劇場公開日 2022年2月4日

「理想と内実のギャップ」夢みる小学校 ハートさんの映画レビュー(感想・評価)

0.5理想と内実のギャップ

2022年2月27日
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この映画の内容や理想は素晴らしい。
日本の公教育の改善、学力主義に一石を投じる内容だと思います。
ただ、紹介された子どもの村の内実は?
私立は経営が根底にあります。
学校を成功させたいだけではなく、有言実行されていて、子どもが本当に大切にされる学校を実践されていると良いと思います。
学園長が自分の言うことが絶対で正しいと支配的になるのではなく、お互いを尊重する態度も大切ですね。
食育も自主性も大切。自由ももちろん大切。
大人だけが夢を見るのではなく、本当に子どもが夢を見れるといいと思います。

実際に子どもの村に通わせ、卒業しましたが、有言実行なんて殆どされていません。
どこが個性の尊重なのか、自信を育めているのか、ひとりひとりを大切にしているのか謎。
話し合いで解決ではなく、渋々納得させられる感じが殆どです。
よく大人の都合で変更され、子どもの心が傷つけられましたし、そんなに自由でもありません。あり得ないような事故も起きていました。
子どものためと言うよりは、学校のため。
学校を成功させたい意図を強く感じました。
やはり私立は経営で成り立っているわけですから、これは宣伝の映画です。
職員がすぐに入れ替わるので自立や自由、対等な人間関係が全く育っておらず、職員自身も育っておらずで、そのような職員に子どもが付き合わされてしまうので本当に大変でした。
子どもの自己決定権を何より尊重するとの謳い文句ですが、決めているのはいつも大人です。
悩みが尽きませんし、お金や子どもの貴重な時間をドブに捨てるようなものでした。
権威主義で保守的な面が多くあるため、そのような人が多く集まっています。
絶賛のコメントしかなくて不気味です。
この映画はあくまで表面的であり、宣伝のような良い部分だけを切り取った内容です。

入学を検討されている方は、北欧の教育制度とは全く違い、経営が中心の私立の小中で1000万円もの学費を個人で支払う訳ですから、この偏った紹介の映画は参考程度にして、内実を現実的に慎重に詳しくお調べになることをおすすめ致します。

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