コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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見ようとしなければ聞こえない世界
いい映画だったなぁ。と映画館を清々しく出ていける作品。
フランス映画「エール」のリメイク作品。
主演のエミリア・ジョーンズはゴーストランドの惨劇で残虐な変質者に監禁される美少女を演じたのは記憶に新しい。
記憶に新しいのに、今作ではもう少女というよりちゃんとティーンエイジャーなのよ!そこにびっくり!!
相変わらず可愛いけど、10代特有の肉のつきかたと言いますか、いい感じに年相応の体系で役にピッタリでした。
作中登場するルビーの家族を演じた役者さん達も実際に聾唖者の役者さんを起用。 -
手話での会話って、相手を知ろうとしなければ、会話が成り立たない世界なんだよな。
相手の表情を読んで、手話をする方も感情を表情に乗せて伝えようとする。
生返事ができない分、自分の気持ちを身振りで的確な言葉と表情で伝えなければならないって相当のコミュニケーション能力が要求されるんだと感じた。
ストーリー自体は流れを逸脱しない進行、展開も予想通り。
結末も大団円で、観ている観客に優しい。
この作品のすごいところは、観客を聞こえる視点と聴こえない視点の両方の立場に立たせているところ。
劇中で効果的に手話が使われたり、音量であったりと演出が本当に素晴らしい。
家族で観ても、大切な人と観ても後悔のない、心の温かくなる映画です。
是非、劇場で鑑賞ください。
こんな家族っていいなぁーー
1 父母と兄に聴覚障害があり、長女が唯一の健常者である家族の姿と音楽に向き合う彼女の成長を描く。
2 泣けて笑えて心温まる映画であった。
良かったのは家族のあり方。この家族は、障害があっても前向きに生きており、行動をともにし、問題があれば話し合って解決しようとする。そして、互いに思いやりがある。個々人を尊重しながら時宜に応じ結束する姿は、家族のあり方として理想的であった。
劇中、ヤングケアラーである彼女の進学について、皆が思い悩む。彼女が進学で家を出ると家族は健常者との意思疎通や家業である漁業の継続が困難となる。しかし、このことも家族力で乗り越えた。
また、オ−ディションの場面で、雰囲気に気圧されていた彼女が客席に家族を見つけ、手話を交えて楽しげに歌う姿に家族の絆を感じた。その一方、健常者と聴覚障害者とが正しくコミュニケーションを取ることが家族間であっても難しいことも伝える場面もあった。
残念だったのは、劇中、障害があることで差別や不当な買い叩きに会う場面があり、いつの時代、どこの国の話かと訝しく思えた。
3 演出面で良かったのは、冒頭に漁のシ−ンを持ってきて家族の人物
設定や状況を一目で解らせてくれたこと。それと、卒業コンサ−トで彼女の歌唱場面の途中から無音になる場面。カメラが父の目線になり、左右の人物の歌に酔いしれている姿を捉える。耳が聴こえなくても娘が見事にやってのけたのを実感したシ−ンであった。
4 ノ−スター映画であるが、俳優がそれぞれの役柄にマッチし適材適所の感があった。中でも父母役の二人の天真爛漫な演技には微苦笑ものであった。
高校生の成長物語と家族愛
歌うことが好きな少女
家庭の事情で家から出る事ができない
でも。歌いたい
家族をとるか音楽をとるか悩む
歌は家族に届けられないが
家族には聞こえないが……
家族に支えられ音楽の道に進むことができた
若い人にエールを送る作品です
青春の光と影は好きな歌
家族の温かさが伝わる
この映画の前にエールの映画の配信を観ました
主人公の兄⇒弟で仕事が漁業⇒牧場の違いはありましたがほぼ同じ演出です 同じ感想です
健常者は見るべき作品
愛し合う家族は美しい!
ヒロインは心優しい美しき高校生です。ストーリーはとても判りやすくて、ラストに家族が赦しあった時、本当の幸せは訪れるのだということを、教えてくれた極めてピュアな物語でした。対立軸は歌に人生をかけようとした健常者と、その健常者をあてにしている3人の聾唖者です。3人の漁業の仕事を支えて家族のために生きるのか、それとも自分の才能を開花させるのか、ヒロインの選択は二つしかありませんでした。それが、最後には見事に安着します。家族が娘の人生を生かすことを選んだ時には劇場内で啜り泣く声があちこちから聞こえてきました。そして、ヒロインが歌う「青春の光と影」の歌詞は、ヒロインの人生そのものを表現しているので、これがまた泣けます。人生をどうやって俯瞰して乗り越えて行くかを示唆している珠玉の楽曲です。映画の途中でヒロインが歌う音が全く聞こえないシーンがありました。それは聾唖者の世界を、私たちが知ることができるわずかな時間でした。全く何も聞こえないのです。誰もがその演出に胸打たれることでしょう。そして一番感じたことは、人生は悩みがつきないものかもしれませんが、愛を持って生きていれば、必ず全てが見えない力でコントロールされて、うまく行くようになっているということでしょうか。グッドラック!!
最初はとんだ毒親だと思ったが、、、
ラストにむけてはとても良かった。泣きました。
ただやや(だいぶ)品のない両親、とくに母親は子を持つ母として少し嫌でしたね。(親の性的なシーンとか見たくないし私も絶対に子どもに見せたくない)
歌と、彼氏、親友、お兄ちゃんは良かったです。
すばらしかった
聾唖と音楽という相反する皮肉なテーマ設定なのだけど、受験の時の歌いながら手話をする場面で滂沱の涙。あの後、船にはお兄ちゃんの彼女が一緒に乗ってくれるのだろうか。手話ができて船にも強く、転職可能な人などそうそういなさそうだ。お兄ちゃんの彼女ならバーテンダーのバイトみたいだからすぐに転職してくれそう。
とにかく歌が素晴らしくて、歌と音楽が物語の中心にあってドラマを構成する。音楽映画でありながらさっぱり音楽が掛からないとか、音楽と関係ないところでドラマが展開するのとか本当に嫌なので、気持ちが良かった。
聾唖であるからこそむしろ手話で言葉が、健常者以上に豊かで、心がオープンで家族が暖かい。言葉以上にコミュニケーションしている感じすらある。音楽の先生も最高に素敵な人だ。
主人公は彼に対して心を閉ざす場面で、あんなに言ってくれているのにちょっとしつこすぎるのではないか。その分、和解する場面が素晴らしいのだけど。
旅立ちの映画
同週にたくさん映画が上映してるのもあり、スルー候補だったのですが、SNSで話題になっていたり、興行面でかなり健闘しているのもあり劇場に足を運ぶことにしました。久々に口コミが原動力になりました。
とっても面白かったです。アカデミー賞候補の名は伊達じゃない。
まず役者陣の演技の豊かさが素晴らしいです。特にエミリア・ジョーンズが凄い。頼りない声からの、発声を得て力強い声への移り変わりが見事で、鳥肌が立ちまくるほどの衝撃を受けました。普段のにこやかな少女の顔、恋にときめいている顔、家族との確執、家族との愛情を確かめる時の顔と、動きではなく表情でそのシーンごとに彼女の魅力が発揮されていたのも印象的です。家族4人のうち3人が聾唖者で、実際の役者の方々も聾唖者を起用するという徹底ぷり。前作でどうもその点が批判されていたようですが、いざ起用するとなるとなかなか難しい問題だとは思いますが、それでも違和感なく映画になっており、手話で下ネタを表現する際も面白さがきちんと伝わってきました。
聾唖者の方々と感覚を共有しているかのようなシーンがとても斬新で、そのシーンだけ娘が歌っているのに歌が全く聞こえないという恐怖と同時に、周りの人々が笑ったり手を叩いたりでその歌の素晴らしさを知るという表現方法がとても楽しかったです。
ルビーの才能を見込み教えるV先生がまたいいキャラクターで、厳しい先生ではあるけれど、根は優しくてとことん教えてくれて、ピンチの際には駆けつけてくれるし、手話の勉強を少しして会話に取り込んだり(ファ○クできて光栄ですという特大級のミスをやらかしますが笑)と、とても愛すべきキャラクターでした。
無事大学に合格し、ルビーを見送る際に家族が程よいいつもの距離感を保ちつつも、どこか寂しそうな姿。自分も実家を出る際はそのような感じだったのでとても懐かしい気分になりました。最後は家族全員で抱きしめ合って旅立つという、旅立ち映画として最高の幕引きでした。これからの彼女の未来もこっそり見ていきたいなと思う作品でした。これからも色々な国でリメイクされそうな雰囲気です。製作陣、役者陣の皆様お疲れ様でした。
鑑賞日 1/23
鑑賞時間 12:10〜14:15
座席 F-3
予告編を見て見たくなった一本
昨年からまた映画館で見る頻度が増えて来て、予告編で知る映画も増えて来た。これもそのうちの一本として公開を待っていた。大作・邦画・アジアものが中心なので普通だったらスルーしそうなものだが、映画館に通ったからこそ出会えたとも言える作品。期待通りの良作で周囲の人と同様に笑って泣きました。
父、母、兄、友人、彼氏、そして先生。それぞれが互いを思いやるいい奴らで、見ていて気持ちがいい。何より夫婦が愛し合っている、彼氏がいう通りとてもいい家族。もちろんものすごく負荷がかかり続けているルビーにしてみればそんなことを考える余裕はなかったと思うが。
正直歌がうまいということでバークリーに受かるのかとかはよくわからないけど、一瞬、古のオーディション映画、フラッシュダンスを思い出してしまった。これはおそらく今週ディズニープラスで見ていたボバフェットのドラマにジェニファービールスが出てきたからだろうな。
若いって素晴らしい‼︎
選曲が素晴らしい。エミリアジョーンズの声にピッタリだし、手話で表現するのにも合ってるのでは。
とにかくV先生に尽きるしラストシーンのパパの“Go!”も響きました。
シングストリートの彼も、フレッシュさは変わらずしかし雰囲気はしっかり持ってるの、また次楽しみです。
本年ベストかもしれない(暫定)
2022年映画3本目は、Coda あいのうた。
ここ最近で一番好きな映画でした
コメディタッチで描かれながらも、泣かせるところはストレートに胸を打つ。
エミリアジョーンズさん演じるルビーが魅力的で、聴覚障害の家族の耳となって生活を支えながらも、自分の人生を歩みたいと悩むさまが非常に刺さった。
大学に行きたいと打ち明けた後家族1人1人と本音で語り合うシーンや、父のために歌を歌って、喉の振動にて娘の歌を感じようとするシーンや、オーディションにて手話をしながら歌うシーン等好きなシーンが多すぎて語り尽くせない。
本当に好きな映画だった。
映画館を出た時に爽快な気持ち良さがあった。
優しい気持ちになれる
久しぶりに暖かい涙を流しました。
ハートウォーミングなこんな映画がほんとは大好き。
両親と兄が聾唖という家庭に育った17才のルビー。自分だけが健常者という事で、幼い頃から自然と家族の手話通訳を引き受け、3時起きの家業(漁師)の手伝いも含めて、健気にやってきた。
高3になり、選択した合唱の授業で歌の才能を見出され、大好きな歌唱に打ち込むことに(彼女を熱心に指導するこのメキシコ系の担当教師がまたとてもイイんです)。
でも家族は、彼女の歌声を聞くことができないから、というか、歌というものを知らないから、音楽自体を理解できない。
ルビーには「そんな事より、新しい事業を手伝って」と。反抗期なのね、と言われてルビーはさぞ傷ついたと思う。
新しい夢と、家族への愛の狭間で悩むルビー。
さぁ、彼女の未来は・・・というストーリー。
ぶっきらぼうだけど強くてあったかい父
少し天然で愛情深い母
本当は誰よりも妹のことを心配している兄
この家族がキュートで愛おしい。
いつかは子供を巣立たせる日がやってくると
頭ではわかっていても、寂しく、心配で。
(私も親として気持ちはとてもわかる)
一度は家族のために夢をあきらめるルビーでしたが、ギリギリのところで背中を押してくれたのは、家族でした。
オーディションのシーンで歌う場面は
涙覚悟で。
他にも、素敵なシーンがいくつか。
歌もとても良いです。
あたたかい涙と爽やかな感動がもらえる良作、おすすめです。
夢か家族か、号泣必至の感動作。
タイトルなし(ネタバレ)
2021年度米アカデミー賞作品賞受賞作品。聾者の家族の中で唯一耳が聞こえる少女の家族を支えなければいけないという重圧と責任感、それに反して膨らむ歌、音楽への関心と自信。その相反する価値観を行き来する彼女の心の揺らぎを丁寧に描き切った傑作。タイトルが出るシーンで海と空を水平線が綺麗に画面を割っていて、その間に船に乗った彼女がいる。どちらの世界に行くか、その間にいる彼女という構図から引き込まれた。
彼氏として登場する男子の扱い方も上手で、愛で乗り越えるというチープな展開はせずに、あくまでも彼女のオアシス、癒しであり続ける。水辺で遊ぶシーンからも彼氏のオアシス感は感じられる。それ以上はなく、彼女の問題を解決することはできない。それが非常にリアルに感じた。
聾者の俳優さんを実際に起用したことは言わずもがな素晴らしいことだが、それ以上に聾者(障害者)をある種神のような存在として描いていない点に好感を持てた。障害者は健常者よりも心が綺麗、神秘的である、というような表現をする映画は少なくないが、コーダでは下ネタも言うし、性交渉もするし、聾者であってもそれ以前に普通の人間であるという寄り添いがあり、綺麗事に収まっていない居心地の良さを感じた。
お兄ちゃん…
健常者だけど、そんなに立派な生き方をしてない。
幸せなのか?と聞かれても、まぁ、健康だから幸せの方だと答える。
幸せの形は人それぞれだし、苦労や悲しみも人それぞれ。
お兄ちゃんが健常者の妹に『こんな俺でもお前の兄貴だ!』と怒ったシーン辺りから、もう、胸に来るものがあって、お父さんの決断、アホなお母さんの暖かさ、それらが全て幸せだと感じた。
病気や障害のある人を少なくするため、働きやすさ、生きやすさを向上させることが人類の先決であり、戦争なんてやってる暇なんかない。
人類が発展することを願っている。
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