「好き嫌い分かれる」劇場版 ソードアート・オンライン プログレッシブ 冥(くら)き夕闇のスケルツォ Dポッターさんの映画レビュー(感想・評価)
好き嫌い分かれる
原作のアインクラッド編は読みましたが、プログレッシブになってからは未読です。
あえて先に厳しめの評価をさせて下さい。
原作ファンは多分あまり納得できていない仕上がりだったのかもしれません。
戦闘シーンおよび作画のクォリティは兎も角、全体的に物語の骨格が弱いと思いました。
脚本なのか、原案の掘り下げだったのか、そもそもプログレの原作そのものが弱かったのか、劇場版のオリジナルキャラクターのミトを挿し込んだ事で皺寄せが出たのかは分かりませんが。
総じて評価はTVアニメ版(約100分=5本)をスクリーンと良い音響で観るクォリティだと思います。
劇場で観るからこそ迫力を感じられますが、家庭のテレビなどの視聴環境で観たら何処まで感動が残るかは不明です。
こうしたシリーズはどんどん前作を観ていないと観る人の分母が減ってしまうので、コアなファン向けも大切だと思いますが、あまりそこに配慮して原作から変えるとファンの満足度は下がるし、余計な事かもしれませんがそうした配慮がクォリティに影響しているのかなとも。
一方で良かった点はプログレ原作未読だからかもしれませんが、二大ギルドの主導権争いを巡る対立をキリト&アスナたちが阻止しようと少人数で第五層ボス戦攻略に挑むというストーリーと、SAOシリーズを通して後々まで尾を引くラフコフとの因縁が垣間見れるシーン。
この後、他のギルドを巻き込んだり合併や分裂をしていく中でヒースクリフやアスナ率いる血盟騎士団が台頭して最強ギルドになっていくと思うと胸熱です。
偏見かもしれませんが、プログレはアスナ視点を中心にした物語だと思っているのでそこは楽しみです。
あとキリアスの距離感というか、うん…この二人まだ付き合ってさえいないんだよなと思うとなんか信じられないような…
キリ→アスのヨシヨシのシーンも、アス→キリのヨシヨシも甘くてご馳走様でした。