劇場公開日 2022年10月14日

「舞台的だが、恋愛群像劇の進化形を見た」もっと超越した所へ。 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0舞台的だが、恋愛群像劇の進化形を見た

2022年10月19日
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鑑賞方法:映画館

群像劇や連作短編集が好きだ。この人とあの人が実はここでつながっていたのか!とか、あの人ってこの人のことだったのかなんて驚きが楽しい。本作もそんな驚きを存分に堪能できる映画だった。
4組の男女の話が唐突に入れ替わっていくのだが、観ていてあまり苦にならない。後半、ポンポンと場面が切り替わるのも無理なく観れる。不思議な脚本だ。時間軸がわかりやすいからかも。
過去のエピソードに切り替わってからが群像劇としての面白さが発揮されるのだが、期待以上の面白さだった。4人の男たちのダメ加減がちょうど笑える程度なのがいい。彼女たちの感情が爆発するシーンは笑えるのだが、男として少し辛くなるところも。だってあの4人の男はダメなんだけど、男ってそんなところあるよなって気持ちになってしまい、自分が怒られてる気分になる。重いものは今まで以上に積極的に持たないとな。
そしてラスト。こんな展開になるとは全く想像していなかった。こんなのありなのか。いや、舞台ならアリとも言えるのかも。映画でそれをやってのけたのはすごい。恋愛群像劇の進化形を観た気分になった。

kenshuchu