
許せない思い 許さない思い
このような強い思いが自分を変えてしまうことに、人はどうやって気づいたらいいのだろう?
これがこの作品の根幹にある。
変えようのない過去 事実
そこに同居する感情
物語の冒頭の人間関係が全く不明なことが、この作品を面白くしている。
感情
それは確かに当時感じた恐ろしいほど強い憎しみ。
思い出すたびにそれを感じてしまう。
これが罠
いま、それはないのに、感情だけは取り残されたようにそこにあると思う錯覚
それに気づけば、「忘れることはできないけど、許すことはできるかもしれない」という言葉に置き換わるのだろう。
脚本家自らの体験だけに説得力がある。
この1点のためにこの物語がある。
悪くはない。
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