「画期的 なのに 普遍的」私ときどきレッサーパンダ Movieアパートさんの映画レビュー(感想・評価)
画期的 なのに 普遍的
全然期待していなかった
ことを後悔するぐらいにはしっかり面白かった!
アジア系の
女子中学生の
思春期の話で
主要な製作スタッフは全員女性
という部分は昨今の色々な価値観のアップデートを意識的に反映した部分だと思うが、結果出来上がったこの映画の面白さ、楽しさは全くもって普遍的
個人的には韓国映画の サニー 永遠の仲間たち はこのテイストに近いと思うが、とにかく
この子たち最高!!
と言いたくなるガールズ青春ムービー。
主人公とその親友たちの お前ら本当に最高だぜ! 感が素晴らしくて、彼女達の愛おしさだけでも見る価値あり。
この年頃の女の子の抱える 欲 みたいなものがここまで真正面に描かれるのも中々見なかったがそれ込みでとにかく 普通の楽しさ に溢れてるのが何しろ素晴らしい。しかも これは女の子の楽しみ 的な安易な切り分けもせずに あいつ をきちんとあのライブ会場に送り込んできてる辺りも真の意味で真っ当な価値観のアップデートになってて凄くいい。
レッサーパンダのモフモフ感はさすがの技術力で愛くるしさ抜群だし、レッサーパンダに変わっちゃう
というある種ディズニー的とも言えるファンタジー構造もピクサーらしいきっちりとした練り込みで物語として消化してみせる流石の話運び。
作品のトーンというかテンションが今までのディズニー作品らしさとは少し違って、言うなれば
昔の リボン ちゃお あたりに載ってそうな少女向けギャグ漫画 みたいなテイストに近いのも面白い。
日本の漫画、アニメの影響も大きいのだろう。
気になるところとしては
お母さんの期待に応えないと行けない…
という主人公の葛藤部分と
お母さんの行き過ぎた過保護 というか 過干渉?
みたいな部分が 本質的にはその二つ別の問題じゃ無い? というふうに思えなくもなかった気はする。
あのお母さんの度を越したデリカシーのなさまでレッサーパンダに象徴される主人公一族の成長物語に組み込まれるのは少し違うでしょう…
親のデリカシーのなさに振り回された実体験のある人はこの話は飲み込めなさそう笑
俺はギリギリ看過できるぐらいではあったかな
全体的に満足度の高い作品だったのは間違いなし
配信 という気楽なフォーマットというところもこの作品には割とハマってたような気もする
楽しませてもらった!