劇場公開日 2022年10月14日

「男って、めちゃくちゃ単純。」もっと超越した所へ。 サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0男って、めちゃくちゃ単純。

2022年10月16日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

斬新な予告に興味を持ち、今週公開の映画で1番楽しみにしていた本作。最近推しの前田敦子も、大っ好きな伊藤万理華も出ているし、そこそこ期待。まぁ、でも予告の方が面白かった系の映画だろうと思って見たのだけど、、、え?え?なにこれ、面白過ぎて怖いんですけど!?!?衝撃度3000%の超異色なとんでも恋愛映画。とてつもない余韻で、しばらく動けなかったよね...。

序盤で勝ちを確信。
引き込み方も、カット割りもカンペキ。あ、これ面白い映画だわ。これ、やってるわ。魂がまるで綱で引っ張られているかのように、世界観にどっぷり漬け込んでしまうわで、序盤も序盤で開いた口が塞がりません。4組8人、同じ日、同じ時間の話で、しかも少しずつ見せてくれるからか、途切れ途切れになっている感じも全くしないし、なんなら見やすくて自然と体がスクリーンに近づいていってしまう。

そして、直ぐに分かる役者の底力。
全員、恐ろしいほどの演技力。特に女性陣は、みんな情熱的で破壊的。キャラクター設定が濃密に設計されているということもあって、俳優たちがのびのびと超リアリティのある演技を披露。愛おしいとかではなく、魅力的ともまた違うんだけど、とにかく8人8色の超個性的な人たちで、感情移入やら共感やらで脳内てんやわんや。女性ホルモン分泌されます。

個人的には、伊藤万理華×オカモトレイジがめちゃくちゃ大好き。上手くいけばこの2人が1番幸せになりそう。伊藤万理華のギャルが想像以上にハマっていて、またまた好きになってしまいました。やっぱりめちゃくちゃ可愛い。この映画で彼女に興味を持った方は、ぜひ「サマーフィルムにのって」という映画も見てください。オカモトレイジも、初演技とは思えない自然な振る舞いで、こういうタイプのクズ男がお似合い。本当に素晴らしかった。

どんな恋愛映画よりも現実的で、ノンロマンチックで、男という生き物、女という生き物について描かれている。男って、クズでプライド高くて自分のことばっかりで相手の気持ちなんてなんにも分かっていない。女って、男の気持ちに必死に寄り添って男のために頑張って自分を犠牲にしている。女は男に振り回されているんだけど、男は女で振り回し方が変わる。かなり、男はアホ!バカ!ゴミ!っていう描かれ方しているんだけど、全くもって説教臭くないし、逆にいるよなぁとしみじみと考えてしまう。特に、菊池風磨みたいなやついるよな...笑

この映画の最大のポイントは演出。
前半から後半に行く場面も独特で、現実の問題を取り上げたことによって、よりキャラ性格が顕になってリアルさが増す。演出のおかげでぼんやりとしたシーンは一切なく、家の中の物語なのに疾走感溢れる作品です。大ネタバレになってしまうので言えませんが、とにかく言いたいのは、舞台から映画への移植が最高だということ。テンションの上がり方が、今まで見てきたものとは全く違う感覚で、謎の高揚感に襲われる。たまらない、これたまらない。センスのある演出を見る度に、すごいものを見せられているんだなと思って仕方がない。○○○○○○なんて最高すぎたよ。。。

伏線の張り方も回収も文句なし。
音楽もバッチリで、aikoの主題歌もナイス。
「米」をキャラクターに表しているのでは?と、少し深読みしすぎるかもしれないけど、そういうふうに解釈したらより見応えのある作品。
前田敦子×菊池風磨 炊飯器ご飯
束縛して、彼女にたいしてめちゃくちゃ重い。
趣里×千葉雄大 雑穀米
好きだけど、好きになれない複雑な感情。
伊藤万理華×オカモトレイジ レンチンご飯
熱しやすく冷めやすい。
黒川芽以×三浦貴大 ラップおにぎり
いつでも会えるけど、浅い関係。

めちゃくちゃ語りたくなる映画。
まだまだ魅力はたくさん、話したいことは沢山。
何度だってみたい、大傑作。超傑作。超越傑作。
今年、この映画を見らずして何を見る!邦画界に激震を与え、我々の常識をぶち壊す、今年一の問題作であるのに!劇場も少なくて、集客も少なすぎ!夜遅くの鑑賞がオススメ!言葉にならないほど、くっそ面白い本作。ぜひぜひぜひぜひ、劇場で!!!!!

サプライズ
BAMBiさんのコメント
2022年10月16日

共感ありがとうございました
米の考察、鳥肌立ちました!
あれこれ語ってみたくなる映画ですねぇ♪

BAMBi