「久々号泣した」コーダ あいのうた alvoさんの映画レビュー(感想・評価)
久々号泣した
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まず主役のルビーちゃんの歌声の沁みること!
漁業という異色の組み合わせも面白い。
そして手話で語られる言葉と感情の幅広さと深さ。どこまでリアルかわからないが驚かされる。
そして聾唖の家族の逞しさよ。
父母兄と全員聾で、かつ家族に健聴者もいるからこそ仕事も成り立ち、家族の中では怯えることなく、遠慮することなく、明るく生きてこれたということなのか。きっと日本ではこんなに前向きにいられる環境はあまりないのでは。。と思った。かといって周りも優しい訳ではなく、ひどいイジメや中傷に晒される。なのに強く生きている。
うるさい兄の頼もしさ。後半の怒りの台詞が心に響く。かわいそうと色眼鏡をかけてみていなかったかと省みる。助けているつもりが本当に彼の頑張りの横槍になっていたのかと。
コンサートのシーンの演出は予期していたものの、感情移入して涙が止まらなかった。なのに静寂の中泣けない鼻噛めない辛さ。。合わない手拍子を見るステージ上の娘の気持ちはどんなだろう。
映画としてもとてもテンポ良かった。膝に乗せた荷物を後で床に置こうと思ったままひきこまれて気づいたら終わってた。手話シーンが多く、字幕を見るのに忙しかったのもあるか。
実際日常の手話は伝えたいことをもっと端的に伝わるよう表現しているのだと思う。けど、愛の言葉や卑猥な言葉、怒りや複雑な感情まで映画のように手話で表現できるとしたら、本当に大事な手段。今はテクノロジーも寄与するとしても、もっと健聴者にも浸透するようにできないかと思う。
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