コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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いい話のようでいて、浅い
主人公が可愛くて随所で綺麗な歌声も聞けるのでそれなりに雰囲気は良い。
でもよく考えるまでもなく腑に落ちないところがたくさんあった。
何であの程度の努力で名門音大に受かるんだよ?
KPOPアイドルはもっと歌ガチってるって。
家業と音楽の板挟みという苦難を結局どう乗り越えたの?
そこがちゃんと描写されてないから「元からちょっと歌が上手かったから運良く受かっただけ」にしか見えないんだよ。
本番オーディションなのに何で家族が入ってきたからって手話混じりで歌うんだよ?もっと発声に集中しろよ?人生がかかってるんだぞ?
何で部外者が入ってきたのに試験続行するんだよ?
歌い直しとかルール的にOKなの?
結局最後通訳はどうやって用意したんだよ?
何かよくわかんないけど恋も進学も家業もうまくいきました、では当然感動出来るはずもなく。
進研ゼミの漫画じゃないんだからさ。
大切なものをすべて押さえている、素晴らしい映画
ええ、当方それなりにヒネクレた人生を送ってきたものでね。
「家族みんなが耳が聴こえなくて、1人だけ耳が聴こえる健気なティーンのガールが、歌の才能を見出され…」
的なプロットを聞かされると、
「出ましたね…これは。大丈夫なんですか?貴重な休日の2時間を使ってお涙頂戴ですか?だいいちそんなCHARAみたいな邦題よくつけまし(略)」となってしまうクチなのです。
なのですが、いやぁやられました。
序盤からルビー一家の漁業の描写がもう豊かだし、みんな目がいいですね。社会はクソだし、辛いことばっかりだけど、陽気に楽しく生きていく。その傍に音楽と、そしてユーモアがある。ゴスペル、ブルースに始まり、映画で音楽を取り扱う時はこういう「寄り添い感」が大切。
家族それぞれがそこそこくたびれてるんだけど、生きしぶとくて、嫌なことにも負けなくて、汚い言葉も平気で言うし、あとパパママの性欲がメチャメチャ強い笑 こういうのも大切。そして、毒親といえば毒親なんですけど、ギリギリで見てて不愉快なラインに落ちてない。そのバランス!重いテーマを扱っていますがこの映画はエンターテイメント。それもとっても大切。
個人的に、見てる最中にプロット感を想起させない描写の映画が好きで。ああ、こういう事を描こうとしてるんだろうな、と思いながら見るよりも、その時々で起こる事象が魅力的で、何これクスクス、ってなってる間に、気がつくとストーリーが動いてる映画の方が好み。その意味でこの映画は素晴らしい映画でした。みんなチャーミングですよね。
耳が聞こえない家族と、歌に魅了された娘。構造的に、娘の夢に家族は寄り添ってあげられない。この根本的な断絶とそしてそこを微かに埋める「身体的アプローチとしての音楽」。パパ曰く、ケツが揺れるラップは最高だ!耳が聞こえなくても、振動という形で感じられる「音楽」がある。あ、なるほどそう言うのは分かるんだねパパ。…このシーンが大きく終盤まで響く伏線になってきます。これも本当に美しかった。耳の聞こえないパパは、ルビーの歌を、首筋を触って声帯が震えるのを感じることでしか理解できない。そういうシーンも、変なタメなくスッと目の前に提示されて、まぁ泣きました笑。発表会でいきなり音がなくなるのも、ベタだけどズルイですよね。
結局のところこういう映画こそ、「キャラクター」というか、登場人物の「実在感」のようなものが本当に大切なんだなと思いました。目の前の生活に翻弄されてルビーのやりたいことを押し潰しちゃいそうなパパママ。でも本当はそんなこと望んじゃいない。普段の行動からそれがしっかり見える。ルビーに悪態をつきながら、家族に潰されるなと思いの丈をぶちまけるアニキもホントに最高。この世に悪い人なんかいない。
あとV先生もステキ。いかにもなヒネクレと熱さ。クセ強な音楽教師。こまごまとした描写がこれも大事な例ですよね。終始クスクスっとしてる間にいつの間にか涙が出ているというか。それとマイルズ君がめっちゃ怖がってたくせにルビーを止めてひと足先に崖から飛び降りちゃうのとかキュン過ぎでしょう。こういう小さな「Yes!」の積み重ねがモノづくりにはホント大切ですよね。
という事で終始感情揺さぶりポイント満載の素晴らしい映画でした。美しいものを見た気持ちになれたので5点です!最高!
※話ずれますけど個人的にCLASHが大好きなので中盤のI fought the lawも良かったです。もう全部よかった。
良作だがアカデミー賞受賞は正直疑問、肝心の「歌」に爆発力が無い
フランス版「エール」のリメイク、トロイコッツァーはじめ俳優陣の演技、脚色は素晴らしい。
あらすじは特に書かないがこの作品のキモはなんと言っても主演エミリア・ジョーンズの歌唱力。耳の聴こえない家族の中、唯一聴こえる彼女の才能である“歌”で奇跡を起こすという話しは、まさに「スター誕生」のサクセスストーリーなのだが、肝心の「歌」に爆発力が無い、勿論下手な訳では無いし充分上手いのだが、「アリースター誕生」のレディーガガに及ばないのは仕方ないとしても、AGT(アメリカズ・ゴット・タレント)・BGTに出てくる素人の方がはるかに鳥肌立つほどの爆発的歌唱力を披露している。
歌のもつ力がどれほどのものなのかを表現してこその本作。コーラス部の合唱シーンもドラマ「グリー」の方が良いのでは無いかと思う。
映画作品なので、奇跡的サクセスストーリーを期待していると肩透かしかもしれない。
この年のアカデミー賞最多ノミネートは『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(Netflix作品)(その他「ドライブマイカー」もノミネート)
アカデミー賞作品賞の投票は、アカデミー会員の全員に権利があり、10本のノミネート作品からランクづけして投票するのだが、1位が一番少ない作品が却下され、それを1位にした人は2位が1位になるという繰り上げ方式で、結果的に最後に過半数をとった作品が受賞となる。つまり極端に賛否が分かれる作品は残りづらく「誰もが素直に感動できる」作品ということで、予想外の受賞となったとも言えるのかもしれない。
タイトルなし(ネタバレ)
前半ほんとにルビーが気の毒で辛かった。
特に合唱部に入ったって言ったときに「反抗期なの?」ってひどすぎる。
でも兄のセリフや行動を見てるとちょっと印象が変わってきて、ルビーが家族を守らなきゃいけないって思ってやってることが逆に自立を妨げてるんだよね。
「家族の犠牲になるな」って言葉にはそういう意味も込められてるんだと思う。
音大に推薦されるほどの歌唱力ではなかったけどピュアな歌声は素敵だったし、音が消えて聾者視点になる演出も切なくて良かった。
本当の愛とは
不器用でもいい。間違ってもいい。そこに本当の愛さえあればきっといい家族になれるんだろう。ルビーのお兄さんは、一貫してルビーの自由な未来を願っている。自立するために仲間と飲み会に行って関係性をつくろうと頑張ったり、1人で業者と取引しようとしたり、ときにはルビーに頼る家族にも反発する。兄としてずっと妹の未来を願っている。ろう者であっても、支えられるばかりになりたくない。頼れる兄貴でいたいから。お母さんは、典型的な子離れできていない母親だった。親にとって子どもはずっと子どもだというけど、こういう親多いんじゃないかな。ろう者と聴者の隔たりをいちばん感じているのもお母さんだ。それはきっと自分の親と自分がうまくいっていなかったから。ルビーは「ダメな母親なのは、耳のせいじゃない」と冗談まじりに言う。それはきっと本音だろう。耳が聞こえるかと心が通じ合えるかは別問題だ。それはこの映画が教えてくれる。人間は自分にコンプレックスがあるとき、つい不都合をそのせいにしてしまいがちだ。でもそのせいじゃないことは多くある。例えば容姿に自信がない人は、人間関係や恋愛がうまくいかないとき要旨をその原因と思い込んでしまうが、実は内面の問題だったりする。障がいだって同じだ。人間にとって障がいの有無などほんの一部分に過ぎない。けどそんな母親も、不器用ながらルビーを愛している。お金がない中でも娘のために赤いドレスを買ってあげたり。不器用でもストレートな愛情はきっと届く。お父さんは、誰よりもルビーの可能性を信じている。理解したいと心から願っている。コンクールで、ルビーの表情、観客の様子を見渡し、ルビーがどれだけ音楽を好きか、才能があるかを理解しようとしている。音がない世界で、ルビーの歌を感じたいときっと誰より願ってる。不器用で綺麗な形の家族ではないかもしれないけど、疑いようのない愛情がそこにはある。それはきっといちばん大事。V先生も愛情を持っている。ルビーの才能を信じ続け、最後まで諦めず細い道を作っていてくれた。家族のことも、他の人から馬鹿にされていることも関係なく、1人の生徒としてときには厳しく正面からぶつかってくれる。この映画のキャストは実際にろう者が演じている。みんな素晴らしい演技だ。お父さん役のトロイ・コッツァーは助演男優賞を獲得した。悲劇の対象として、守られるべき存在として障がい者を描くわけでなく、自立した魅力的な人物として描いているところもいい。この映画はアカデミー作品賞をとった。このような素晴らしい映画が最高の評価を受けて本当によかった。
素敵なオリジナルあっての素敵なリメーク
第94回のアカデミー賞で作品賞・助演男優賞・脚色賞、ノミネートされた部門すべてを制覇、まずは拍手を贈りたい。2015年のフランス映画『エール!』の英語版リメークである。前年のサンダンス映画祭でのグランプリがあったとはいえ、アメリカ国内での公開はAppleTV+での配信のみ。この年アカデミー賞大本命『パワー・オブ・ザ・ドッグ』とともに、配信作の主要部門でのノミネートは今や当たり前の時代になったが、今回配信作初の作品賞受賞はアカデミー賞の歴史に残る快挙といっていいだろう。
オリジナルではパリ郊外の酪農家一家だった設定が、今作では漁港の町に暮らす漁師の家族の物語に変わった。四人の家族のうち3人が耳が聞こえない。ただ一人健常者の娘が家族の耳になっている。一家の誰もがそれを当たり前のこととして受け止め、障がいのあることが嘘みたいに明るく真っすぐに生きている。その娘が都会の大学への進学を前にして、家を離れることが一家の問題として大きくのしかかってくる。前作から本作へと受け継がれる基本的な設定だ。だがここで重要なのは、家族の成り立ちが変わったことで、一家から娘がいなくなることによる家業への影響の度合いがより深刻になった点だと思う。酪農家なら気楽で漁師なら深刻だなどというつもりは全くない。どちらの家族にとっても大きな決断を迫られる問題なのだ。あっけらかんとしてどこまでも明るかった前作に比べ、今作ではどこか深刻な気配が漂うのは、この家業の設定の改変によるところが大きいからなのだと思う。
前作では姉と弟だった兄弟の設定が今作では兄と妹に変わったことでのめぼしい効果は今作の美点になった。進学をあきらめかけた妹に「家族の犠牲になるな」と手話で激励する兄。自分の障がいが妹の人生までをも変えてしまうことへの怒りや悲しみ、妹を思う兄の心根が胸を打つ。前作にはなかった今作の素晴らしいシーンの一つだ。
一度はあきらめた進学のためのオーディションの朝、誰より早く一番に起きて娘を揺り起こしオーディションを受けろと衝き動かす父。車に乗って一家総出で会場に向かう家族。「出て行く私を許して。逃げるんじゃない、旅経つんだから」と手話を交えて歌う娘。聞こえないその歌に精一杯のエールを送る父母と兄。映画終盤の流れはきっちり前作を踏襲してやはり胸を打つ。オリジナルへのリスペクトである。
もし前作を見ていない人がいたら、DVDでも配信でもいいから是非見てほしい。アカデミー賞で作品賞を獲得した映画にはこんな素敵なオリジナルがあったこと。本作の制作に関わった人たちが、どうしてこれをリメークしたかったのかが必ずわかると思うからだ
単なる苦境を克服して誕生する歌手のサクセスストーリーではない
🔳押し付けないハンデある人たちの心情
聴覚障害というハンデを持ちながら強く生きる家族に対し世間は必ずしも優しくない。それでも明るく、時には社会の不条理にそれぞれの形で立ち向かう家族の姿が自然と見ている人の心を引き込んでいく。
🔳第一クライマックスの静寂がどんなメッセージをも超越
衝撃的な表現力だった。どんな観客も主人公の美しい歌声を聴きたくなるだろう。ましてやその歌声それが家族なら。そんな家族の気持ちを表現するための表現は主人公の最高の歌を期待していたものに実に容赦無い。ここで見るものの誰もが主人公に家族側が背負ってきたハンデの凄まじさを知ることになる。単に歌手のサクセスストーリーを描きたかったのではないという監督の信念を感じさせられた。
🔳トレードオフされているヤングケアラー問題
聴覚障害の家族の元に生まれた主人公はヤングケアラーにあてはまる。この主人公は自分の歌に希望を見出すことが出来た。現実にはそうした境遇にない人が少なくないであろう。声もあげられず、与えられた境遇に甘んじながら生きている子供たちがいることに思いを馳せるとこの作品を手放しで賞賛しづらいものがある。
🔳聴覚障害者にとって手話の歌とは
さらに聴覚障害がある人に手話で歌を共有する価値を過大に評価していないだろうか。音の振動のリズムと手話が調和して伝わる感覚やその他にも視覚で音楽を表現する試みはあるだろう。それで聴覚障害者も一緒に感動を共有しているかどうかは聴覚保持者は確信を持てないはずだ。それでもそうした試みの価値は評価されて良いが、真に感動を共有できる手段を追求しないと単なる思い込みで終わってしまう。
手話は、世界に溢れる言語のひとつ
手話は、世界に溢れる言語のひとつ。
優しくて美しい、
コミュニケーションのひとつなのだと気づくはず。
素晴らしかった。
ただ、素晴らしかった。
後半ずっと泣いてました。
「コーダ」とは、
「Children of Deaf Adults」の略で
耳が聴こえない親を持つ聴こえる子どものことを言うそう。
両親と兄、家族の中で1人だけ耳が聞こえる歌が好きな女の子。
これは、彼女の困難と葛藤、そして生き様を通して描かれる、家族の愛と成長の物語。
ろう者視点とコーダ視点、健聴者視点それぞれの世界がリアルに描かれていて、『マイノリティとどう向き合うべきか』を突きつけられる。
セリフの一つ一つ、手話の一つ一つが突き刺さった。
歌が好き。
なぜわかってくれようとしないのか。
逃げたい。苦しい。理解したい。助けたい。
愛してる。
それぞれが、それぞれの環境や境遇の中で自分の人生を生きている。
それを知り、考えること。
大切だと思わせてくれる素敵な作品でした。
是非とも映画館で
それぞれの"音"を楽しんでほしい。
☆☆☆☆ 配給会社、タイトル狙いすぎ(u_u) まあ、それは置いと...
☆☆☆☆
配給会社、タイトル狙いすぎ(u_u)
まあ、それは置いといて…
とても良かったなあ〜(´ω`)
ここまでウェルメイドに徹して作られていると、好感が持てる。
但し、少しばかり毒っ気のある作品が好みな人にはオススメしませんが、、、
実は鑑賞後直ぐにネット繋がりの映画仲間に「超オススメ!」と伝えたところ。
「リメイクですよね!」との返事。
「?」あらら本当だ!ここ数年は、鑑賞前には予告編以上の情報を観ずに鑑賞する事が多いので。
(原作本がある日本映画はまた別として)
この作品がフランス映画『エール』のリメイクだった事を知らずに鑑賞していた。
慌てて、当時の自分のレビューを見ると…
あらららら、、、日付と劇場名だけ💧
確かに鑑賞中には既視感強めに感じていたのは事実。でも直ぐに『エール』の事を思い出せなかったのだから、それ程には自分には刺さらなかったのだろう(。-_-。)
前半からかなりの下ネタを繰り出しては観客を笑わせて行く。
でもその下ネタが、決して観ている観客に眉をひそめさせる下ネタではなく。寧ろ微笑ましい下ネタなので、観客側に嫌な思いを抱かせない。
真面目な場面が続いた後には、そんなクスクスとさせてくれる場面がある為に、どんどんと引き込まれて行った。
とかく聾唖者を扱うだけに、深刻な内容になりやすいところでの笑いの場面でもあり。私の様な健常者でも、聾唖者の人の気持ちに寄り添えているのでは?との思いにさせて貰える。
(但し、その思いが果たして聾唖者の方達から観て、どの様に映ったのか?は完全には分からない。当たり前の事なのだけれども…)
と、ここまで書いたところでやっと元ネタでもある『エール』のストーリー展開を思い出して来た。
ほぼ元ネタ通りのストーリー展開だったのではないだろうか。(ちょっと記憶が怪しいですけど)
おそらくは、最後のオーディション場面で涙腺崩壊する人が多いのではないでしょうか?
実際問題、私もこの場面で遂に涙腺崩壊を起こしたのです。
でも、そこに至る前の場面にこそ私の心に刺さった場面がありました。
それこそが、ルビーの歌声を(心で)初めて〝 聴いて 〟周りの人達の喜びの表情から感じた《家族》の想いでした。
特別に凄い演出であったり、映像に凝っていたりするわけではないのですが。的確に観ている観客の心の隙間に入り込んで来る爽やかな風の匂いを感じたのでした。
あの黒澤明が生前に言った言葉をちょっとだけ思い出した。
「作品にはそれを作った人の性格がでるんだよ!」
(正確ではないけれど、それに近い意味で)
この作品を監督したのは女性で、まだ作品数はこれで2本目らしいですね。
その演出であり作風から、心優しい人なのでは?との思いをさせてくれて、早くも次回作品が楽しみになっています。
ところで、多分元ネタの『エール!』には無かったと思えるのが、若い2人が池の上にある大きな岩から飛び込む場面。
スティーブ・テシックの自伝的脚本でピーター・イェーツが監督した青春映画の傑作『ヤング・ゼネレーション』
アメリカ映画界では名作との認識が浸透しているだけに。岩や崖から池や湖に飛び込む映画が有ると『ヤング・ゼネレーション』?と、ついつい思ってしまう。80年代映画大好きおっさんであります(^^;;
「◯◯になるな!」
兄貴かっこいいぞ!
2022年 1月21日 TOHOシネマズ日比谷/スクリーン9
ここで見る星は海で眺める星ほどキラめいてないな
前半 笑える 、後半 泣ける
ダブルでネタバレになる、いけないレビュー
印象に残ったのは、家族視点の無音世界のコンサート会場のシーンと、家に連れてきた友人とともに親の営みを目撃するシーン。
ストーリーは、家族に頼りにされる主人公が学校で音楽の才能を認められ、家族の未来と自分の将来との狭間で悩む。リバーフェニックス主演の『旅立ちの時』(1988年制作 原題:Running On Empty)に似ていた。
今作は、①父と母や兄の性描写がある。②ところが主人公はキスまでしか描かれていない。解釈は、①愛情を身体で表現する家族。②主人公は今まで特定の相手がいなかった。家族のために自分のことを二の次にして妥協したり我慢して生きてきたのだろう。
歌も素晴らしく、感情移入がしやすくて感動の場面が多い。
見始め、歌のレッスンと漁業の異なる二つの世界がどう繋がるか見当もつかず、主人公以外のセックスシーンが伏線なのかストーリーにどう関係するのか、描写の必要があるのかと懸念した。
今作は希望に満ちた終わり方であり、そのラストの展開までもが、大好きな作品『旅立ちの時』と似ていて驚いた。これはダブルでネタバレになる、いけないレビューだ。
結局、無駄のない脚本と必要な描写で大満足した。
泣かされると分かっていても泣く
いろんな愛を綺麗な歌声にのせて
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