「良い映画なのにちょっと雑」コーダ あいのうた 星のナターシャnovaさんの映画レビュー(感想・評価)
良い映画なのにちょっと雑
「コーダ」とは聾唖の両親に育てられた子供ことだそうです。
実は結構深刻な話をコメディー要素を散りばめて
楽しく観られる作品に仕上がってます。
聾唖で出来る事、出来ない事をコミカルに、でも明確に表現する事で、
聞こえる人が知らなかった聾唖の方の世界を理解できる。
この映画の一番のキモはそこだと思いましたね。
主演のエミリア・ジョーンズの歌声が誰かに似てるな〜??
と思いながら観ていたら、劇中でそのものズバリの
その人の歌を歌うシーンがあってああ、やっぱり!!
良い声です。
心がほっこりする様な映画が見たい方にお勧めです。
で、月に8本ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
最近日本でもやっと社会問題として認知され始めた
「ヤングケアラー」に焦点を当てた話で、一般の人が
映画を通じて知って欲しい大事な話だと思うけれど
ところどころ、なんだか雑で観ていて没入出来なかった。
コメディーにするためにワザと高校生の女の子に
性的に刺激的なワードを言わせてる様に思えてしまった。
このお父さん、いくら飾らない人柄とはいえデリカシー無さ過ぎ!!
耳が聴こえないから仕方ないとは言え
高校生の女の子を性病の診察に付き合わせたり
汗臭い男が多数出席している集会で
下ネタ的なヤジを少女の口から言わせたり
男友達の前でコンドームの使い方を手話で実演したり!
私が娘なら、1000%絶対に赦さないレベル!
また、お母さんも
「聞こえる娘とは解りあえないかも知れないと思った!」
なんて、娘の立場ならかなり衝撃の告白をしておきながら
その言葉の直後に「コンサート用のドレスを買ってきた」なんて
結構、唐突にドレスを差し出されるので、
お母さん、どこでコンサートのある事を知ったのですか??
肝心の娘の方も大事なレッスンのあることを
どうせ理解されないと思ったのかも知れないが
ここまで親に言って無いのはどうなのよ!
全く親に言わずに親の言いなりになって遅刻を繰り返して〜
折角熱心に教えてくれようとしている先生から見れば
本気でやる気があるのか?と言う苛立ちも当然だと思う。
それから漁に出るには耳の聴こえる者の同行が必須!
と言う大事な事、解っていたから娘に漁を手伝わせていたのではないの?
調査員が乗船するその大事な朝に娘が居ないのになぜ漁に出たの??
役者の皆さんはみんな良い仕事してるのに、
なんか大事な所が、編集の問題なのかも知れないが
ところどころ雑に思えて、とっても残念!!