コーダ あいのうたのレビュー・感想・評価
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初めて知った「Coda」という言葉
「Child of Deaf Adults」の略語、
ろう者の親をもつ子供とのことを指す言葉だそうだ。
半世紀生きてて知らなかった。
観に行く前は音楽記号のcodaと思い込んでいた。
というわけで全くの予備知識なしに観た。
主人公の家庭描写が自然で
日々の営みが、違和感なく入ってきて、
ろう者を家族に持つことが、
日常で少し不便だけれど、
普通のこととして
一つと個性として受け入れられた。
興味深かったのは、彼ら家族を
健聴者と違うだけで、少し避けたり
軽く虐める側にこそ違和感を感じたことだ。
そういうことをする人達がむしろ
妙に不自由に見えた。
物語を動かしていくのは、
ろう者であることを当然とし
良い意味で気にしない人々、
家族の中で唯一の健聴者の主人公が
明るく家族をサポートする様を
眩しく観ていた人だ。
はからずも、2022年2月、3月あたりで
テレビドラマにおいても、
ろう者の人たち、LGBTの人たち
突然の病気で、夢破れた人が登場する。
時代は行きつ戻りつつしながら
少しずつ前へ進んでいるのかもしれないな
とこの映画を観て思った。
今、是非観てもらいたい映画です。
正直、感動した
悪い人はいないので救われました。
脚本だけ見るとちょっとチープだけど、娘の成長と歌の楽しさ、そこに魅せられたかと思うと、娘の歌声が全く聴こえない聾体験に胸を打たれました。
娘の歌が自身には聞こえないにも関わらず周囲の人の喜びや、ノリノリになる人、泣いてさえいる人がいるような状況に疎外感を感じてしまう父はじめ世の聾唖者に感情移入させられて「何ということか、こんなに楽しく美しい響きさえ楽しめない状態なのか」とやるせ無さに打ち肘がれました。
しっかりと娘、兄、両親が救われるので視聴者も救われます。
唯一マイルスはちょっと残念だったけどね。
エミリア・ジョーンズがいい!
音楽を信じるということ
振り返らずに
気持ちを伝えるものは、言葉だけではありません。身振り手振りに表情も。誠実さと熱意があれば相手の心に届きます。
何を観ようかと、最寄り映画館の上映作品を物色中
何となく気になったのがこの作品。
・家族が全員、耳が聴こえない
・主人公(ヒロイン)一人だけ耳が聞こえる
・そのため家族にとってヒロインの存在は欠かせない
・実はヒロインには隠れた才能があって…
うん。 観ろと言われている気がする。
けど…
どこかで観た事のあるような内容かも と
作品紹介を読んだところ、リメーク作品とのこと。 納得。。
しかも元作品は劇場で鑑賞済みでした。 ※←私には珍しいパターン
「エール!」ってどんな内容だったか、が
あまり思い出せず、過去の鑑賞メモを検索。。
「まあまあ。
もーもーだ。 ヒロインちと太めだ。
やや下ネタ系の話が多いのは制作国の風土か。 」
う~ん
なんだかなぁ。
小学生なみの感想だ。。 (…という心の声は置いといて)
前の作品では「牛・牧場」 だった舞台が
この作品では「海・漁師」 に置き換わっています。
どんなお話になったのやら
これはやはり観てみなければと言うことで鑑賞です。
◇
耳の聴こえない家族の中で
周りの人たちとの「言葉による会話」の役目を
引き受けたきた高校生のヒロイン。
父と兄の漁船に乗り込んで漁に出て
港に戻れば色々な交渉役をこなし
そのあとは学校に行って授業を受ける
大音量で音楽をかけながら車を走らせ
学校までやってくる家族たち。
その姿が目立つため、
学校でも浮いてしまう。
そんな毎日。
※音は聴こえなくとも、音量が大きければ
体に響いてくるから大音量 という理由に納得。
そんな中
クラスで気になる男子と同じ選択授業を
選ぶのだが、それが 「合唱部」。
実はこのヒロイン、海に突き出た崖の上で
一人大きな声で歌を歌うのが大好き。
その合唱部で出会った顧問の先生。
この先生がヒロインの歌唱力に気付き
そして、音楽大学への進学を勧めてくる。
歌うのは大好き。進学もしてみたい。
けれど
自分が家族から離れてしまったら
家族の暮らしはどうなってしまうのか…
とまあ
このようにお話が展開します。
正攻法といえば全く正攻法のお話なのですが、
登場する人物(家族や先生)が、厭味の感じられない
とてもいい人たちで
良い作品になっていたと思います。
観て良かった。満足です。
◇ あれこれ
■ヒロイン(エミリア・ジョーンズ)
「歌が上手」という設定なのですが
本当にその通りでした。
豊かな声量・安定した音域 いや~素晴らしい。
まだ20歳と、若い女優さんなのですね。
これからの出演作品も
チェックしていこうかな と思っております。
■合唱部の先生
ものすごい熱量の持ち主。 しみじみ
練習に遅刻を繰り返すヒロインを突き放すけれど
「これまで家族以外と行動をしたことがない…」
そう口にするヒロインを受け入れ直したり
音大の入学試験で
楽譜も無く、アカペラで歌おうとするヒロインの元に
息を切らせて駆けつけ、伴奏を名乗り出たり
緊張のあまり声が出ていないと見るや
わざと伴奏を間違えて、頭からやり直しにしたり
本当にいい先生です。
私にも是非指導を。 (巻き舌音は出来ませんが…汗)
■気になった点一つ…
リメークによって 「牧場 ⇒ 漁師」 へと
舞台が変わったわけなのですが…
「乗組員が全員耳が聴こえない」
という状態でも
船舶の運転免許や、漁業権の認可 って
取れるものなのでしょうか? う~ん
※調べてみたら、日本の場合
船舶免許の条件に
「日常会話が可能であること」
というのがあるようです。
それともそれは
フランスやアメリカでは問題ないのかも…
◇最後に
「CODA」 (Children of Deaf Adult)
初めて耳にした言葉です。
親が手話を用いるため、CODAの子供は
「言葉と手話」 のバイリンガルになることも多いとか。
この作品でも
音楽大学の入学試験のとき
「言葉で歌う」だけでは、緊張で上手く歌えなかったのが
「手話をともなって歌う」 ことで
本来の声で歌うことができたのですが
とても良い場面で、印象に残っています。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
観て良かった…
家族・青春・そして身体的ハンディキャップ。それを乗り越える主人公と家族の絆…。
むむむ。
元の『エール』も観てないし、予告編見て、なんだか「いかにも」な感じがして、他の方の評価の高さに背を向け、ひねくれ者の私はずっと食わず嫌いでございました。
いやぁ。そんな不誠実な態度をあらためて、上映期間中に観といて良かった。
「音」が大事な要素なので、やはりこれは劇場で観るべき。
歳をくったこともありますが、久しぶりにかなり泣かされた。
障がい者の苦悩や孤独、社会制度の不備、世の中の偏見、ヤングケアラーの将来への不安をしっかり見せながら、でもそれを一方的な「不幸」「犠牲」「被害者」と決めつけない、ちゃんと前を向いて歩いていく映画。
必要以上に湿っぽくならず、コメディ要素多め。それでも最後は涙が止まらない。
登場人物すべてが愛おしく感じた。
【蛇足】
観賞後、一杯引っかけて帰宅し、YouTubeで上がってるラストの歌唱試験の(おそらく違法)動画を観たら、もう嗚咽が止まらないくらい泣いてしまったよ。
10
どんな形でも家族は家族
リメイク元の作品は観ていなかったが、あらすじを聞いて鑑賞!
単刀直入にすごくよかった。
家族の形はそれぞれ違うもの、たまたま耳が聞こえない家族と聞こえる自分。
歌いたい気持ちと、自分は家族の通訳係だということに葛藤しているルビー。
ルビーの歌声を聴くことのできない両親と兄。
途中、家族側の目線からの描写は素晴らしかった。手話で歌を伝えるシーン、そこでのルビーと家族の幸せそうな顔には感動した。そしてルビーがお父さんに星空の下で歌を歌うシーンでの表現はこれしかないだろうと思わせるぐらいインパクトがあった。
みんな心が強い、母も父も兄もルビーも、、
家族の形はみんなそれぞれ、でも愛の形は変わらない。これは障害があり困難を乗り越えていく話ではなく、家族の愛の物語だった。
Go!
V先生推しです!
結構最初のタイミングからぐぐっと惹きこまれて、終始うるうる、終盤ボロボロ泣いてしまいました。
あらすじ読むだけで良い話なのはわかっていたし、わかりきっていたから敢えて観に行かなかったのだけれど、あまりにも周りの評判が良いので観に行ったら案の定良くて。うまくいきすぎる話だなぁとも思いつつ、でもユーモアの散りばめかたが良い具合だったり演出がとってもよかった。ルビーの声も映画の素敵なスパイスになっていて。
にしても、パンフレットとかでも全然フィーチャーされてないけどV先生、めちゃくちゃかっこよかった!終始ほんといい先生でお家もロッジハウスみたいな外観、内装もめちゃめちゃ素敵。もうちょっとパンフレットで名前とかきちんと掲載してほしかったなぁ。
これは観てください🙌
ステキな家族に万歳
Child of Deaf Adults
家族の話を中心に置きながら、17歳らしい恋愛や進路に悩み励む姿はリアルで感情を温められ、強く優しく揺さぶられた
・総評と繰り返しになるが、聾者の家族の話が中心であるが、学校での生活や恋愛に関しても愛らしくて、惹き込まれた。また、生活音は騒がしく、対話は静かという"普通"とのギャップは興味深く、聾唖者の過ごす環境についても、非常に勉強になった。
・マイルズを演じたフェルディア・ウォルシュ=ピーロを観たのは『Sing Street』以来だけど、6年経っても高校生役をやっているのは意外。
・この映画に関することでひとつ気になったのは、日本用のGAGAの予告映像だけ。どれがオリジナルの予告映像かは分からないけど、先に公開してるApple TVの予告に無いシーンが2ヶ所GAGAの予告にはあり、それが本編を見せ過ぎであり、勿体ないと感じた。
・映画全体を通じて、聾者視点と健聴者視点のコントラストが効果的で興味深く、ユーモラスであり、映画の特性を生かしている作品だった。
オリジナルから進化しててよかった。
お父さん役の人、クリミナルマインドのシーズン8のエピソード1に出てた人。サイレンサー。被害者の口を縫う人。
見るつもりなかったけど、codaが音楽記号のコーダのことではなく、「Child of Deaf Adults」「聾の親を持つ子ども」の意味だと知って、真面目な雰囲気を感じて見に行った。
オリジナルの「エール」も見てたんだけど、悪くないけどちょっと大味ねとか思ってて、「コーダ あいのうた」という邦題がだせーと思ってたのでスルーするつもりだった。
本作はオリジナルのコメディ色を薄めて、家族間の葛藤や対話に注力していて、すごく良い作品になってた。
「エール」でも思ってたけど、あの程度の(付け焼き刃な)受験準備で、ポップスを辿々しく歌ってただけで、音大受かるか?とは思った。
ジョニミッチェルのボースサイドナウは好きだけど。ラブ・アクチュアリーでエマトンプソンがなく時かかってる曲ね。
オスカーのダークホースであれ!
歌う、笑う、不貞腐れ怒る、焦る…ロビーの全ての表情が脳裏からも心からも離れません☀️
フランス版「エール」の心地良い後味が大好き!そのリメイク版!期待値も上がりましたわ!
見事に期待以上の感動を得られたのもドキュメンタリー?と思わせる様な周到な創りに
細かな手話メインのリアル演技…
ロビー役エミリア・ジョーンズの春風の様な歌声🌸
健常な普通の家族以上の深い絆のこの一家を見続けているうちに紛争やコロナ禍でどうにもならない現状を忘れさせてくれた気がしました
沢山の高評価と熱きレビュー数が物語るよう
本当に人々が求めてる想いを多いに感じました
「愛の歌・家族愛溢れたエール」を世界中の人に届けるこんな作品こそがオスカーに輝くのが理想です!!
…個人的にV先生…タイプです😁
映画館での鑑賞をおすすめ!
家族で唯一耳が聞こえる少女が抱く家族との葛藤や愛情、才能ある音楽へ挑戦する不安などを描いた作品です。以前に映画館で予告編を見て気になっていました。たまたま時間が空いた時に検索したら近くの映画館で上映していたので運よく鑑賞することが出来ました。
他の方もコメントされていますが、鑑賞後は非常にすがすがしいです。いわゆるハッピーエンドです。でも、障害者を取り巻くハッピーエンディングストーリーを期待して鑑賞すると、下ネタ攻撃に参ってしまうかもしれません。初めてできた彼女と初デートで見に行ったりすると、鑑賞後に感想を話しているときに沈黙が流れたりするかも。でも、コンドームをヘルメットに例えて力説していたお父さんのシーンは非常に面白かったです。
実は、こうした下ネタに対する反応というものもお互いの価値観を理解する上では貴重なものです。全く受け付けないのか、何も考えずに大笑いするのか。2択ではないと思いますが、こうした価値観は近しい方が恋愛や結婚はうまく行く気がします。
手話で話しているシーンでは映画館が静寂に包まれることがあるのですが、そうした経験が出来る映画もなかなかないと思います。ぜひ映画館で鑑賞して欲しい作品です。
二つの世界にいる主人公=BothSideNow
「Both Side Now(青春の光と影)」この映画を一言で語るとしたら、本作に登場するこの曲のタイトルがふさわしいでしょう!
聾唖者の家族で生まれ育った健聴者の主人公が、「歌うこと」を夢みて奮闘する物語。アカデミー賞のノミネート作であり、日本でも話題の青春音楽映画。
自分としては珍しく、観賞前に予告を観てない映画なのですが、評判を聞き付けた親に誘われて一緒に観賞しました。
結果、「グッバイ、ドン・グリーズ!」に続いてまたしても大きな感動を呼ぶ映画でした!!
正直に言うと、子供や高校生が主人公の音楽映画はストーリー展開が似てる作品が多いので、そこまで高い期待値で挑みませんでした。実際、ストーリー構成における主人公の家族や学校との関係の変化は最近の「カセットテープ・ダイアリーズ」やイギリスの名作映画「リトル・ダンサー」等と対して変わらないです。
なので、ストーリー展開における驚き等はさほどありません。
では何故それでも感動したか?
それは、演出の上手さにあります!
これほどまでに心揺さぶられる演出が出来た理由は恐らく、監督のシアン・ヘダーが徹底的に聾唖者の視点に立ちながら製作したからだと思います。
その演出は終盤で特に上手く表現されていて、聾唖者と健聴者との隔たりやそれによって生まれる絆等、切なくも感動する場面が非常に多かったです。
監督のインタビューによると、脚本の段階から手話の専門家の協力を行い、自らも手話を学んだそうです。
また、主人公の家族に実際の聾唖者の俳優を起用したことで他の作品と比べてより現実的に描かれていました。
(なので、両親二人とも平気で下ネタを言いますw)
なので、主人公の家族を演じた父親役の俳優はオスカーにノミネートされただけあって非常に良かったですし、母も兄も非常に良かったです。
主人公を演じたエミリア・ジョーンズも歌と演技の両方上手かったです。
ちなみに、主人公の想い人を演じた男の子がまさかの「シング・ストリート」の主人公を演じた子だったのは結構ビックリしました!(笑)
また、主人公と音楽の先生との絆も非常に良いです。
どこか浮いていて非常に厳しくてたまに怖い先生ですが、主人公の実力をちゃんと評価して、だんだんと主人公の良き理解者になっていく様は非常にハートフルでした!
この映画では、常に健聴者と聾唖者の両方の視点で描かれています。特に、主人公は健聴者でありながら家族は全員聾唖者なので手話が出来るという、ある意味どちらの世界にも立っている存在です。
そこで生まれる葛藤や成長が描かれており非常に胸熱になれます。
だからこそ、この映画は「Both Side Now」の曲が主人公をこれでもかというくらいマッチしていて、それが終盤で非常に上手く表されていました!
この曲がこの映画の全てを表しており、良い内容を更に感動を生んでいます!
音楽映画は傑作が多い!
それを証明づける一つであり、またしても素晴らしい映画が生まれました!
愛ってすごい。家族ってすごい。
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